猫曼珠-nekomanju- インタビュー

猫曼珠-nekomanju- インタビュー

コータ : Cazquiさんともよくそういう話をするんですけど、彼が作る楽曲って、僕が言うのもおこがましいんですけど、すごくストレートに心の中に入ってくる感じなんです。お陰様で、すごく言葉が出てきやすかったですね。あとは、これまで、自分が快進のICHIGEKIとしてラウドロックをやってきた軌跡だったりとか、Cazquiさんの境遇だったりとか、猫曼珠の4人が集まった際の全員の気持ちだったりとか……何よりも重視したのはそれぞれの境遇ですね。そういうものを僕の中で消化したら、自然とこういう歌詞になりました。ドグマティックっていうのは独断的という意味なんですけど、僕の中で、その言葉がすごく大きくてぴったりハマって。最初にタイトルから出てきたんですよ。

それと猫曼珠というバンドのコンセプトと掛け合わせ、すり合わせて作っていました。わりかし練ったんですけど、言葉が最初に出てきすぎて、それを厳選するのが大変でした(笑)。最終的に自分の中でしっくりくる、一番当てはまった言葉だけを組み合わせて作りました。心境と境遇そのものですね。

 

Cazqui : 間違いなく、猫曼珠-nekomanju-の一発目に相応しい象徴的な楽曲だと思います。

 

-等身大の言葉だからこそ、良い意味で嘘偽りが感じられませんね。続いては、本作の制作はスムーズに進まれましたか?

 

Cazqui : 原案の人間としては、リズムセクションが、するっと自分の中の期待値を超えてきた事が嬉しかったです(笑)。FUMIYAさんとシンゴさんの各アレンジは、デモに忠実かつ、それに留まらないもので、デモが80%だとしたら個人的に150%ぐらいまでいってますね(笑)。

 

FUMIYA : そんなに(笑)?!

 

Cazqui : あのハイピッチなフィルとか特にそうですよ(笑)!

 

FUMIYA : あれね(笑)。まぁ、お互いそれぞれのバンドでの経験値があるので、押し引きはさすに分かっているんですよ。いろんなバンドでやりながら、デモ通りじゃ絶対ダメ、デモは最低限でそれに自分の味でプラスにする事はやってきていたので。自然にするっとやっていけました。

 

Cazqui : あと、コータさんに何度か歌ってもらったVoテイクに素晴らしいテイクがあり過ぎて、逆に選べないみたいな事もありました(笑)。

 

FUMIYA : 素敵な事だ(笑)。

 

Cazqui : これがいい!あれっ!?こっちもいい!で、結果的に多数決というか、テイクのドラフト会議みたいな感じになって(笑)。

 

コータ : ディレクションの時ですね。

 

Cazqui : いざ4人で集まってみたら、本当すごい世界だな、と。レコーディングの度に、一人一人のミュージシャンシップに感動します。こんな素晴らしいメンバーの中に居させてもらえる事に感謝する事と同時に、自分も本当に頑張らなければと心から思います。

 

-また、今作のエンジニアとして、克哉(Misanthropist,ex.Code Rebirth)氏を抜擢されましたね。更に相乗効果が生まれた様に思いますが、彼を選ばれた理由を教えて下さい。

 

Cazqui : 彼は自分にとって、才能に満ち溢れた自慢の後輩ミュージシャンであり、何度も仕事で関わっているレコーディングエンジニアなんです。

彼は、モダンでラウドなエンジニアリングを得意としていますが、それだけでなく”歌”の処理が本当に丁寧なんです。ある種の大和魂、J-ROCK魂を感じるというか……歌に重きを置く心と言いますか。そういった部分で昔からシンパシーを感じるんですよね。彼のサウンドプロダクションは、楽器隊が派手な音像でありながらもちゃんとセンターのVoに耳がいく様に処理がされていて、猫曼珠の音楽性にもっとも適しているんです。ちゃんと自分が意図した通り、終始コータさんのVoに耳がいく仕上がりになりました。

“ボーカル命”なおかつ”最高にヘビィ”。矛盾したテーマを共存させられるのは克哉くんならではです。

 

-J-ROCK魂……なるほど、合点が行きました! それでは本作に関して、リスナーに対して、どの様なタイミングで聴いてもらいたいですか?

 

FUMIYA : スタートの切り直し、というイメージが僕の中にはあります。これだけメタルでやってきた人達がメタルじゃない所を目指す事は、やっぱりそれなりの理由があって。メタルはもちろん好きなんですけど、シーンに対する不満というかアンチテーゼみたいなものを色々経験して来て。そこから、そういう人達がこうやって新しい事をするんだよ、という裏テーマがあるので。今の境遇に納得がいかない人達に聴いてほしいですね。

 

コータ : 棘のある言い方をすると、周りの顔色を伺ってばかりで、自分のやるべき事を見失っている人達に聴いて欲しいです。

 

-来たるフルverでのリリースが楽しみになりますね!さて、お話は変わりますが、近年皆さんが観たり聴いたりした中で、感銘を受けた物事や人をお教え下さい。

 

FUMIYA : 身内の話になっちゃいますけど、Cazquiを初めてステージで見た時の衝撃はヤバかったです。革命的でした。

 

Cazqui :  まさかの俺!?いや、恐縮過ぎますけど(笑)。

 

FUMIYA : それが、NOCTURNAL BLOODLUSTが初めて新木場STUDIO COASTでワンマンをやった時で。それまで見たどのバンドマンよりも、カリスマ性を感じてしまって、「いつか……こいつと絶対何かやってやる!」と思いました。その時は話も何もなかったですけど……まさかこうなるとは思いませんでした(笑)。あれが一番デカい衝撃でしたね。

 

シンゴスター : 俺は初めてCazquiのステージを観たの、Twitterの動画だったよ。くるくる回ってるし(笑)。純粋に「この人すげえな!」と思ったね(笑)。

 

FUMIYA : 実際、生で見てもくるくる回ってますからね(笑)。

 

コータ : 感銘を受けたとか、何かを聴いてて感動したとかだと、これまたCazquiさんの楽曲センスですね。既存の曲には無いと言うか、世の中に出ているものには無いエッセンスを感じて。デモの段階から本当に感銘を受けました。こういう言い方はアレかもしれないですけど、世に出てるあらゆるミュージシャンよりも聴いてますね、デモの時点で。普段の生活の中で、自分の日々のプレイリストに入っています。「こんなの作れるんだ!」とか「こんな楽曲あるんだ?!」みたいに感じました(笑)。

 

シンゴスター : そういう意味では、このマッチングがすごいと思うよ。Cazquiが作る曲に対して、コータ君のメロディの付け方が組み合わさっていて。

 

Cazqui : 本当コータさんのヴォーカルラインや歌詞には物申す気にならないんです。これはマジで遠慮しているわけではなく、建前とか一切抜きに、本当にこちらの求めている脳内イメージ通りのものが来ちゃうんです。

何か要望があれば今後お伝えする事もあるのでしょうけど、大体が「あ、そうです、まさにこれです。OKです」みたいな(笑)。

感銘を受けるというか、褒め合ってるみたいな流れになっちゃうんですけど、本当に猫曼珠のメンバーはリスペクトしていて。「10代の頃のCazqui少年、見てるか!」と言いたくなる様なミュージシャンの方々と今一緒にやらせてもらってるんで、本当に恐縮です。精一杯頑張ります(笑)。

 

シンゴスター : そうだな~、俺は最近レンタルで借りにいったCDでテレサ・テン。スーパー・ベスト。

 

FUMIYA : 最高じゃないですか。俺あの頃の昭和歌謡めっちゃ好きです。

 

シンゴスター : 歌で感動させる事って、やっぱりすごいと思ったよ。

 

Cazqui : 俺も、毎回コータさんのレコーディングで感動しちゃいますよ。それ以外だと・・・個人的には、去年の日産スタジアムでのB’zのライブですかね。

元々感銘受け続けてる存在なんですけどね。やっぱりそこにあったのが、ただただ素晴らしいミュージシャンがステージにいて、その人達の楽曲と演奏を求めてあれだけの人数が集まって、幸せな気持ちになっているという事が、自分にとってすごく救いだったんですよ。

やっぱりずっと音楽をやっていると、副次的な部分が主役になる瞬間を少なからず見てしまうじゃないですか。近年、副次的な部分の比重が増えてきていると思うんですよね。instagram然り。もちろん自分もSNSはやってますし、割と胡散臭いっつーか派手な見た目してるんで、お前がそれを言うか感はあると思うんですけど、音楽がいつも主軸にあって、それ以外の要素というのはあくまで副次的なもの、音楽や楽曲を提示し続けた上でのおまけであって欲しいんですよね。だって、音楽をやる、作って世に出すのがミュージシャンでしょう。昔から1mmも変わらずずっとそう思ってて、折れそうになりながらもそう信じ続けるための努力はしてるつもりなんですけど。B’zを見た時に、やっぱり本質の部分に音楽や演奏があるな、とすごく思って。やはり10代の頃の自分の気持ちのまま、変わらずに頑張ろうと思いました。そういう意味でB’zですね。

 

-副次的と言いますと、最近は所謂インフルエンサーが音楽活動を行う事も多いですよね。

 

Cazqui : 副次的な要素によって、音楽がよりいろいろな人に行き渡っていく事は、きっかけとしては良いものだと思うんです。個人的にLAメタルとかも好きなんですけど、彼らはそもそも見た目も華やかだし、楽器から火が出たりもしてたわけじゃないですか(笑)。そこから辿れば、KISSはなんでメイクしとんねん、という話にもなりますし、エンターテインメント要素ってロックから切っても切り離せないものだとも思うんですよ。でも、そればかりになってミュージシャンとしての軸を見失ったり、音楽的な部分を完全に省いちゃったら問題だと思うんですよ。俺は結局、そう考えてしまう自分を裏切れなかったというか。むしろ完全に裏切れたら気楽に生きられたんですけど・・・それができる人間ならそもそも「ドグマティック開花」のように奇異な曲は作らない(笑)。だから、良い音楽をまっすぐやって、いろんな人の支持を得ているミュージシャンがいるという事には、本当に勇気を貰えますね。

 

-何事も本筋あってこその活動ですよね。続いては、皆さんは過去、そして現在、猫曼珠-nekomanju-以外の活動として、メタル・ヴィジュアル・ラウドロックのシーンをそれぞれ通られてきたかと思います。それぞれが活動している、そして活動してきたシーンに関して、思う事を教えて下さい。

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