END インタビュー

END インタビュー

END(読み方 : えんど)
HP : http://startfromend.com/
Twitter : https://twitter.com/ENDstartfromend
Instagram : http://instagram.com/endflyer

END氏は1977年生まれ、東京出身のフライヤーアーティスト。日本のハードコアやパンクシーンを中心に活動し、手描きで描かれた彼のアートワークは人々の目を魅了する。

SLANG、MILKCOW、nails of hawaiian、BRAHMAN、NUMB、ETERNAL B、EDGE OF SPIRIT、SAND、BEYOND HATE、ENDZWECK、LOYAL TO THE GRAVE、FIGHT IT OUT、DOGGY HOOD$、FACT、SHADOWS、COUNTRY YARD、Dizzy Sunfist、SECOND ARMS、ILL COMMUNICATION、THRH、YOUTH ISSUE、A.O.W、NO EXCUSE、MOLTAL、UPSET BEHIND、BREAK OF CHAIN、TIGER、SECRET 7 LINE、
AGNOSTIC FRONT(USA)、GORILLA BISCUITS(USA)、MURPHY’S LAW(USA)、STRIFE(USA)、BALLBUSTAS(USA)、ONE CHOICE(USA)、BACK TRACK(USA)、SUBURBAN SCUM(USA)、CRUEL HAND(USA)、COLDSNAP(USA)TWITCHING TONGUES(USA)、BITTER TASTE OF LIFE(SW)、13STEPS(韓国)、KINGLYCHEE(香港)等の海外HCバンド、新宿ANTIKNOCKのロゴやチケット、パスデザイン、VOLCOM、CHROME、BEAMS T等のアパレルにもデザインを提供しており、彼の作品を見かけた読者も多いのではないだろうか。

今回END氏に対し、彼の生い立ちから絵・音楽的ルーツ、手がけるブランドOLDX、アーティストとして向かうべき姿勢等について伺うべく、衝撃の1万字超えインタビューを行なった。

取材・文 / 宮久保仁貴 編集 / 松江佑太郎

 


 

-TOPPA!!初登場という事で、ENDの自己紹介をお願い出来ますか?

 

END : 東京出身の自称フライヤーアーティストです(笑)。自分の幼少期はサッカー少年だったんですけど、絵はずっと小さい頃から好きでした。ノートに落書きだったり漫画のキャラクターを描いたりとか、常に暇があれば何か描いていた覚えはありますね。

小さな頃から家では色んなジャンルの音楽が流れていたのでカセットテープとかレコード、CDなんかで日本のポップスや先輩の影響でTHE CLASH、THE DAMNEDとか初期パンが自分の中で流行ったり、兄貴がヒップホップ好きだったんでそれもサブリミナル効果で曲が隣の部屋から流れてるうちに自分も聴いてたり、日本の謎なバンドもそうだし、当時音楽に関しては、自由にいろんなジャンルを聴いていた覚えがあります。

 

当時から沢山音楽を聴かれていたんですね!小さい頃描いていたキャラクターはどの様な物が多かったのでしょうか?

 

END : ファミコン世代なので、マリオとかその敵キャラのクリボーとかが多かったですね。他には『ゴーストバスターズ』、『グレムリン』もそうだし、『グーニーズ』、『E.T.』とか。それと90年代の映画とか好きでしたね。

あとは漫画、キン肉マンとか。特別何かというよりは、好きなものを見よう見まねで描いてました。当時からアメコミというかUSキャラとかは好きだったんだと思います。なんでしょうか……絵のタッチというか雰囲気が良いですよね。

 

あのキャッチーな感じは良いですよね!ちなみに、意識的に絵を描き始めたのはいつからになるのでしょうか?

 

END : これ、というのはだいぶ後なんですが……20代前半あたりに先輩たちが立ち上げたストリートブランドに携わっていたんです。

そこのブランドで働いていた時に、周りにNO CHOICE IN THIS MATTERやenvyとか、仲良くさせてもらっていた先輩たちがいたんです。周りにそういったカルチャーに染まった先輩方がいたんで、そういう流れから、昔のハードコアシーンのフライヤーやジャケットだったりの絵を自分なりに描いてました。その時は誰にも見せずに暇つぶしに描いていた感じですけど(笑)。

ずっと何の意識もしないで、絵に対しては自己満で描く日々が十数年続いて。ただ単にショーに行っては騒いで遊んで、友達がどんどん増えての繰り返しな感じでした。アパレルも一時期やめていた時期もあったんです。20代後半には絵を描きながらNUMBのNATSUO君といつもショーフライヤーの話や洋服のデザインなどの話をしていて……なんでしょうか自身の時代の変わり目?的なことを感じていたのかもしれないね。それは自分が遊んでいるHCシーンに対してもそうだし、生活の部分でも。

そんな時期を経て、意識的にHCフライヤーの絵を描き始めたきっかけが、2007年に新宿ANTIKNOCKでNUMBのワンマンのショーだったんですよ。そこで本格的にNATSUO君がフライヤーデザインのオファーしてくれて。その時はNUMB周りと仲良くて公私共に遊んでたんで彼らのショーフライヤーを描ける喜びは本人の前では無表情でしたが正直嬉しかったですね(笑)。手描きで描かれた昔ながらのニューヨークハードコアのショーフライヤーとか、そういうフライヤーの雰囲気を日本でもやってみようと思い始めました。当時、自分らが好きなフライヤーを描いていた人のオマージュといいますか、そういう感じで描いたのが最初でしたね。

このNUMBワンマンショーのフライヤーは、AGNOSTIC FRONTのフライヤーをリップオフしたもので後にAFが同2007年来日した際、好き過ぎて描かせてもらったと伝えたら「COOLだね!」って返事が返ってきたのがすごく嬉しかったな〜。自分にとってレジェンドから言われたんだからね!オリジナルAFフライヤーはYUPPICIDEのメンバーか周りの誰かが描いたんだって言ってたね。記憶が薄れてちょっと曖昧だけど。

このNUMBフライヤーが世の中に出た頃、時代的にテクノロジーの発達が進んで、MacとかのPCで作るのがイケてるっていうか普通に街にあふれている時代に突入していました……自分は真逆の手描きで、文字とかのレターなども全部手描きでフライヤーをアートとして描いてました。そういう時代に逆行している部分が逆にHCシーンに再度ハマったんですかね、そうやって描いている人が当時いなかったので。自分より年上の、ジャパニーズハードコアパンクシーンの絵描き、アーティストさんだったらいたんですけど……自分らの遊んでる周りではそういう手描きでHCに特化したアートを描いているアーティストはほとんどいなくて。おそらく趣味で描いていた人はちょいちょいいましたが中々どっぷりシーンに隣接した絵描きはやっぱりいなかったな……。とにかくパソコンでのコラージュやグラフィックデザインが好まれていて、クラブミュージックなど全盛な時期だったんでどんどん仕事も含めグラフィックデザインが確立していく時代でしたね。商業デザインも人気のある業種だったんでより手描きよりパソコンが主流でした。

 

ちなみにENDさんは今はおいくつなのでしょうか?

 

END : 41歳ですね。同世代バンドだと、EDGE OF SPIRITの暴君や横浜BAYONETSの暴君とか(笑)。後はLOYAL TO THE GRAVEやSLAPDOWN、DSL、WOBとか何かヴォーカルが全部同い年なんですよね(笑)。ENDZWECKのヤマちゃんも同い年だね。SANDは同世代、近いというかもうほぼ意識的には一緒だね。まあ本当に今もなかなか濃いと思いますよこの世代は。

 

なるほど。層の厚さを感じます。続いては、ENDさんのアートワークは国内外のハードコアシーンを中心にリリースされていらっしゃいますね!いずれも一目見たらENDの作品だと気づく程の個性が備わっていますが、その絵のルーツを教えて下さい。

 

END : ルーツか……自分は細かく探ったら結構多いと思います。基本的には、ニューヨークハードコアシーンで、CRO-MAGSやAGNOSTIC FRONT、その他レジェンドのNYHCバンドフライヤーやロゴとかを描いていた“Sean Taggart”というアーティストがいるんですけど、その人にかなり影響を受けてますね。US Skinheadsみたいなキャラクターがいたり、そういうちょっとアメコミみたいな要素が入った雰囲気とか好きなので、その人に一番影響受けてます。あとはCraig Hollowayっていうデトロイトのアーティストで、COLD AS LIFEとかのジャケットカヴァーアートやマーチャンダイズのデザインをしてる人とか……基本的に白黒で描いているアーティストっていうのは見てて好きでしたね。もちろんBLACK FLAGを手がけているRaymond Pettibonも。まあ挙げるとキリがないですよね。アーティストとして活動していないんだけど、そのバンドの周りにいる友達が描いた作品ももちろん好きだし、めちゃカッコいいんだよね。そういったカルチャーがにおうアートは大好きだよ。本当にたくさんいるからみんなもイチイチ細かく色んな部分を見てほしいね!

バンドシーン以外の画家だったりクリエイターだとスペインのSalvador Dalíの初期作品かな、白黒でイラストが描かれている不思議な世界観の作品が多いよね。謎のキャラクターも多くてそういう世界観が自分の好きな部分とかぶるんです。スペインのフィゲラス出身でそこにダリ美術館があって、一度見に行ったことあるけど凄すぎて心折れた覚えあります(笑)。後はH・R・ギーガーも好きです。世界観の影響も少しながらは受けていて、細かさや抽象的な部分、ダイナミックな部分とのバランスがヤバ過ぎですね。エイリアンのキャラ自体好きなんで今でも資料として作品集など見てますよ。日本だとTOMさんもSUGIさんもIMAIさんもYOSSIEさんもUSUGROW君も好きです。まだまだ沢山いますけどね、TOMさんの描くキャラはめちゃ好きですね。

……ルーツっていうとさっき言っていた“Sean Taggart”でしょうね自分は。

 

中々「一人!」と選ぶのは悩んじゃいますよね。そんな中で、ENDさんが最初に触れたハードコアやパンクバンドはどなただったのでしょうか?

 

END : えー!めっちゃいますよ(笑)。最初……?1、2とかじゃ全然収まらない、一気に聴いてたから……色んなバンドを。

まあうろ覚えな感じですけど90年代の後期だったので、それこそNUMB、ETERNAL B、SWITCH STYLE、STATE CRAFT、PROTECT、NO CHOICE IN THIS MATTERとか、海外だとMADBALLもそうだし。ちょっと遡るとBIOHAZARDだったり、SICK OF IT ALLとかBAD BRAINSとかYOUTH OF TODAY等は時代を追って必然的に聴いていくんですけど、ドンピシャの時代だと何かな?同じ年って意味じゃなく当時自分らの周りで聴きまくっていたバンドだとMERAUDERや25 TA LIFE、EARTH CRISISとかSTLIFEやALL OUT WAR、WAR ZONEもね。いま頭に浮かんだほんの一部なんですけど……めちゃめちゃいます。

すんません全く思い出せないね、逆にありすぎて(笑)。毎日レコード屋行って探して、飯食う金あったらレコード買って、ショー見にいってスケボーとかで遊んだりして……ある意味勉強ですよね。いろんなバンドを知りたいみたいな。それが20代前半ぐらいでした。ただの初期衝動な時期でしたよね。だって日本で凄いムーブメント起こしていた時代でしたから、当時のHCシーンが。

あ、質問の「触れた」という部分で言えば自身がガキンチョの頃ずっと遊んでもらっていたenvyの1stでドラムを叩いていたKATOさんと江古田にほぼ毎日一緒にいたのでそれこそMILKCOW、BLIND JUSTICEやTAKE THE LEADとか聴いていたりしてました。もちろんノーチョイ(NO CHOICE IN THIS MATTER)もだね!何だろうかここに関しては音楽に触れたというよりバンドをやっている人の生活に触れたっていう感じですね。まあ人に言えた事が1つもないことだらけでしたけど(笑)。

 

ありがとうございます。諸々の経験があったからこそ、今のENDさんの腕に活きてるかと思います。それでは、数々のアートワークを作成されていらっしゃいますが、近年の活動の諸々を語って頂ければと思います。

 

END : クサいこと言いますけど、やっぱり関わったものは全部深い印象を持ってますね。自分が携わっているバンドとかって、部分的には商業的なところもあるんですけど基本的には“自身との繋がり”を大事にしている部分が強いので。やっぱり仲良いバンドとか、個人的に繋がりが深くなってくると、フライヤーだったりマーチとかをやりたいなってお互いになった時、自然にやっているんですよ。なので、フライヤーもマーチも全部思い入れ強いんですけど、さっき言ったような自身が若い時に聴いてたレジェンドのNYHCバンドのTシャツやフライヤーデザインを手掛けられたのは感慨深いですよね。それは十数年やってきた中でつい最近のことですけど。AGNOSTIC FRONT、GORILLA BISCUITS、STRIFEとか、自分にとってレジェンドバンドのアートワークの一部分になれたっていうのは単純に嬉しいです。

あと、2013年に、新宿ANTIKNOCKで自身が初めて企画したイベントがあるんですよ。START FROM ENDっていう名前のイベントで2 DAYSやったんですけど、それはその当時自分が描いていたバンドをぎゅっと集めてお祭りをしたかったというのと、自分が2013年までに描いたバンド同士は繋がりがあっても一緒にショーをやるという組み合わせが無い時期のバンド達だったので、「ちょっと時代を戻した感覚を味わおう!」という企画にしたかったんです。

……感慨深いというか思い出深いですね。例えばSLANGとか、2013年当時だとアンチでやるのは珍しいBRAHMANとかも出てもらったり、そのBRAHMANと90年代に対バンしてたNUMBとかETERNAL Bとか、そういうちょっと懐かしい組み合わせを“2013年”に。今だったら結構いろんなバンド同士でやってるんで、割とそういう感情も薄れてるっちゃ薄れてるんですけど、2013年とかはやっぱり震災後で、いろんな感情がこみ上げてきたのはあったかもしれないですね。でもその感情はただ単に主催者だからテンパって生まれた感情なだけかもしれないです(笑)。

-(笑)。改めて見返すと、このメンツは本当に凄いですよね……!さて、再び近年の活動を触れますと、自身のブランドOLDX(オールドエックス)を立ち上げられましたよね!ブランド立ち上げのきっかけを教えて下さい。

END : GReeD TOKYOの話にもなるんですけど、お店を出す時に、自分の新しい拠点が出来たわけじゃないですか。アパレルとか洋服が元々好きだし、昔携わっていたということもあって、自分の着たい服を自分で作って、自分のお店で販売するという……大きく広げるつもりは無いけれど、自分の手の届く範囲でやれたら良いなと思ってて。ここで一点説明しておくと、OLDXはストレートエッジブランドではないんで(笑)。Xが思いっきりデザインされたりしてOLDXのアイコンになってるけど、基本的にはストレートエッジじゃない人も全然着られるブランドなんで。ややこしいんですけどね(笑)。

周りの友達が着てくれるのとかは本当に嬉しいですね。例えばSHADOWSとか、そういういつも描いているHCシーンとはまた違う仲の良いバンドの人たちが着てくれることは嬉しいですね。自分は色んな場所で色んな人達と会話して自分が良いなと思ったことを表現していきたいタイプなんで、人と繋がりがあって、自然な形でリリースして、そのアイテムを単純に良いねって言ってくれて着てくれるのが嬉しいです。

この年になると色々物事に対して違う見方にならないですか?20代は初期衝動でこいつらはカッコイイ!こいつらはダセエ!みたいな安易な見方でバンドやアーティストを見ていたんですが、40代になり色々知識や経験を経て生活しててやっぱり人間的に見ることが多くなったなーって。バンドの音や言ってることはカッコいいこと言ってるけど実際の生活はすげーしょうもない生活のやつとかがいくらカッコつけても真面目にイケてることをやってる人には適わないというかダサく見えるよね。仕事も含め自分の芯をもってやってきてるやつの方が言ってる言葉の重みを感じられるし、適当なやつがいくら吠えててもマジでちゃんとヤれてから言えよ!みたいな。感覚でカッコいいかかぎ分けるのも合ってるけど、それ以上にそんな人間としてイケてるかどうかも含めバンドも見る様になってきてます。

 

あ……話がずれてない?まあ自分は皆で楽しみながらやれれば良いなと思っていて、だから自分もアーテイスト活動しながら、Crystal LakeのTRUE NORTH FESTIVALやROCK-O-RAMA、SATANIC等でライヴペイントやってたり、BLOOD AXEやMAG SIDE、年末のNERDS FESの様なHCイベントでライブペイントしたりそういう所でOLDXのブース出したり、皆でわいわいお祭りのように表現出来れば……というテーマでブランドをやってます。

 

近年いろんなライブハウスやフェスでOLDXを着用しているキッズやバンドマンが沢山いますね!色んなコミュニティが今後も広がれば何よりですね!続いては、GReeD TOKYOについて触れたいと思います。こちらの立ち上げのきっかけを教えて下さい。

 

END : 2013年にこの場所に出して、もう今年で5年目なんですけど……そのさらに5年前ぐらいに、今はもう無い渋谷PARCOの中に実はGReeD TOKYOってあったんですよ。そこはNUMBのNATSUO君とかもいて。その時は1年か半年くらいの期間でやってたんです。そこも洋服や作品はもちろん色々やってたんですよ。H8MONGER&EDGE OF SPIRITのSHOがやっていたDARK SIDE USTという伝説のユーストリーム番組をそのパルコのGReeD TOKYO店内で朝までやっていたり。かなり笑えてヤバかったですね、あのユーストは(笑)。腹ちぎれる程笑ったからね。いつかまた似たようなことをやってほしいですねー。

その時から5年くらい経って、また渋谷に出そうとなったのは2013年当時、H8MONGER氏とGReeDの平山君が共同で店を出そうと話が出て、自分が加わった感じです。今は独立した形で自分がやってますけど。東京というか渋谷のこういうセレクトショップで、なおかつバンドや絵とか、そういうものに対して目を向けられる場所ってライヴハウス以外にほぼ無いんですよ。特にセレクトショップだと東京にはほぼ無いし、渋谷はライヴハウスやクラブが多くてアーティストが活動する場所でもあるので、やっぱりどうしてもその近くに出したいっていう意向で、ここの場所に出したんです。近くにLOYAL TO THE GRAVEのKOHAMA君、ICE GRILLSのMIZUKIがやってるNERDS RECORDもあるし。

だからバンドマンも沢山来るし、自分と同じような絵描きも遊びに来るし。単純に洋服が好きな人、絵が好きな人、そういうバンドが好きな人、全員が集まってわいわいだらだらして溜まれる秘密基地みたいな場所がどうしても必要だと思うんですよ。それを含めてストリートのカルチャーだと思っているので。やっぱり1つだけ突出していてもカルチャーって育たないので、周りに付随しているものが揃って初めてカルチャーになり、ムーブメントが起こったりするし。バンドシーンに携わっていて自分も絵を描いてたりしますよね、その中で自然に発生するじゃないですか、アンテナが高い人らが揃ってるんでイケてる服作りたいとか着たいとか、自分たちでそういった環境を作ることで生まれていくものだし、そういうものは絶対に残しておくべきだと思います。実際やっていて楽しいんで気軽に来て欲しいです。だらだら暇つぶしに来てもいいですし、ぶらっと皆が来られるような場所を作っていきたいなと思っています。

 

確かに、今GReeD TOKYOの様なショップは中々見当たりませんよね。歩みを止めないで欲しいです。さて、話は変わりますが、ENDさんが最近触れた中で感銘を受けたアーティストを教えて下さい。

 

END : やっぱり絵やアートそのものが好きなので個展をよく見に行くんです。同じ絵描きやアーティストだと、TENGAoneが最近個展やってまして……これは「どかん!」とくらいましたね。ヤバ過ぎです、素晴らしいです。あんまりしょっちゅう個展やってるわけではないんですけど、開催される時は西武百貨店とか大きいところでもやっていて……とにかくクオリティと発想が素晴らしいですね。カッコいいアーティストです。

あとは今年の11月中旬まで個展が開催されているんですけど、HAMADARAKAというアーティスト。HAMADARAKAの世界観が本当に好きで。作品もデカいし、すごく作品に対してのクオリティーが高いです。期間中是非見に行ってみてください、迫力が凄すぎて圧倒されますよ。

周りに凄いアーティストは沢山いるんで、作品を見て影響されたり、自分の気持ちの部分で活動のプラスになっています。ムカついてきますけどね、上手すぎて(笑)。めっちゃやられすぎて、もう腹立ってきますよね、なんなんだろうって(笑)。でも素晴らしいし、大体僕の周りのアーティストって無料で見られる場所でやってることが多いからそういう情報をキャッチしながら、東京に来た時とかいろいろ行ってもらえるとすごく楽しめると思いますね。東京って街は情報がとにかく多いので埋もれがちなんですがそこで生活していて、東京をより楽しんで過ごす一環として個展やアート展などの情報は自身でキャッチしてほしいです。知識や経験は自身の財産になるからね。

 

諸々ありがとうございます、チェックしてみます!ちなみに、ENDさんは普段一つの作品を完成されるのに、どれだけの時間をかけられるのでしょうか?

 

END : うーん、基本的に速く描くように意識してるので、1つの作品に対して3日間くらいじゃないかな……と思います。その為に常に妄想、想像を膨らませて生活しています。描きたいものだらけ状態です(笑)。1つのアートワークにだけ集中してやるならもっと速く仕上がると思うけど、個人の作品や依頼されたものも含めて常に2~4つくらいを同時に抱えているので。うーん……同時進行で1日何時間って割り振りでやっていくと、1つの作品の時間は3日ぐらいになります。ビッグピースな作品だと1ヶ月半とかもっとかかることもありますけど、フライヤーとかTシャツ、マーチとかはそれぐらいです。手描きアーティストの中だと速い方だと思います。やっぱり遅すぎてもなかなか難しい世界なんで。正直活動しているバンドも多いから、やっぱりある程度スピードがあって、それについて来る発想と技術を常に……そこと戦いながらやっている感じですね。フライヤーは特に締め切り期限があるので。

 

本当ENDさんの速筆っぷりには驚かされます……!続いては……ENDさんの下の世代には、主にWEBやSNSを主戦場とするアーティストが沢山増えたかと思います。この近年の画家/イラストレーターシーンについて思う所を語って下さい。

 

END :

あー出た!これ系ね……サイゼリヤで長々とドリンクバー頼んで話しちゃう(笑)?こういう似たようなお題がちょいちょい普段の話の中で出るんだよね。あくまで自分が勝手に思うことでいいんですよね(笑)?

今いっぱいアーティストがいるよねとにかく。自称アーティストも含め本当にめちゃくちゃいるから、なんとも言えないですけど……。他のシーンは自分も知らない部分があるから逆にあんまり分からないことが多い、普通に商業デザイナーとかもいるし。自分がいるハードコアやパンクシーンのこうやって同じような感じで活動しているアーティストって実はいるようで今もあんまりいないんですよ。自分が始めた十数年前から。それはなぜかというと、たぶん商業的にならない、お金にならないので、情熱がないと続いていかないからだと思うんですよね。お金じゃなくて好きが先行しているから、その音楽が好きとか、そこにいる人達が好きとか、そのカルチャーシーンが好きじゃないと続けられないし、逆を言うと“そこから求められることもない”と思うので。そこまで考えたり、情熱を持っている人が多分いないからいないっていうだけで。

 

この辺りは難しいですよね。

 

END : うん、でももっと増えてほしいですけどね。描いてる人は単発でもいっぱいいますよ。すごい上手かったりカッコよかったりしますけど、その中で世界観持ってプライド持ってやってる人ってあんまり見ない気がしますね。自分が知らないだけかもしれないけど、もっといてもいいと思いますね。バンドだけ増えて描く側のアーティストが増えないのもどうなのかなと思うし。

SNSが発展して、自分の作品をいろんな人に見せられるチャンスが転がってるじゃないですか。だからやり方次第で自分のやりたいことに近づける人はいっぱいいると思うけど、ちょっとした進め方とかが分からない人が多いのかなと。便利な分、何でも飛び級しちゃうんですよね。カッコいい人、有名な人が、割とダイレクトで話せたり見られたりしちゃう時代じゃないですか。目の前のSNSでいきなり有名バンドの人がいたからって、地位と名誉をめがけて「わーっ」ていく人が多い気はしますよね。結果その人には実際何もなく中身が薄いっていうかなんもない。俺このバンドとやったからすげーとか有名になったぜすげーとか自然と怖いことに本当にダサいことを堂々とやってる人が多い時代だとも感じます。それは見ていたら誰もが思ってることなんで。同時に自分も客観的に見てあぶないかどうか見直してます(笑)。

アーティストとして本質的なことを自然と見れて動いてる人は同じようなアーティストからも支持があるしバンドマン自体がその人のファンになってることが多いんですよ。だからその絵描きのアーティストが描いた作品が好きで、自分たちの表現したいアートな部分と感じてるからその人は頼まれたりするんです。そういうのを考えながらアーティスト活動している人って実はあんまりいないんじゃないかなと。要するにアーティストからカッコいいと言われるアーティストが素晴らしいですよね。「売れてる=イケてる」この方程式なんて人それぞれの感覚に過ぎないから自分が答えを出したものが「好き=イケてる」にならないと駄目ですよね。人が右向きゃ自分は左!じゃないけど人が良いと言ったからって同調しないで自分が好きなものを胸張って好きとアピールできることが素晴らしいと思います。精神がそれこそハードコアだと思います。売れてることは素晴らしいしうらやましいですが(笑)作品がカッコいいかは別物ですね。すみませんね、急にカーブ切った様に言いたい放題言って(笑)。あいつまじで調子いいこといってるぜってSNSで書かないでくださいね(笑)。

 

それこそポーザーのやる事ですよ(汗)!ただ、確かに最近はSNSの数字とか、そういった見せかけのモノに皆踊らされている気がします。

 

END : ただ、間違いなく言えるのは、同世代のバンドと寄り添ってやっていくのが一番やりたいものに近づけるんじゃないかなって。自分の友達のバンドとか、そのフライヤーやマーチを、皆で1つのクルーじゃないですけど、そういう形が美しいと思います。お互いに10年も経てばそれなりに第一線でやってるところに達するんで、そういう時にまた違う展開、動きになってくるから。それまでは自分の好きなシーンで好きな仲間たちと遊んでいく、バンドは音作ってアーティストはそれをサポートするような形で。共に育っていくそういうアーティストが増えれば、若いバンドが出てきても、10年後には素晴らしいシーンになってると思うんですよ。

日本はそういうのがあんまりないから、アーティストが育ってないのかなと。アーティストを下に見ているようなバンドやレーベルもいたりするし、アーティストも評価されるような時代でないと共に育たないというか。今はジャケ買いとかあんまりないけど、今だとTシャツとかカッコいいデザイン、でも音ダサいとか、逆に音超カッコいいけど、すげえマーチがダサいみたいな……そういう点ですよね。イケてるバンドってやっぱり自分たちのマーチャンダイズにも自信持ってるので、自分たちと深い付き合いがあるイケてるアーティストを起用してイケてるマーチを作ってて、音もイケてる、絵でもイケてる、じゃあイケてんじゃん!みたいな(笑)。共に育つような環境を作っていくことが大事だと思います。

若いバンドも自分の周りの絵描きとかフックアップして、「俺らのフライヤー描いてみてよ!」みたいに、常にお互いに育っていく形がこういうバンドシーンには絶対必要ですね。海外はずっとそれやってますからね。今でもどんどん謎めいた絵描き達が増えてますね。さっき言ったRaymond Pettibonも、BLACK FLAGって書いてなくても、彼の絵を見たら「BLACK FLAGの人じゃない?」ってなるじゃないですか。もっと一般的な所で有名な例をあげるとMETALLICAだったらPUSHEADとか、アーティスト名が分からなくても「METALLICA描いてる人だよね?」とか、そういうことですよね。だから若いバンドのアートワークを周りの仲間の絵描きがずっと描いてたらきっとイメージとか世界観の層がグッと厚くなると思います。

 

互いに切磋琢磨する事は重要ですね!バンドもアーティストも揃ってこそのシーンですし。さて、ENDさんの今後の予定を教えて下さい。

 

END : 今後か……えーと自主出版にて3年に1回画集を出していて、それが今回で4号目で、また今年から3年後の2020年に『START FROM END』って言う画集の5号が出るので、それに向けて絵を描く日々ですね。変わらず絵を描く日々が続く中で、ライブペイントをやったり、自分で個展をやったりして生活していく感じです。

あとはGReeD TOKYOで、自分の周りにいるアーティストを集めてポスターアート展っていうのを定期的にやっているんですが、そのアート展を12月7日~16日まで開催します。それに向けていろいろ動いている感じですね。

そして、直近だと10月26〜28日の間でCrystal Lakeと「AFTER TRUE NORTH」という形でポップアップショップを開催します。この間TRUE NORTH FESTIVAL 2018でライブペイントをやってて、あの時キャンバスに絵を描いてたんですよ。前まではデカい壁に描いてたんですけど、これを一点ものの絵で展示販売して、あとはOLDXとCrystal Lakeのコラボアイテムを何点かリリースして金・土・日の3日間でやる感じですね。最終日の28は新木場でCrystal Lakeのショーもあるのでぜひ遊びに来てほしいです。

そして、11月10日にはSHADOWSのHiro(Vo)の店Thumbでポップアップを行います。ThumbとOLDXと、Kazuki(SHADOWS/Gt)のWEIRDNERVEで。これ、多分みんな来たら飲むだけなんだろうね……(笑)。最下層の極みになるんじゃない?夜中あたりは(笑)。

 

-(笑)。

 

話は変わりますけど……やっぱり知らないだけで周りには30代とか20代で絵描きさんってけっこういるのかな……?とか、そういう年代の人達の制作方法はどんな形なのかな?とたまに思ったりします。興味があるんですよね、ジャンルというか音によって、アートワークの世界観って変わるから。手描きやコラージュだとハードコアとかパンクのシーンが似合ってるし実際に多いよね。メタルコアシーンだとそういう手描きのもあるけど、ちょっとデジタルっぽいのが主流というか。コンピューターグラフィックやデジタルコラージュもそうだし、。もうちょっとメタルっぽいテイストが好まれたりするよね。エモだったりメロディがあるバンドもそれぞれ特色があるから気になるね。

自分より若い世代だと、鏡海イサナ(BLACKINK)ちゃんは凄いよね。あの年齢であのクオリティは本当に凄いと思いますね。彼女の性格も含め世界観ばっちりでしょ!あとはTM PAINTとかも世界観出てて好きですね。本人のキャラクター含めて、あのポップなテイストが出ているのはユニークですね。

 

確かにこのお二人の作品は良い意味で「これだ!」ってわかりますよね!

 

END : そこに通じる話で、やっぱり一目見てその人の画風って分かるのが、アーティストにとっての一番のステータスというか喜びじゃないですかね。アーティストってそういう自分の「オリジナル」を探す旅を一生するわけじゃないですか、バンドもそうだけど。曲の出だしで、音とかリズムでこのバンドね、みたいな。この世界観、画風だとこの人だと一発で分かるのってやっぱり素晴らしいよね。やってきたことが実ったというか。もちろん最初はこの人の絵が好きだからそれっぽく描くとかそんなのは皆一緒で、でもそこから自分らしいものを作っていくことが大事だと思います。やっぱり、二番煎じ嫌じゃん○○っぽいよねって言われたら絶対嫌で。どんな仕事、業種でも一緒だと思いますけど、やっぱり自分らしいものを作る事に限ると思うんで。

 

オリジナリティは重要ですね!続く話で、ENDさんがアーティストとして活動する上で意識すべきだと考えている点を教えて下さい。

 

END : アーティストは常に努力したり、真面目にやってないとダメだと思います(本当の天才以外は)。適当に描いたり、やっぱり本気度が伝わらないと何とも言えないと思うんですよね。世界観の一言で片づけられない場合があって、やっぱりクオリティってバレちゃうから……一周回って抜きの美学、マイナスの美学を持ってる人と、技術が足りなくてマイナスの美学って言ってる人の差ってデカイというか一瞬でバレると思います。ちゃんと努力するところは努力して、絵を描く活動に繋がればと思ってます、勿論自分もそうだし。今はSNSで「いいね!」とかがあるから余計に悪いとも思います(笑)。やっぱり、アートに関しては、それが全てじゃないから。本質的に、どれだけ自分の作品に共感持てる人を増やすかを良い武器としてSNSを使って伝えてる人が増えたらなと。実際SNSの力は素晴らしいです。インスタとか自分のホームページの様になってるので本当にすごいですよね。その先をゲットしたい人はSNSと現場を自分でリンクさせてる人かな。現場とネットを駆使して表現する時代だからやることは多いけど表現者としてのクオリティも同時に出ちゃう時代、怖いけど露骨にそれが出始めてるよねSNSは。“2次元と3次元を自由に行き来出来てるアーティスト”が今の時代だなーって自分はそう思っています。

 

ありがとうございます。それでは最後に、これから画家やイラストレーター業を始めようと考えている方へのメッセージをどうぞ。

 

END : とにかく情熱を持って描いて、いっぱい作品を人に見せて、それを続けて楽しんでいくことが第一ですよね。自分は絵の話も好きだから、お店に持って来てもらったりしてもいいし、「こういうの描いたんです。」とか、相談とかも自分が経験した中で言える範囲だったら何でもOKだよ。そういう繋がりの場所としてGReeD TOKYOを使ってもらったら嬉しいね。

アドバイスするなら……なんだろ。アドバイスなんていらないよね?きっと今からそういうアートに関わっていきたいという人はすでに初期衝動に駆られて見た目アブナイ状態だから(笑)。言われなくても楽しんで描いてたり作品を作っているでしょう!自分自身も毎日描いてるんで、これから描こうとする人は本当いっぱい描いてね!って事ぐらいしか僕には言えないですね(笑)。10代、20代の絵が好きな人達がいたらいつでもお店に遊びにきてね(言うの二回目)。

日本がもっとアートに対して身近な存在になれば色んな業種が増えてってアートで生活も出来てくるし魅力ある業種の一つとしてもっと確立すると思います。自分がいるシーンでは中々それが難しいけど、こうやって人生楽しく周りの人と生活できるのも自分にとっては幸せだと思っているよ。毎日描いているんですけど、描き足りないんですよね、永遠にネタが尽きないので。描きたいのが100万個くらいあるんじゃないかな。それを1つずつ紐解いて、楽しい作品作れるように自分も頑張るんで、皆さんもいっぱい描いてください。フライヤーアーティスト、もっと増えてね!自称だけど(笑)。#あぶない

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