END インタビュー

END インタビュー

END(読み方 : えんど)
HP : http://startfromend.com/
Twitter : https://twitter.com/ENDstartfromend
Instagram : http://instagram.com/endflyer

END氏は1977年生まれ、東京出身のフライヤーアーティスト。日本のハードコアやパンクシーンを中心に活動し、手描きで描かれた彼のアートワークは人々の目を魅了する。

SLANG、MILKCOW、nails of hawaiian、BRAHMAN、NUMB、ETERNAL B、EDGE OF SPIRIT、SAND、BEYOND HATE、ENDZWECK、LOYAL TO THE GRAVE、FIGHT IT OUT、DOGGY HOOD$、FACT、SHADOWS、COUNTRY YARD、Dizzy Sunfist、SECOND ARMS、ILL COMMUNICATION、THRH、YOUTH ISSUE、A.O.W、NO EXCUSE、MOLTAL、UPSET BEHIND、BREAK OF CHAIN、TIGER、SECRET 7 LINE、
AGNOSTIC FRONT(USA)、GORILLA BISCUITS(USA)、MURPHY’S LAW(USA)、STRIFE(USA)、BALLBUSTAS(USA)、ONE CHOICE(USA)、BACK TRACK(USA)、SUBURBAN SCUM(USA)、CRUEL HAND(USA)、COLDSNAP(USA)TWITCHING TONGUES(USA)、BITTER TASTE OF LIFE(SW)、13STEPS(韓国)、KINGLYCHEE(香港)等の海外HCバンド、新宿ANTIKNOCKのロゴやチケット、パスデザイン、VOLCOM、CHROME、BEAMS T等のアパレルにもデザインを提供しており、彼の作品を見かけた読者も多いのではないだろうか。

今回END氏に対し、彼の生い立ちから絵・音楽的ルーツ、手がけるブランドOLDX、アーティストとして向かうべき姿勢等について伺うべく、衝撃の1万字超えインタビューを行なった。

取材・文 / 宮久保仁貴 編集 / 松江佑太郎

 


 

-TOPPA!!初登場という事で、ENDの自己紹介をお願い出来ますか?

 

END : 東京出身の自称フライヤーアーティストです(笑)。自分の幼少期はサッカー少年だったんですけど、絵はずっと小さい頃から好きでした。ノートに落書きだったり漫画のキャラクターを描いたりとか、常に暇があれば何か描いていた覚えはありますね。

小さな頃から家では色んなジャンルの音楽が流れていたのでカセットテープとかレコード、CDなんかで日本のポップスや先輩の影響でTHE CLASH、THE DAMNEDとか初期パンが自分の中で流行ったり、兄貴がヒップホップ好きだったんでそれもサブリミナル効果で曲が隣の部屋から流れてるうちに自分も聴いてたり、日本の謎なバンドもそうだし、当時音楽に関しては、自由にいろんなジャンルを聴いていた覚えがあります。

 

当時から沢山音楽を聴かれていたんですね!小さい頃描いていたキャラクターはどの様な物が多かったのでしょうか?

 

END : ファミコン世代なので、マリオとかその敵キャラのクリボーとかが多かったですね。他には『ゴーストバスターズ』、『グレムリン』もそうだし、『グーニーズ』、『E.T.』とか。それと90年代の映画とか好きでしたね。

あとは漫画、キン肉マンとか。特別何かというよりは、好きなものを見よう見まねで描いてました。当時からアメコミというかUSキャラとかは好きだったんだと思います。なんでしょうか……絵のタッチというか雰囲気が良いですよね。

 

あのキャッチーな感じは良いですよね!ちなみに、意識的に絵を描き始めたのはいつからになるのでしょうか?

 

END : これ、というのはだいぶ後なんですが……20代前半あたりに先輩たちが立ち上げたストリートブランドに携わっていたんです。

そこのブランドで働いていた時に、周りにNO CHOICE IN THIS MATTERやenvyとか、仲良くさせてもらっていた先輩たちがいたんです。周りにそういったカルチャーに染まった先輩方がいたんで、そういう流れから、昔のハードコアシーンのフライヤーやジャケットだったりの絵を自分なりに描いてました。その時は誰にも見せずに暇つぶしに描いていた感じですけど(笑)。

ずっと何の意識もしないで、絵に対しては自己満で描く日々が十数年続いて。ただ単にショーに行っては騒いで遊んで、友達がどんどん増えての繰り返しな感じでした。アパレルも一時期やめていた時期もあったんです。20代後半には絵を描きながらNUMBのNATSUO君といつもショーフライヤーの話や洋服のデザインなどの話をしていて……なんでしょうか自身の時代の変わり目?的なことを感じていたのかもしれないね。それは自分が遊んでいるHCシーンに対してもそうだし、生活の部分でも。

そんな時期を経て、意識的にHCフライヤーの絵を描き始めたきっかけが、2007年に新宿ANTIKNOCKでNUMBのワンマンのショーだったんですよ。そこで本格的にNATSUO君がフライヤーデザインのオファーしてくれて。その時はNUMB周りと仲良くて公私共に遊んでたんで彼らのショーフライヤーを描ける喜びは本人の前では無表情でしたが正直嬉しかったですね(笑)。手描きで描かれた昔ながらのニューヨークハードコアのショーフライヤーとか、そういうフライヤーの雰囲気を日本でもやってみようと思い始めました。当時、自分らが好きなフライヤーを描いていた人のオマージュといいますか、そういう感じで描いたのが最初でしたね。

このNUMBワンマンショーのフライヤーは、AGNOSTIC FRONTのフライヤーをリップオフしたもので後にAFが同2007年来日した際、好き過ぎて描かせてもらったと伝えたら「COOLだね!」って返事が返ってきたのがすごく嬉しかったな〜。自分にとってレジェンドから言われたんだからね!オリジナルAFフライヤーはYUPPICIDEのメンバーか周りの誰かが描いたんだって言ってたね。記憶が薄れてちょっと曖昧だけど。

このNUMBフライヤーが世の中に出た頃、時代的にテクノロジーの発達が進んで、MacとかのPCで作るのがイケてるっていうか普通に街にあふれている時代に突入していました……自分は真逆の手描きで、文字とかのレターなども全部手描きでフライヤーをアートとして描いてました。そういう時代に逆行している部分が逆にHCシーンに再度ハマったんですかね、そうやって描いている人が当時いなかったので。自分より年上の、ジャパニーズハードコアパンクシーンの絵描き、アーティストさんだったらいたんですけど……自分らの遊んでる周りではそういう手描きでHCに特化したアートを描いているアーティストはほとんどいなくて。おそらく趣味で描いていた人はちょいちょいいましたが中々どっぷりシーンに隣接した絵描きはやっぱりいなかったな……。とにかくパソコンでのコラージュやグラフィックデザインが好まれていて、クラブミュージックなど全盛な時期だったんでどんどん仕事も含めグラフィックデザインが確立していく時代でしたね。商業デザインも人気のある業種だったんでより手描きよりパソコンが主流でした。

 

ちなみにENDさんは今はおいくつなのでしょうか?

 

END : 41歳ですね。同世代バンドだと、EDGE OF SPIRITの暴君や横浜BAYONETSの暴君とか(笑)。後はLOYAL TO THE GRAVEやSLAPDOWN、DSL、WOBとか何かヴォーカルが全部同い年なんですよね(笑)。ENDZWECKのヤマちゃんも同い年だね。SANDは同世代、近いというかもうほぼ意識的には一緒だね。まあ本当に今もなかなか濃いと思いますよこの世代は。

 

なるほど。層の厚さを感じます。続いては、ENDさんのアートワークは国内外のハードコアシーンを中心にリリースされていらっしゃいますね!いずれも一目見たらENDの作品だと気づく程の個性が備わっていますが、その絵のルーツを教えて下さい。

 

END : ルーツか……自分は細かく探ったら結構多いと思います。基本的には、ニューヨークハードコアシーンで、CRO-MAGSやAGNOSTIC FRONT、その他レジェンドのNYHCバンドフライヤーやロゴとかを描いていた“Sean Taggart”というアーティストがいるんですけど、その人にかなり影響を受けてますね。US Skinheadsみたいなキャラクターがいたり、そういうちょっとアメコミみたいな要素が入った雰囲気とか好きなので、その人に一番影響受けてます。あとはCraig Hollowayっていうデトロイトのアーティストで、COLD AS LIFEとかのジャケットカヴァーアートやマーチャンダイズのデザインをしてる人とか……基本的に白黒で描いているアーティストっていうのは見てて好きでしたね。もちろんBLACK FLAGを手がけているRaymond Pettibonも。まあ挙げるとキリがないですよね。アーティストとして活動していないんだけど、そのバンドの周りにいる友達が描いた作品ももちろん好きだし、めちゃカッコいいんだよね。そういったカルチャーがにおうアートは大好きだよ。本当にたくさんいるからみんなもイチイチ細かく色んな部分を見てほしいね!

バンドシーン以外の画家だったりクリエイターだとスペインのSalvador Dalíの初期作品かな、白黒でイラストが描かれている不思議な世界観の作品が多いよね。謎のキャラクターも多くてそういう世界観が自分の好きな部分とかぶるんです。スペインのフィゲラス出身でそこにダリ美術館があって、一度見に行ったことあるけど凄すぎて心折れた覚えあります(笑)。後はH・R・ギーガーも好きです。世界観の影響も少しながらは受けていて、細かさや抽象的な部分、ダイナミックな部分とのバランスがヤバ過ぎですね。エイリアンのキャラ自体好きなんで今でも資料として作品集など見てますよ。日本だとTOMさんもSUGIさんもIMAIさんもYOSSIEさんもUSUGROW君も好きです。まだまだ沢山いますけどね、TOMさんの描くキャラはめちゃ好きですね。

……ルーツっていうとさっき言っていた“Sean Taggart”でしょうね自分は。

 

中々「一人!」と選ぶのは悩んじゃいますよね。そんな中で、ENDさんが最初に触れたハードコアやパンクバンドはどなただったのでしょうか?

 

END : えー!めっちゃいますよ(笑)。最初……?1、2とかじゃ全然収まらない、一気に聴いてたから……色んなバンドを。

まあうろ覚えな感じですけど90年代の後期だったので、それこそNUMB、ETERNAL B、SWITCH STYLE、STATE CRAFT、PROTECT、NO CHOICE IN THIS MATTERとか、海外だとMADBALLもそうだし。ちょっと遡るとBIOHAZARDだったり、SICK OF IT ALLとかBAD BRAINSとかYOUTH OF TODAY等は時代を追って必然的に聴いていくんですけど、ドンピシャの時代だと何かな?同じ年って意味じゃなく当時自分らの周りで聴きまくっていたバンドだとMERAUDERや25 TA LIFE、EARTH CRISISとかSTLIFEやALL OUT WAR、WAR ZONEもね。いま頭に浮かんだほんの一部なんですけど……めちゃめちゃいます。

すんません全く思い出せないね、逆にありすぎて(笑)。毎日レコード屋行って探して、飯食う金あったらレコード買って、ショー見にいってスケボーとかで遊んだりして……ある意味勉強ですよね。いろんなバンドを知りたいみたいな。それが20代前半ぐらいでした。ただの初期衝動な時期でしたよね。だって日本で凄いムーブメント起こしていた時代でしたから、当時のHCシーンが。

あ、質問の「触れた」という部分で言えば自身がガキンチョの頃ずっと遊んでもらっていたenvyの1stでドラムを叩いていたKATOさんと江古田にほぼ毎日一緒にいたのでそれこそMILKCOW、BLIND JUSTICEやTAKE THE LEADとか聴いていたりしてました。もちろんノーチョイ(NO CHOICE IN THIS MATTER)もだね!何だろうかここに関しては音楽に触れたというよりバンドをやっている人の生活に触れたっていう感じですね。まあ人に言えた事が1つもないことだらけでしたけど(笑)。

 

ありがとうございます。諸々の経験があったからこそ、今のENDさんの腕に活きてるかと思います。それでは、数々のアートワークを作成されていらっしゃいますが、近年の活動の諸々を語って頂ければと思います。

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