KEYTALK・Benthamチーフマネージャー/有限会社マーガレット・ミュージック取締役社長/KOGA RECORDSオーナー 古閑裕 インタビュー

KEYTALK・Benthamチーフマネージャー/有限会社マーガレット・ミュージック取締役社長/KOGA RECORDSオーナー 古閑裕 インタビュー

古閑 : 信頼関係が大事だと思いますね。契約する時は、当然僕が一方的に好きになってオファーする時もあれば、向こうも憧れて相思相愛的に契約する場合もあります。なんせKOGA RECORDSを20年以上もやっているので、ちょっと昔の人ならば知っているんですが、今や知らない若者も多いので。自分が誰なのかをアピールする事を心がけると共に、その説明の仕方に苦労しますね。昔はnumber girlをリリースしていたとか、最近だとKEYTALKが所属しているとか。リリースするそこに鳴るがYouTubeで100万再生されたとか。

あと、契約を結ぶ際には、必ず良い点も悪い点も説明しますね。「君らの音楽大好きで、うちはこういう事が出来るよ!」と。言い方を悪く言えば、「一回うちに乗っかって、リリースしてみない?」とも。人によっては、疑心暗鬼になって、「俺たち騙されてるんじゃね?」って思う人もいると思うので。必ず50:50でないかもしれないけど、僕自身も昔バンドやっていた話をして、「お金の動きはこうなっているよ。」とか、キチンと理解して契約出来ればとは思います。まずは、KOGA RECORDSのやってきた事を理解して頂いて、そして僕も貴方達に惚れたので、「一緒に組んでやりましょうよ。私含めウチのスタッフが第2、第3のメンバーになるから、一緒に活動してみない?」と。相互理解する事を心がけていますね。そうでないと、お互いに続かないと思うので。

お金の面もそうだし、方向性を順序立てて、こういう形でリリースしようとか一緒に決めて行ければ良いですね。まぁ、一番は一緒にお酒飲める様な仲になるのがベストですね。僕自身お酒が好きなので(笑)。

 

過去から現在に至るまで、マーガレットミュージック/KOGA RECORDSには数多くの名バンドが所属されていらっしゃいますね。今改めて、各バンドとの出会いのきっかけを教えて下さい。

 

古閑 : KEYTALKは11年前に出会ったんですよ。丁度彼らが19か18歳くらいの時ですかね。事務所にデモテープが送られてきたんです。その当時、僕自身がthe band apartが好きだったんですけど、このデモにバンアパに影響受けた音だと感じたんです。それがKEYTALKになる前、前身バンドrealの音源でした。昔から今まで、もらったデモなどに電話番号があったら、僕は即電するタイプなんです。このデモにも電話番号が書いてあったので、早速「一度ライブを観させて頂きたいです!」と連絡しました。

彼らのライブを最初渋谷CYCLONEで観たんですが、この時の現場はただならぬ空気感があったんですよ。というのも、立って観ている自分の後ろに、知り合いばっかりがいまして。いわゆるスカウトと言うか、業界の方々が何人もいて、「これは戦いになりそうだな……!」と思いました。それが、後のKEYTALKとの最初の出会いでした。

 

当時から頭角を現していたんですね!

 

古閑 : あれは驚きましたね。ライブが終わってから、そこで感想を言うのはかっこ悪いと思っているんで、「またちょっとメールで感想入れるね!」と彼らに言いまして。その後、ライブを何度も観て、当時彼らはまだ未成年なので一緒に飯食ったりするのがコミュニケーション手段でしたね。後から話を聞くと、当時10社くらいから話が来てたそうなんですが、どことも契約せず1年くらい宙ぶらりん状態だったんですよ。僕も流石に大手さんいるのでダメかな……と思い、マクドナルド下北沢に小野武正(Gt)を呼び出して、「ウチは手を引こうと思っているんだけど、今後も何かあったら相談乗るから……。」と言ったんです。ただ、そこで武正が「いやいや古閑さんちょっと待って、古閑さんとこにお世話になろうと思ってるんですけど!」と。そんな流れだったので、「えええ本当にウチで良いのかな……?」と疑心暗鬼になりつつ、逆に「これは重大なアーティストを抱えることになるのかな……!」と思いました。彼らを総合的にプロデュースするにあたり色々考えまして、まずは音源関連ではプロデューサーにFRONTIER BACKYARDのTGMX君にお願いしました。KEYTALKみたいなテクニカルな要素が入ったバンドは、今までの僕がプロデュースしてきたバンドとは別視点で攻めなければ、と思ったので。

 

 

ただ、3年くらいはKEYTALKはブレイクしなかったんですよ。ちょっとthe band apartの匂いがしすぎると言うか。ある時、メンバーが色んな要素を試行錯誤しながら取り入れている中、「日本語の歌詞でやりたい!」という話が持ち上がったんです。当時の僕は歌詞=英語人間だったのでどうなのかな……と思ったんですが、「でも、やりたければ、やっていいんじゃない?」と彼らのやりたい様に任せまして。そうしたら、だんだん火がついて来て、ブレイクの兆しが見え始めました。同時に、彼らは週に何回も地方都市回ったり……それこそ北から南まで。彼らは同年代の日本語歌詞の踊れるインディーズバンドで人気の先駆けになったのかなとも思ってます。

 

今の活躍も当時の試行錯誤があったからなんですね!

 

古閑 : あと、KEYTALKに出会う1年前にSpecialThanksに出会ったんです。名古屋のライブハウスで初めて観たんですが、Misaki(Vo/Gt)の存在感が凄かった事を覚えています。当時、英語でバチバチに歌っているメロコアで女の子Voのバンドがいなかったし、これはヤバイと思い、その日に「是非ウチでリリースしましょう!」とオファーしました。その時、Misakiのお母さんも来ていて、「彼女を嫁に下さい!」くらいの勢いで挨拶した事を覚えています。そして、いざリリースしてみたら、いきなりインディーズ1位になった事も驚きました。

 

 

そこからもう10年経つのかな……彼らの活動はマイペースなので、定期的に高クオリティの作品がリリース出来ればと思います。最近は彼らも日本語で歌ったりとか、音楽の幅を広げようとする流れがありまして、その調子でインディーズで頑張って欲しいです。

最近の話になると、そこに鳴るは自分がネットでバンドを探してたらたまたま名前が出て来たんですよ。いざ音源を聴いてみたら、物凄くテクニカルだけどポップで和エモいと思いました。彼らに関しては、向こうからデモをもらったわけでもなく、こっちからオファーしました。実際、もう1レーベルに声かけられていたそうなんですが、幸せなことにウチでリリースが決まりました。

 

 

今までミニアルバムを4枚リリースしてきたんですが、4枚目の『ゼロ』収録の「掌で踊る」が最近YouTube上の再生回数が100万を突破しまして。今までの積み重なりが良い具合にプラスになって来て、聴いてくれる人が増えて来たのかなと思います。メタルやラウド系の要素もあり、凛として時雨的な繊細な要素や、L’Arc-en-CielやLUNA SEAが持っている様な美しい要素も持っている才能のあるバンドだと思うので、次のステップに行って欲しいなと思っています。

 

 

あと、そこに鳴るにNOCTURNAL BLOODLUSTの音源を紹介したのは僕なんですよ。NOCTURNAL BLOODLUSTの容姿の美しさと音の激しさのギャップが個人的に好きで、そこに鳴るにもある種近いものがあるんじゃないかな?と思いまして。そこに鳴るのメンバーに、「このバンドかっこいいから一度聴いてみて!」と紹介したら、メンバーがノクブラのことを色々調べ始めまして。ある種、そこに鳴るは音楽性的に孤高の存在なんですが、僕と彼らで合意の元で意見を取り入れてもらったりするのは嬉しい事ですね。

バンドがいて、僕も、ある一定の所で意見を言えれば、バンドとレーベルで互いに相乗効果があるのかな、といつも思っています。

 

今挙げていただいたバンド様それぞれが個性豊かで面白いですよね。そんなアーティスト達が所属するKOGA RECORDSですが、一言で表すならどのようなレーベルだとお考えですか?

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