Arbus インタビュー

Arbus インタビュー

Arbus

HP : http://arbusjp.com/

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Facebook : https://www.facebook.com/arbusjp

 

Gu. Ryosuke Hujita – 藤田 亮介

Dr. Ryotaro Nishida – 西田 竜太郎

Vo. Kyohei Hayashida – 林田 共平

Ba. Hayato Bo– 坊 隼斗

Gu. Shohei Ikezumi – 池住 祥平

 

カオティック・ハードコア、この音楽ジャンルを語るのには、様々な音楽ジャンルに対しての知識が必要だ。数多くのカオティック・ハードコアが存在するが、型に嵌ったバンドはどれ一つとしていない、それぞれがハードコア以外にも影響を受けてきた音楽要素をも取り入れ、それぞれの”色”を出したバンド達が凌ぎを削っている。それは日本カオティック・シーンの中でも同様だ。

Arbusはジャズやプログレッシブ・ロックなどの影響を見せ、他のカオティック・ハードコアとは違ったテクニカルな要素を見せつつ、皆で歌えるようなポップでエモい歌唱も入り混じり、カオスだけどもキャッチーな独自の世界観を発信している。

今回、TOPPA!!編集部は、2017年5月に新作EP「The Sheep EP」をリリースし、更には今年結成9周年を迎えた彼らに対して、結成の経緯や音楽的ルーツなどに改めて迫るべく、主要メンバーのBa.はやと(坊 隼斗)とGt.しょうへい(池住 祥平)宛にメールインタビューを試みた。

文 / Arbus  編集 / 宮久保 仁貴   Photo By Hiroshi Maeda

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まず簡単に自己紹介をお願い致します。

はやと : はやと(坊 隼斗)です。パートは一応ベースです。バンド内では主に運営、企画、営業、宴会を担当しています。早起きが苦手です。音楽はあまり詳しくないのでお手柔らかにお願いします。

しょうへい : ギターとクリーンボーカルのしょうへい(池住 祥平)です。ほとんどの楽曲の作曲もやってます。30歳卯年B型一人っ子、趣味は折り紙。よろしくお願いします。

 

今年で結成から9年を迎えられますね。改めまして、Arbusの結成のきっかけから現在に到るまでの経緯を教えて下さい。

はやと : 結成の経緯…なんだっけ?

しょうへい : 僕が前のバンドを脱退して暇になったので、売れなくてもいいから好きなことやろうって言う気持ちでネットのメンバー募集サイトで募集をかけまして。

はやと : あーそうそう!それをたまたま僕が見かけて応募したんだった。当時は別のバンドをしていたので、もう1つバンドを組むつもりはなかったのですが、カオティックハードコアをしたいという書き込みが単純に気になり、好奇心から連絡した記憶があります。当時、SikthやThe Fall of Troyなどを聴いていたこともあり気になったのだと思います。

しょうへい : まさか応募してくる人がいると思わなかったのでびっくりしましたが、チャンスだと思って強引に組む流れにしてしまいました(笑)。他のメンバーは、その後僕の大学の所属サークルから集めました。

 

はやと : とりあえず会う流れになり、その後スタジオへ行きました。スタジオ終わりに彼からこんな感じでやっていきましょうと言われて、どうやって断ろうか悩んでいたんです(笑)。そんな時にメインでやっていたバンドの活動が止まり、そのタイミングで彼から送られてきた楽曲がかっこよかったのでまぁやってみるかと思い、加入を決めました。

そんな感じで今日に至ります。ちなみに音合わせのために練習した曲は何故かStory of the Yearの「Until the Day I Die」でした。

しょうへい : 音楽性だいぶ違うね(笑)。

はやと : 今思い返しても本当に謎だね。

 

結成当初は4人編成だったと思いますが、現在はツインギター体制ですね。9年間の中で、メンバーの加入や脱退、そして現在の体制に至るまでの経緯を教えてください。

しょうへい : 音楽的にギター一本で限界を感じていて、誰かいないかと思っていたところに、現Gt.ふーじー(藤田 亮介)が連絡してきてくれました。

はやと : 彼は大学で東京へ行っていたんですが、出身は兵庫なんです。bilo’uやArise In Stability, Graupel等のメンバーが所属していたテクニカルな音楽サークルに入っていた関係で、Arbusも気になって見に来ていたそうなんです。その後、Arise In StabilityのGt.小野寺さんから彼を紹介して頂き、2009年に加入することになりました。現在は関西に戻ってきています。

しょうへい : その後、2012年、就職で前任Dr.まやくん(大厩智也)が脱退しました。そのタイミングで募集をかけた結果、現Dr.りょたぽん(西田 竜太郎)が応募してくれて、加入が決定しました。

はやと : 更に、その翌年にはボーカルのけずる(島村譲)が就職で脱退しました。その直後に今のボーカルのきょんちゃん(林田 共平)が加入し、現在の体制になりました。

しょうへい : 彼はthridephotogramというバンドをやっていたのですが、ちょうど解散してしまった時だったので、こちら側から声をかけて加入に至りました。ただ、数ヶ月で転勤で東京へ行ってしまい、今も遠距離でやりとりをしています。

はやと : その後、僕が仕事の関係で台湾、沖縄と合計二年半滞在していました。そんな状態だったので、結成9年といいますが、ここ5年ほどは制限された範囲の中でしか活動できなかったように思います。

 

普段のスタジオ練習などはどうしているんですか?

しょうへい : ボーカル以外の関西組は定期的に集まっています。ライブ当日やレコーディング当日など、全員揃うタイミングがあると練習スタジオも押さえたりしますね。

はやと : ここ数年はスタジオよりライヴの回数の方が多い年もありますね(笑)。こう言うと、めちゃくちゃライブしてるバンドみたいに聞こえますけど、年に両手で数えるほどもライヴをしていないのが現状ですね。改めて考えると、比較的難しいことをしているバンドなのに、よく成立しているなぁ。

しょうへい : 曲作りに関しては、僕がDTMで作ったデモをオンラインで共有して、実際スタジオで合わせる前にチャットで意見を出し合って詰めていきます。インターネットがある時代でよかった(笑)。

はやと : さっき言ったように卒業、就職、社会経験等を経てバンドは右往左往しながら前進して来ました。まわりを見ているとその過程で辞めちゃうバンドって多いんですね。今となっては、自分たちはなんで辞めなかったのかもわからないんですが、停滞期を経験する中で自分たちの普段の生活とバンド活動の折り合いの付け方がわかったように感じてきました。そんなこともあってこれからもなるようになると思いのんびりできることをやっていこうと思っています。

ただ、こんな状況だけど良いライヴには呼ばれたいし、CDのリリースも伸ばしたい。お客さんを楽しませたいと思うし、良い曲も作りたい。

とてもわがままなんですが、これが自分たちのスタイルだと思っています。ジャンルが色々あるように、こんなバンドがいても良いんじゃない?って。

あ、こんな風に勝手にバンドの意見みたいに代弁したけど、大丈夫だった?

 

しょうへい : その辺に関して意見の違いはないよ。しかしみんな大人になったよね。無用な喧嘩もしなくなったし(笑)。

 

ジャズやカオティックなど、様々な要素を取り入れ、Arbus独自のカラーを楽曲に押し出していますが、バンドとしての音楽的ルーツ、各メンバーの音楽ルーツを教えて下さい。

しょうへい : バンドとしては、当初はThe Dillinger Escape PlanやThe Mars Voltaのようなことをやりたかったんですが、最近はよりJ-POPのようなキャッチーなものを意識してます。”歌える”って要素は大事だし、自分たちも結局そういうのが好きですから。

個人的なルーツでいくと、僕はグランジやオルタナあたりが好きです。ギターのプレイスタイルからは想像つかないと言われますが(笑)。あと、アイドルの中川翔子さんやエビ中さんの楽曲提供とかもさせてもらって、そのへんもバンドに生きるようになりました。

はやと : なんか最近五月蝿いのは疲れるわ。年かな。最近買ったCDもAkira Kosemuraとかjizueとかだし。

しょうへい : バンドも10年近くやってると、やる音楽と聞く音楽が離れていくよね。もともとはメロコアとかだよね?

はやと : そうだね。自分は神戸出身なのですが、地元にはガガガSPさん等シーンを牽引する大先輩方がたくさんいたことから、神戸の高校生はこぞってメロコア、青春パンク系のバンドをしていました。自分も例に漏れず、そういう音楽を聴いていました。そこから、スクリーモやハードコアを聴くようになり現在に至る感じかな。全体を通して、一貫しているのは泣ける要素のある音楽が好きだね。

しょうへい : きょんさんはいわゆるエモ、りょたぽんはブラックメタル、そしてふーじーはメタルが好きですが、最近インドの宮廷楽器にはまってますね(笑)。

はやと : 過去のメンバーを含め、みんないい具合にバラバラなんだけど、被る所もある。これがArbusというまとまりのない集団をまとめ上げる要素の1つになっているのかもしれません。知らんけど(笑)。

 

今年5月にリリースされた『The Sheep EP』の聴きどころを教えて下さい。

Amazon : https://www.amazon.co.jp/Sheep-EP-Arbus/dp/B06XTSZZRR/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1510891019&sr=8-1&keywords=arbus

 

しょうへい : バリバリ変拍子&不協和音な曲もあるんですが、今回はカオティックの枠を外れて、もうちょっと広い意味でロックしていると思うんです。『Troposphere』は自分で言うのも何ですが、普遍的なロックとして聞いても名曲だと思うので是非聞いて下さい。あと、『Tacit』は間奏がライブとはちょっと違いますが、ライブとは違ったアホさが出ていなくて、たいぶEP全体を明るい雰囲気にしてくれています。アレが一番のキーポイントかもしれない(笑)。

はやと : あのアホさは良いアクセントになっているね。真面目だけでもない、アホさだけでもない、その微妙なバランスがArbusっぽさを出している気がする。

しょうへい : また、PVにもなった『From This Herd』は前任Vo.けずると僕で書いた曲で、”自由を勝ち取ろうと行動しない畜群から一歩踏み出す”、という意味を込めた歌です。EPのタイトルのSHEEPとはここから来ています。

はやと : ちなみに前作のリリース時に比べて、CDのセールスが落ち込んでいるなと感じました。相変わらず違法アップロードもされるし、出し渋っても仕方ないのでYouTubeで全曲公開しています。よかったら聴いてみて下さい。で、気に入ったら買って下さい!

 

今回は前作『A Recess in the Wall』に引き続き、lastfort recordsからのリリースになりますね。

改めまして、こちらのレーベルとの出会いから契約に至るまでの経緯もお教え下さい。

 

はやと : 2009年の2月だったかな。大阪にある礎というレコード屋さんのKnow Reason Whyという企画でfordirelifesakeが来日し、Arbusもその企画に出演させて頂きました。そこにlastfort recordsのオーナーのイノさんが当時やっていたBasquiatというバンドが出ていて、その縁からHoped Realityというスプリットに参加し、そこからレーベルに所属することになりました。個性的で良いバンドばかり所属しているレーベルだったので、お誘い頂けて嬉しかったですね。当時、僕が大学生で、大学の講義中にお誘いのメールが来たんですが、トイレに抜け出して小躍りした記憶があります。

 

last fort records : http://lastfort.net/

Hoped Reality : http://ishizue-music.shop-pro.jp/?pid=15689005

 

とても長い付き合いになるんですね。

 

しょうへい : 1stEP発売は嬉しかったですねぇ。ベタな感想ですけど、自分の曲が普段行ってるCD屋に並ぶわけですから。思えばあの時はいちばんまともなペース感でバンドしてましたね。曲作って、レコーディングして、ツアーしてっていうのを唯一まともに出来てたときです(笑)。

 

はやと : そうだね。呼ばれるライヴも豪華になり、演奏技術もタイトになっていっているのを感じたね。RPGで経験値を溜めて、どんどんレベルアップしていく感覚。

 

しょうへい : bilo’uとのスプリットはお互いの曲をカバーしたんですけど、bilo’u側はまさかの「EARPLUG」という僕らの中でもカオス度の高い曲で、あの完成度はビビりましたね。もはや違う曲でした。

 

 

今後のArbus様の予定を教えて下さい。

しょうへい : 最初に話もでましたが、Arbusは来年で結成10周年になります。実は今までフルアルバムをリリースした事がないので、そろそろアルバム出したいですよね。その為に、少しずつレコーディングも進んでいるのですが。

はやと : そのための楽曲をそろそろお願い出来るかな……?

しょうへい : すみませんすみませんすみません(汗)。

はやと : ちなみにリリースはいつになるかわかりませんが、ジャケットだけはできています(笑)。

あと、活動に関して少し先の話なんですが、2018年の6月にCYCLAMENのVo.Hayatoさん主催のRealising Mediaさんと、一緒に外タレを招聘して東京と大阪でイベントを行います。


【イベントタイトル】

Realising Media × Arbus PRESENT “12 Devils Tour”

 

【日程・会場】

2018/6/2(土) 東京 渋谷 CYCLONE & GARRET

2018/6/3(日) 大阪 大阪 CLAPPER & PANGEA

 

【出演バンド】

Devil Sold His Soul (UK)

The Number 12 Looks Like You (USA)

 

Arbus

Cohol

Cyclamen

Milkcow

Vision of Fatima

VMO

Secret Act (5/5 解禁)

and more…

 

【Open / Start / Ticket info】

ADV: ¥6,500

OPEN/START :TBA

contact: hayato.imanishi@gmail.com

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はやと : Realising MediaさんがイギリスからDevil Sold His Soul、ArbusがアメリカからThe Number 12 Looks Like Youと言うバンドを呼びます。

現時点で東京と大阪の出演バンドの振り分けは近いうちに発表したいと思います。

しょうへい : ついにThe Number 12 Looks Like Youと対バンできますね。音楽性でいうと、もしかしたらThe Dillinger Escape Planとかより、Arbusと近いかも?

 

-これからシーンを担うバンドマンへのメッセージをどうぞ。

しょうへい : 練習とライブは学生のうちにたくさんしておきましょう(笑)。あと、自分はDTMもバンドもしてますけど、1人で作っていたら絶対できない音楽っていうのがあって、”なんでそれが良いのか説明できないけど良い音楽”ってバンドで生まれると思っているんで、是非好き勝手やってください。

はやと:こういう話題になると、ついつい音楽のことばかりに目が行きがちですが、バンドばかりしていないで色々なことをしましょう。

なんでもいいです。新しい趣味を持つとか、一人旅に出てみるとか。その過程で色々な人に会い、様々な考え方に触れ、見識を広めてください。その上で悩み考え、そして主張してください。

結果、自分の価値観や感性を刺激し、バンド活動をする上でも重要な能力が養えると思います。

しょうへい : よっぽどの天才でないかぎり、音楽だけインプットして音楽作っててもすぐ枯れちゃいますよね。何かを作り出す時、どこでインプットしたどんな知識・経験でも考え方1つでアウトプットにいい影響を与えられますから。僕は折り紙が趣味だったり最近はボードゲーム作ってたりするんですけど、全部相互にいい形で作用しあってます。例えば世間で役に立たないイメージを持たれてる学校の5教科でも、使おうと思えばなんぼでも使いでがありますよ」

 

はやと : 家にこもり、ひたすら練習ばかりしていればうまくなるのは当たり前ですし、音楽関係の人たちばかりと交流していると、繋がりもできていいんですが、それだと偏っちゃうような気がして。

悪いことじゃないし、一概には言えないんですが、大体の人の日常生活ってバンドも含め、他人との関わり合いがあって成立しているし、社会的にも色んな経験をしている人の方が魅力的だと思うんです。異論は認めます。なんか真面目なのは柄じゃないね。

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