松村上久郎 インタビュー

松村上久郎 インタビュー

松村上久郎 :自分が「収入を増やしたい」というスケベ心9割で作った電子書籍『下書きなしで自由に描く方法』の内容を担保する形でYouTubeにお絵かき動画をあげたのが始まりです。ノウハウそのものを売り物にする以上、「実際にやってみせること」は必要最低条件です。最初の動機はそんなものでした。しかしこういう活動は「金儲け」が最初に来ると長続きしません。むしろ余計な欲を捨てて、素直に社会の役に立つようにと調節しなければ、人様に受け入れてもらえるコンテンツにならないのです。そんなわけで、今ではもうちょっと心を入れ替えて、素直にみんなの役に立とうという雰囲気で動画を投稿していたらいいのになと思っています。

 

おっしゃるとおり多くの人々の役に立っているかと思います。続いてワークショップ「万年筆で描いてみる!ごちゃっとめんこい世界の描き方」の講師を務めるきっかけは何だったのですか?

 

松村上久郎 :バックス画材(http://backsgazai.com)の片山さんから「ワークショップやってみませんか?」というご提案があったのでお受けしました。片山さんはイラストレーター・画家などといった人材と企業さんの間をタイアップする手腕に長けている神様のような人物で、松村は独立当初から死ぬほどお世話になっているのです。

 

そういう背景があったんですね。では、『心にのこる絵の描き方』や『辛くならない絵の描き方』などの書籍は“心にのこる”や“辛くならない”などかなり狭義の絵の書き方をお伝えしていますが、これはどういう思いがあってのことなのですか?

 

松村上久郎 :なにか本を書いたりするときは、ざっくりと「絵の描き方教えます」だけだと誰に話しかけているかあいまいになってしまいます。それでは誰も読んでくれません。代わりに「顔の描き方を教えます」とか具体的に話した方が、「あ、これは私が気になっている問題だ」と読者に振り向いてもらえますし、無駄がありません。そのようなわけで、あくまで狭義の、具体的な話を扱うことになったのです。YouTubeに動画を投稿する場合も発想は同じです。なるべく扱う話題を細かく、コンパクトにしていった方が成功します。

 

なるほど、お話をお聞きして納得しました! また、最近ではバーチャルバンド・デシネ作家としてVTuberデビューも果たされましたね。お絵かき実況から講座、ゲーム実況などより幅広くディープな内容になっていますが、こちらはどういった経緯で始められたのですか?

 

 

松村上久郎 :パソコン(iMac)を買い替えたときに、ついでに手に入った「Adobe Character Animator」というアプリケーションがきっかけとなりました。ちょうどその頃は「VTuberっていうのがなんか流行ってるぞ」というアツい時期でしたので、下心もあってVTuberとして皆様の前に登場するに至りました。最初は自分の声を配信や動画に載せることに抵抗がありましたが、リスナー様からは「いい声」、「やさしい声」、「ちゃんと聞き取れますよ」などと言っていただけたので「ではひとまず続けてみよう」ということになりました。やってみると、それまでやっていたゆっくり実況(人工音声によるアフレコ)よりもより早く効率的に動画を作ることができると発見しました。生配信でもチャットをリアルタイムで読みつつ適当に話しながら絵を描くのが思いのほか楽しいとわかってきた。そんなわけで、色々と都合が良かったので現在まで続けているというわけです。ゲーム実況は気が向いたとき程度ですけれども。

 

今ではチャンネル登録数が10万人を超える人気ぶりです。そして松村上久郎の配信動画はイラストレーターや漫画家を志すひとにとってこの配信は非常にありがたいものだと思います。視聴者からのリアクションはいかがですか?

 

 

松村上久郎 :最近は矢庭に登録者数が倍増したこともあって配信も賑わいがあり、また概ね好評のようで非常にやりがいがあります。ありがたいことです。まあ、たまーに「下ネタはやめてください」とDMで叱られることはありますけども。

 

私たちの知らないところでお叱りを受けることもあるんですね(笑)。また、好きなVTuberや目標とするものやひとはありますか?

 

松村上久郎 :好きなVTuberは猫宮ひなたちゃんとバーチャルおばあちゃんです。これはただ純粋に好みです。目標といいますか、自分のバンド・デシネをいつかちゃんと全国出版できたらいいなとは思っています。日本にはバンド・デシネ専門の出版社というものが知っている限りではあるわけではないので、なんなら本場のフランスで出版できたらかっちょいいなーとか思っています。しかしそのためには、もっと作家としてレベルアップすべきだろうなとは思います。加えて、今のように個人規模で必要冊数だけ刷って勝手に売る同人的な活動の方が身軽ではないかという思いもあり、とくに急いではおりません。

 

とても楽しみにしております! 7月には2週に渡る松村上久郎オンリーイベント「じゃんぶるびー」〜サマーエキシビション〜を開催されていました。額絵、イラスト展示・販売などをメインにライブペイントや来場者参加型リレー漫画などもされていたようですが、こちらはどのようなきっかけだったのですか?

 

松村上久郎 :こちらも片山さんのお誘いがあって成立しましたし、バックス画材様にもめちゃめちゃお世話になりました。松村のオンリーイベント系にはだいたい片山さんが絡んでおります。

 

なるほど、ありがとうございます。こちらのイベントについての感想をお聞かせください。

 

松村上久郎 :自身初の在廊・ライブペイントつきの個展だったので、「あー、私も個展をできる程度には成長できたんだなー」という気持ちになるんだろうなと思っておりました。しかし、実際には展示用のB1サイズの額絵制作がギリギリまで控えていて、気が気ではありませんでした。現地に乗り込んだ2日間はライブペイント+ファンの方々との交流で「うわあああっ!」と過ぎてしまいました。結局は会期中、何だかずっと心が“busy now”という感じだったのですが、何はともあれ、在廊した両日ともバックス画材様の2Fフロアを埋め尽くしそうなほど人が来てくれたことに心底ホッとしたことを覚えています。

 

ものすごい反響であったと。また、その他にもデザインフェスタ47や京都コラボライブペイント”PENDULUM”など様々なアートイベントに精力的に参加されております。松村上久郎さんがこういったイベントに参加される意義は何ですか?

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