キノシタ、カルロス袴田(サイゼP)、和田たけあき(くらげP)、猫アレルギー(猫田中P) – ボカロの出自が変える音楽シーン vol.3

【和田たけあき(くらげP)】

先述のカルロス袴田(サイゼP)やseeeeecunらボカロP出身アーティスト達との交流を多く持ち、他のボカロPからの人気も高い和田たけあき(くらげP)は2010年からボカロPとしての活動を始める。

代表曲「チュルリラ・チュルリラ・ダッダッダ！」はYouTubeにて1769万回再生を突破。現在記念すべき1発目に投稿された楽曲「くらげ」にちなんでくらげPの愛称で呼ばれる彼の魅力は文学性の高い歌詞。2018年には「未成年」をテーマに書かれた13曲のボカロ曲を収録したアルバム『わたしの未成年観測』をリリースし、生々しく、ストーリー性に富んだ歌詞世界はリスナー達に衝撃を与えた。

9月25日には“生きながら死んでる人たち”をテーマに制作されたミニアルバム『デッドマン・タイムズ』のリリース。11月には初のワンマンライブも決定している。また、楽曲のセルフボーカルにも挑戦している和田たけあき(くらげP)も今後の活躍が楽しみなひとりである。

個人的にはミニアルバム『デッドマン・タイムズ』からの先行公開曲「うらめしヤッホー」がバウンシーで変拍子的なリズムが心地よい楽曲であり、しっとりした佇まいなのがこれまでとは違うモードを感じ楽しみである。

関連 : 和田たけあき YouTube Channel
https://www.youtube.com/channel/UC7BYDRV-l741zjSUcyLT_cQ

【猫アレルギー(猫田中P)】

音街ウナを手繰り、胸に染みいる温もりのあるメロディを聞かせる猫アレルギー(猫田中P)は2016年に活動を開始した新人ボカロP。マカロニえんぴつやSaucy Dogを彷彿とさせるギターロックが魅力であり、エモーショナルで爽やかに響く音街ウナボーカルはボーカロイドであることを忘れてしまうくらいだ。青春と形容できてしまうほどに瑞々しい人間味溢れる楽曲にツボにハマる若者も少なくないはずだ。

「kick」で自身初の殿堂入りを達成し、昨年2019年には音街ウナ2周年記念公式コンピレーションアルバム『Una-Chance! feat.音街ウナ』では、先述のキノシタやカルロス袴田（サイゼP）、和田たけあき（くらげP）との共演も果たした猫アレルギー(猫田中P)。ボカロPとしてこれからの活躍はまず決定していると言っていいだろう。また、他のアーティストやバンドへの楽曲提供のオファーも多くなるのではないだろうか？どちらにしても今後も大注目である。

関連 : 猫アレルギー YouTube Channel
https://www.youtube.com/channel/UCSHEz-mraPnhhFJIcXzK73A