SLOTHREAT インタビュー 前編

SLOTHREAT インタビュー 前編

KAZ : 僕は高校時代から遡ると、最初にバンド結成したきっかけがJanne Da Arcだったんですよ。キーも僕にちょうどよくて。他に歌えるのが洋楽で、男性で高いキーのバンドが結構多かったですね。その中でも、SLEEPING WITH SIRENS、CHIODOS、SAOSIN、CIRCA SURVIVE、SECRET AND WHISPER、あと表現力系でMUSEとかをよく聴いてました。

ヴォーカリストだとKellin Quinnとか、Matthew Bellamyとか。ギタリストだと、意外というとあれなんですけど、EXTREMEのNuno Bettencourt。淡々と弾くような感じより、パッションで弾くギタリストが好きですね。

 

孝哉 : 実はKAZさんもギターが上手くて。

 

克哉 : この4人担当のパートは違えど全員ギターが弾けるんですよね(笑)。

 

-確かに(笑)。また、今回リリースされた『Allium』はほぼ全編日本語詞ですよね。日本語詞を書くにあたって、インスピレーションを受けた方などはいらっしゃいますか?

 

KAZ : どうですかね……。歌詞のインスピレーションは特に無いのかも。自分の中の世界だったので。直接的な歌詞を書いても良かったんですけど、今回の「蒼華」とかも、あえて分からない感じにしようかなと思って、映像と合わせて理解できる曲にしようと思ってたんですよ。なので、歌詞だけ聴くと何を歌ってるのかちょっと分からない箇所もあるんですけど。

 

克哉 : 余談ですけど、普段喋っててこの人マジで天然というか、何考えて生きてるのか全然読めないんですよ(笑)。そういう人が、すごく深くて比喩表現が多彩な歌詞を作ってくるので、余計に訳分からないんですよね(笑)。

 

一同 : (笑)

 

瀬希 : 音楽始めたきっかけはNIGHTMAREだったんです。咲人さんのプレイスタイルが好きでギターを始めて、そこからいろいろ聴いて最終的に自分のプレイスタイル的にもex.摩天楼オペラのAnziさんや猫曼珠-nekomanju-のCazquiさんから受けた影響が大きかったです。

 

-ベーシストとして加入するにあたって参考にした人などはいますか?

 

瀬希 : ベーシストですか?これがいないです(笑)。

 

克哉 : せっきーの運指がギタリスト直系のところがあって、そこがまた心地良かったりするんですよね。

自分は、今まで聞いてきた音楽は多岐に渡るんですけど……。もともと音楽にハマった最初のきっかけは、L’Arc~en~CielとUVERworldでした。それで、やっぱりラルクにハマって調べると、ヴィジュアル系という言葉が出てくるじゃないですか。本人たちは明言してないけど。それで必然的に90年代のV系を聴くようになって、DEAD END、X JAPAN、LUNA SEA、黒夢とか、順を追って掘り下げていきました。Janne Da ArcやSIAM SHADEも大好きでした。やがてネオヴィジュアル系という言葉を知って、NIGHTMARE、The GazettE、DIR EN GREY、MUCCとか、00年代のヴィジュアル系をいろいろ知って沢山聴くようになりました。

 

-ヴィジュアル系の黄金期ですね!

 

克哉 : その流れで、ヘヴィミュージックを知るわけじゃないですか。そこでの最大のきっかけはDIR EN GREYとgirugameshでした。DIRもですが、特にgirugamesh聴いた時の衝撃はすごかったです。「自分の好きな音が全部あるな!」と思いましたね。

そこにハマってる時、中学生の頃にSLIPKNOTを知って、ヤバイなと思って、そこからKORN、LIMP BIZKITとかのニューメタルを通りました。なぜかLINKIN PARKはあんまり深く通ってないんですけど。

それらと並行してメロスピとかのいわゆるクサメタル、あとスラッシュメタルなどを聴き、その他もジャンル名に「メタル」と付く音楽を片っ端から聞き進めていく中でBULLET FOR MY VALENTINEとかを知り、ある日KILLSWITCH ENGAGEに出会って、そこから完全にメタルコアに傾倒しましたね。そこからここ10数年はメタルコア含む近代のモダンな激しい音楽がずっと主食で、まあ最早そういうサウンドメイクを生業にもしているし。その辺の最初のルーツはバンドで言うなら、KILLSWITCH ENGAGEとかAUGUST BURNS REDとか、そのあたりですね。ギターリフの構築感だったりにすごく感銘を受けて、という感じです。そこからはとにかくいろいろ消化していきました。

それと、ここ近年の変化がすごくある点なんですけど、前まで女性ヴォーカルものが好きじゃなくて全然聴けなくて、あとはバンドサウンド主体のものしか聴けなかったんですよ。打ち込みがあるとダメで。だからこそメタルコア等が好きだったんですけど。ここ数年はなぜか聴けるようになっちゃって、アニソンとかも聴けるし、ギターロックも聴けるし、エレクトロとかも幅広く聴いていて全て好きですね。

 

-ここ数年、聴く音楽の幅が広がった人は多い気がしますね。

 

克哉 : これが、絶対YouTubeやストリーミングが普及したからだと思うんですよ。それもあってみんないろいろ聴いてるのかなと。ストリーミングサービスに関しては、音楽聴く人ほどああいうのを使った方がいいですね。

 

孝哉 : 克哉と正直ほとんど同じで、小学生の時からラルクとUVERworldがめっちゃ好きです。

 

克哉 : PCが共用だったんで。今も音楽のライブラリーは共有してます。

 

孝哉 : その後の流れも本当に同じなんですよね、王道なバンド含め色々聴いていって。PC一緒の件に関連すると割と記憶にあるのは中学生の頃YouTubeでFIVE FINGER DEATH PUNCHを見つけて即克哉に見せて共にブチ上がったり、今は若干時の流れで互いにシェアの方法は変化してはいますがなんだかんだ未だにそういう感じで続いています。

特別違う点は僕はギターインストとかも好んで聴きますが、克哉はVoが無い音楽はそこまで聴かないんですよ。あとどちらかというとプログレッシブなメタルコアも好きでした。オーストラリアの豪快なメタルコアも共通で好きなんですけど。

解散しても変わらず好きで今も聴いたりするのはELITISTやTHE AIR I BREATHE、FOR TODAYあたりです。This Or The Apocalypse(後述のHAWKに該当)やIt Dies Today、あとは勿論I KILLED THE PROM QUEENとかも大好きです。克哉は俺ほど好きじゃないみたいですけど。それととにかくTHE PLOT IN YOUとVOLUMES。大好きなTHE GHOST INSIDEやGIDEONも外せないです。その他強くて悪いバンドも。そこから少しずつ細分化していき、今の自分になる上で教科書的な感じというか主なバンドを挙げていくとこのようになります。自分の話をこういう風に面識の無い方も見られる場所でした事がなかったので、少し多く言わせてもらいました。

 

克哉 : IKTPQは俺も好きだけど孝哉ほどじゃないね。孝哉は逆に、俺ほどABRが好きじゃないですね。そういう微妙な差はあるね(笑)

 

孝哉 : 俺も好きではあるけどね。好きの度合いが違う。

 

克哉 : こいつが俺より先に楽器を始めていてずっとギターやってたんで、ギターうますぎて、カブるのを恐れて僕がベースを始めたっていうのはありますね。そういうのもあってか、孝哉の方が、ギタープレイに華があるような……。

 

孝哉 : 言い方アレかもしれないけど、ちょっと小賢しいことができる感じね(笑)。

 

克哉 : 今は孝哉はあんまりギターソロやらないけど、ルーツでいうと彼はソロが派手なものを好む傾向にありましたね。俺は逆にリズムワークが好きだったんですけど。

 

孝哉 : ギターソロというか派手なギターフレーズは高校生の頃特に練習になりましたし好きでしたね。あとはニューメタル、メタルコア。今はヒップホップとかも聴きます。

コンポーザーとしては、まずBitoku(Sailing Before The Wind/Ba)さんをリスペクトしています。それとKILLSWITCH ENGAGEのAdam Dutkiewicz。これは昔からですね。そしてgirugameshのЯyoさんと弐さん、作る音楽もそうですがこのお二人には本当にお世話になっていて常に心の面まで支えられていました。あとはSable HillsのRikutoも常にトゥルー過ぎる極上のメタルコアサウンドを世に送り出していてリスペクトしています。当然かもしれませんが自分の好きなバンドのコンポーザーは全てが好きです。

そして……これは入れなくてもいいかな、克哉です(笑)。自分と一緒にバンドをやっている人は全て必然的にイコールですね。今までもこれからも自分が敬愛する人間とバンドをやる事が出来て幸せだなと思いますし、知れば知るほど、聴けば聴くほど凄いなと。自分でもリスペクトしながらやってます。プレイヤーとしては強いて言えば高校生の頃から、あまり変わらずずっと興味を持ち続けているのはAndy Jamesです。他にもいるのは勿論なんですけどまとまらなくなるので…先に言った通り好きなバンドの人は全部好きですし尊敬してます。

 

克哉 : 逆に俺はプレイヤーに対するこだわりがまったくなくて。好きなギタリストがいるかと聞かれても何も答えられないし。でも、下手なプレイは絶対したくないから、自分でギター録る時に、自分が普段聴いてる音楽と比べて見劣りするんだったら、それに寄せて直していく感じですね。だからプレイヤーとして影響受けたことはあんまりないですね。すべて音楽制作に直結してる感じです。コンポーザーとしては、いろんなルーツごとに沢山好きな人がいるんですが。自分のルーツだったり、KSEのAdamとか、girugameshのЯyoさんだったり。でもそれくらいしかないかも。言葉での表現が難しいですけど。

 

-なるほど。合わせて、普段の音楽dig方法について教えて下さい。どのようなメディアや手法で新しい情報を得られていますか?

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