みきとP、ピノキオピー、40mP、sasakure.UK(ささくれP) – ボカロの出自が変える音楽シーン vol.6

みきとP、ピノキオピー、40mP、sasakure.UK(ささくれP) – ボカロの出自が変える音楽シーン vol.6

多様化するVTuber – オリジナル曲を歌う音楽VTuber」コラムでも紹介させていただいた花譜が記念すべき初アルバム『観測』をリリースした。こちらの作品は新世代のボカロPとして注目を浴びるカンザキイオリが全曲書き下ろしとなっている。

また、すとぷりのメンバーである莉犬がリリースを控える初のオリジナル・フル・アルバム『タイムカプセル』にはDECO*27やかいりきベアといったボカロPが参加。ポップシンガーであるナナヲアカリのアルバム『DAMELEON』にはネクライトーキーの朝日(石風呂)やナユタン星人らが参加した楽曲が収録されている。

このようなボカロP出身アーティスト、クリエイターたちの活躍に喜ぶとともにまだまだ止まることのない飛躍に正直なところ驚きを隠せない。

当コラムの回を重ねるごとにトピックが増え続ける。もっともっと彼らたちの活躍と魅力を届けていかなければという勝手な使命感も益々湧いてくる。そのため今回も4名のボカロP(みきとP、ピノキオピー、40mP、sasakure.UK(ささくれP))をピックアップして紹介させていただく。

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文・編集 / 滝田優樹(https://twitter.com/takita_funky)


【みきとP】

昨年に発表した代表曲「ロキ」は現在YouTubeにて2922万回再生、ニコニコ動画では594万回再生と近年稀にみる大ヒットを記録したボカロP、シンガーであるみきとP。

ボカロPのキャリアとしては「いーあるふぁんくらぶ」や「サリシノハラ」など多くのヒット曲や話題作を抱えており、2013年に自身初のオリジナルアルバム『僕は初音ミクとキスをした』をリリースしている。その後はセルフボーカルアルバム『MIKIROKU』を、2018年にはフルアルバム『DAISAN WAVE』を立て続けにリリース。その他、アニメの主題歌やミュージカルや様々なアーティストへの楽曲提供を行う、音楽作家としての顔を持つ。

エッジのきいたオルタナロック曲から跳ね上がるようなエレポップ、抜け感のいいアコースティック曲までジャンルを越境した音楽性やボカロと自身の歌声の掛け合いを展開する斬新なアイデアを詰め込むなど、キタニタツヤや神山羊にも通じる独創性も彼の魅力のひとつと言えよう。

今年の8月には旧譜タイトル『僕は初音ミクとキスをした』『みきうた』『Good School Girl』全曲配信。先日配信リリースされた「PERRIER✕TOKYO FM これなに?GREEN HOUSE LIVE」キャンペーソング「Green Shower」はカラオケでも配信。益々の人気拡大が予想されるみきとPの今後を見逃すな。


【ピノキオピー】

ボカロPとしてだけでなく、イラストレーターとキャラクターデザイナーとしての顔もマルチクリエイター、ピノキオピー。2009 年よりボカロPの活動を開始すると2012年にメジャーデビューアルバム『Obscure Questions』をリリースする。自主制作アルバムを挟みながら2014年に2nd メジャーアルバム『しぼう』、2016年に3rdメジャーアルバム 『HUMAN』をリリースするなど精力的な楽曲制作を続けている。また、赤飯や鹿乃のアルバムへの楽曲提供、書き下ろしやワンマンライブの開催など多方面での活動も盛んに行う。

そして今年に入ってからも新曲の発表は止まらない。「恋の恋による恋のための恋」は、ダンスミュージック、ラップミュージックからの影響を伺わせる、甘酸っぱい響きのシンセサイザーや打ち込みが光るナンバー。対して、「アルティメットセンパイ」はハウスやディスコを中心に電波ソングを掛け合わせた印象の一度聴いたらやみつき必須の楽曲である。

また、ライブパフォーマンスにも定評のあるピノキオピーは、2020年にTour – AKEBONO -開催も控えている。聴いてハマった読者はぜひライブに行ってみてはいかがだろう。

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