それでも尚、未来に媚びる インタビュー

それでも尚、未来に媚びる インタビュー

それでも尚、未来に媚びる
メンバー(LtoR): 井地良太(Ba) / 344(Dr) オイケリョウタ(Gt&Vo) / ろく(Gt) / がーこ(Vo)
HP : http://sorekobi.com/
Twitter : https://twitter.com/sorekobi_info
Instagram : https://www.instagram.com/sorekobi_info/
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それでも尚、未来に媚びるは2012年大阪で活動を開始したバーニングエモーショナルファイヤーロックバンド。自身を「最も無名で最強のライブバンド」と謳われ、心を揺さぶる歌詞、歌謡曲由来のがーこ(Vo)の力強い歌唱、それを支える楽器隊の縦横無尽でエモーショナルなプレイで、観る者の心を掴んで離さない存在だ。

そんな彼らだが、今年6月に新Baとして井地 良太を迎え、11月に新体制初となる新作『セミヌード』をリリースした。がーこ氏の言葉を借りるならば、「前作が「冷たい」イメージであるならば、本作は「暖かい」イメージ」との事。本作のリリースまでに様々な葛藤や苦労を乗り越えてきた彼らが放つ「暖かさ」。前作とは対になるテーマだけに、一体どの様に表現されるのだろうか。

今回、『セミヌード』に関する逸話や、改めてバンドの成り立ちや新体制を迎えた際の変化、これからの活動等について紐解くべく、がーこ氏、オイケリョウタ(Gt&Vo)氏に怒涛の1万字超えインタビューを行なった。

取材・文 / 宮久保仁貴   編集 / 松江佑太郎


 

このメディア初登場という事で、まずはバンドの成り立ちを教えて下さい。

がーこ : バンドの始まりは、単純に大学の同級生で一番仲良い友達がオイケだったんですよ。最初は各々別のバンドをやってたんですけど、卒業の手前ぐらいにお互いのバンドがポシャってしまって。最初は軽い気持ちで「一緒にバンドやろうや。」ぐらいの感じから始まりました。今やバンド中心の生活になってしまいましたけどね。

 

オイケリョウタ : 履歴書もずっと書いてて就職活動もしてたんですけど……気がついたらギター弾く事に火がついてました(笑)。

 

ちなみにお二人は今何歳になるのでしょうか?

 

オイケリョウタ : 今29歳の平成元年生まれです。

 

なるほど。ちなみに、お2人のご出身はどちらになりますか?

 

がーこ : 2人とも大阪で、大阪のちょっと上の方とちょっと南の方です。上品な方とちょっと治安悪い方。スラム街と代官山みたいな(笑)。

 

オイケリョウタ : そんなことないやろ(笑)。位置的には岸和田ほど南ではなく、真ん中よりちょい南ぐらいですね。

 

がーこ : 気性荒いところです。

 

オイケリョウタ : 2011年2人とも大学4回生で、その時にバンドを組む話が出て……動き出したのが2012年ですかね。

 

がーこ : 気付いたらもう5-6年経ってるね。

 

時が経つのは早いものですね!では、このバンド名の由来を教えて下さい。

 

オイケリョウタ : 大学の授業中、バンドやろうって話になった時、お互い前のバンドが英語の名前だったんですよ。当時、僕は凛として時雨とか東京事変が好きでライブ見に行ったりしてたので、「バンド名つけるなら日本語の名前が良いよな!」となったんです。「じゃあ、それでも尚、未来に媚びる?」「お、ええやん。」ってことで、特に何のメッセージ性もなく、僕がポロっと言ってそのまま使われました。

 

がーこ : 後付けで、楽曲の歌詞に使ってることが多かったりとか、字面が強めなんでインパクトあったりとか……後々「このバンド名で良かったな!」と思うことがやっと増えてきました。

 

オイケリョウタ : 僕がその時に張った伏線が今になって効いてきて……ちょっとずつ回収してる途中ですね。

 

がーこ : なんも考えてへんやろ(笑)。

 

-(笑)。そこから、今年6月に新Baとして井地良太さんの加入を発表されましたね。こちらの加入のきっかけを教えて下さい。

 

がーこ : 前任Baが失踪してしまった時が、前回のシングル『スーサイド』のリリースツアーの時だったんですよね。もうツアーも全部決まってしまっていて、ライブも1ケ月で20本とか詰まってて……これからどうしようかという時に、その時一番身近にいた後輩が井地だったんですね。もともと僕らがずっとかわいがっていたAMANDAっていうバンドを彼はやっていたんです。ただ、彼も自分のバンドを頑張って続けてたんですけど、なかなかメンバーに恵まれず思うように活動出来ていなかったっていうのがあって。今年の年始くらいにAMANDAが一旦活動を止めたのが同じ時期くらいで、そのタイミングで僕らからサポートしてくれへんかと申し込みました。

 

 

サポートを始める前後で、彼はもうバンドやめようと思っていたみたいで。その時は入ると思ってなかったはずなんですけど、ライブをこなしていくにつれて楽しいなと思ってくれたみたいで……!その時に一緒にスプリットツアーを回ったOutside dandyっていう友達のバンドに刺激を受けたらしいんですよね。そこから前向きな気持ちになって加入してくれたのかなと思っています。

 

よりバンドとしての結束力が高まったかと思いますが、井地さんが加入された事で、バンドとして感じた変化を教えて下さい。

 

がーこ : ライブが余計に強くなった気がするよな。

 

オイケリョウタ : 僕は普段上手でやっていて、前のベースとかはあまり上手に来ることが無かったんですけど……井地は縦横無尽に動きたがるんで、最初はよくぶつかってお互いこけてました(笑)。僕はもともと動くので、「今日ちゃんと避けてるのに誰とぶつかってんねん。」って思うことがよくあったんですけど。そこが噛み合ってきてからは、よりパフォーマンスというか、フィジカルが強くなりましたね。井地がよく「フィジカル」って言うんですよ(笑)。

 

がーこ : 一枚岩感が増したっていう自覚はありますね、バンドとしてもライブとしても。ただ、あいつ馬鹿なんで、IQは下がった可能性がありますね(笑)。

 

-(笑)。改めて、それ媚びの音楽性は良い意味で心を揺さぶるような泥臭さが感じられます。その音楽性の元を探るべく、皆さんが今まで聞かれてきた&ステージに立つ上で影響を受けた音楽ジャンルやアーティストを教えて下さい。

 

がーこ : 僕はジャンルどうこうよりは、もともと単純にバンドが好きで、バンドに憧れて音楽を始めたんで。好きなバンドはめちゃくちゃいるんですけど……突出してこれっていうのは……ただ、バンドメンバー共通の根底にあるのはTHE BACK HORNやMUCCであったり、その辺ですかね。僕は特に歌謡曲や演歌、歌いグセが強い音楽がもともと好きで、中島みゆきがいなかったら、THE BACK HORNを見なかったらこうはなってなかっただろうなと思います。影響受けた音楽は多いですけど、そのあたりは特に強いと思いますね。

 

オイケリョウタ : バンドも聴きますけど、趣味で聴く音楽としては結構ゆるい音楽が好きですね。クラムボン、EGO-WRAPPIN’、ハンバート ハンバート、大橋トリオ、ハナレグミさんとか。まあ今のバンドの音楽とは離れているところにあるんですけど。

昔から聴いている音楽だと、それこそ中学生でMONGOL800が流行って、ORANGE RANGEとかHYとか、「沖縄強くない?」という感じから、175Rとかロードオブメジャーとかそういう共通項があって……そこからいわゆるロキノン系と言われるような、大阪のRUSH BALLに出るようなバンドが好きになりました。当時からバンドで好きなのはやっぱりTHE BACK HORNと、サンボマスターですね。サンボマスターのおかげで生かされた中学生時代って感じだったので。

ギターとしてステージに立つ上でカッコいいなと思うのは、THE BACK HORNの菅波栄純さんですね。すごく面白い人なので、影響受けているかは分からないですけど、意識しているところはここ最近特にありますね。仲良くしてくださっているというのもあって。ライブを近くで見て、やっぱりすごいなと。

 

がーこ : 意外とちゃんとやってはるんだなって。

 

オイケリョウタ : 意外とちゃんとしてはるけど(笑)!頭おかしい弾き方、野生と理性の間みたいな菅波さんのプレイをギタリストとして意識してます。

 

歌謡や衝動性はそれ媚びの音楽性を語る上で避けて通れない要素ですよね!さて、この度は2nd Single『セミヌード』のリリースおめでとうございます!現体制での初作品になるかと思いますが、改めて今回のリリースのきっかけを教えて下さい。


【リリース情報】

【タイトル名】
『セミヌード』

【発売日】
発売中
※タワーレコード/ライブ会場限定発売

【価格】
926円(※税抜)

【収録曲】
1.ジパング
2.ディストラクション
3.まれびと


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