新世代ボカロP出身クリエイター&アーティスト、現役ボカロPの魅力をお伝えるべく定期コラムをお届けする当コラムも早3回目である。
先日、開催されたFUJI ROCK FESTIVAL ’19に初出場を果たし、YouTube ライブ配信もされ、話題の新人ユニット“ずっと真夜中でいいのに。”の楽曲アレンジを手掛けるのはボカロPぬゆり。メンバーがそれぞれ人気ボカロP、歌い手であったロックバンド、サイダーガールは夢番地がプロデュースする山口県の野外フェスWILD BUNCH FEST. 2019への出演を控えている。
このようにオーディエンスにはライト層コア層入り乱れ、出演側は人気実力ともに折り紙つきのアーティストが名を連ねる音楽フェスにおいてもボカロPの出自は活躍をしている。
さらにJOYSOUNDが発表した2019年上半期ランキングにおいて3位はボカロP、バルーンによる「シャルル」であったことも特筆すべきトピックであろう。この事象が示すことはメディアのみの盛り上がりではなく、リスナーからの支持が顕著あらわれた結果である。そしてボカロ=聴いて楽しむものから歌うものへの変容も指し示す面白いものとなっている。
今回はまだまだ紹介しきれていないボカロの魅力を伝えるとともに今後のブレイクが期待の新世代ボカロP出身クリエイター&アーティストである、キノシタ、カルロス袴田(サイゼP)、和田たけあき(くらげP)、猫アレルギー(猫田中P)の4組フォーカスし、紹介を行う。
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文・編集 / 滝田優樹(@takita_funky )
【キノシタ】
キノシタはTOPPA!!にて過去インタビューも実施、主に音街ウナを使用したVOCALOIDを得意とするボカロPである。最近では、スマホアプリ『テクテクテクテク』や『アルテイルクロニクル』への楽曲提供やVTuberときのそら、さくらみこ、ルキロキチャンネルへの楽曲・ミュージックビデオを提供なども行い、マルチクリエイターとしての才能も開花させている。
代表曲「ポジティブ☆ダンスタイム」や「はやくそれになりたい!」から象徴されるように彼の楽曲は“陽”つまり明るく、快活なポップソングが特徴的であり、右往左往、縦横無尽なサウンドが痛快である。
それゆえ、アイドルVTuberとして活動、活躍するときのそら、さくらみこ、ルキロキチャンネルらとの親和性も高い。彼女らの可愛さを2乗、3乗と爆発させるとともに電波ソング的なアプローチからの中毒性も兼ね備えた楽曲は双方のファンから多くの支持を受けている。
関連 : キノシタ インタビュー
https://toppamedia.com/interview-2019-6-kinoshita/
【カルロス袴田(サイゼP)】
ギターロックをベースにスウィンギンで、アッパーな電波ソングを掛け合わせた音楽性が人気のマルチクリエイターカルロス袴田(サイゼP)。ボカロPとしてのキャリアは、2013年からであり、これまでニコニコ動画内で殿堂入りをしている楽曲は10曲以上におよび、初の殿堂入り曲「ちがう!!!」は100万回再生以上も記録している。
音楽家としてのカルロス袴田、ボカロPとしてのカルロス袴田(サイゼP)。さらにある時は初音ミク・音街ウナ、すしを加えたバンドとしてのダイナミック自演ズと複数名義での音楽活動に加えて、その他、イラストや動画制作、そしてブログでの幅広い活動を行うカルロス袴田のルーツや魅力に迫ったインタビューはTOPPA!!で公開されているのでそちらもあわせてチェックしてみて欲しい。
関連 : カルロス袴田(サイゼP) インタビュー
https://toppamedia.com/interview-2019-7-carlos-hakamada-saize-p/
最近の活動では音楽と絵とブログに加えて、週一で『モクサイ.com』というネットラジオも始めたカルロス袴田(サイゼP)。ボカロPを足がかりに、幅広い分野での活躍も期待のニューカマーである。
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