SLOTHREAT インタビュー 後編

SLOTHREAT インタビュー 後編

克哉 : TOPPA!!で連載しているコラムでも以前言及していたんですが、カテゴライズに対する疑問ですね。

すごく悩んでいたのが、「俺って何系なの?」というところだったんです。個人的な感覚ですがいつからか、どういうものにも、どこにも属さなくなっちゃった感じがして。「彼って何系なの?」とか「何系の音楽やってるの?」とか、人々はそういう「何系」とか「界隈」だとか、何かしらに当てはめたがるんですけど、自分ではもうそういう既存の言葉で表現できないから「僕は君らからしたら何なの?」というところもあって。すごくそういうのがモヤモヤしてうざったいというか。まあ自分の知らない所で勝手にどうこう言われて何かに当てはめられる分には構わないけど……。こっちからすると、「逆にどこにもあまり当てはまらなくてごめんなさいね。」という感じでした。

心境というか、既存のカテゴライズへいまいちハマらなさすぎるというところに対してちょっと悩んだ時期もあったんですよ。どういう感じでバンドを動かしていくのがいいのかと考える時に、「こういう動きをするならこういう曲がないと。」とかあるじゃないですか。でも、はっきり言いますがそういうものを何もかも捨てましたね。自分のアイデンティティを全部見せようと思いました。

制作時に感じた事というか感触に関しては、何系でもないというところを具現化してしまったというか、いよいよ本当にジャンル不定になってしまったなと。ひとことのジャンルで例えようのない音楽を作ってしまったので。俺が好きな部分を包み隠さず、フラットな気持ちで、自分を制限せずに作りましたから。何でもできます。Scarletのようにバラードもできるし。

アイディアが湧いてきたタイミングに関しては、Misanthropistとの差別化についても悩んでた時期があったんですが、フルクリーンヴォイスという強みができて、最初は難関だったんですけど道が拓けました。沢山苦悩した分かなり新しいものができました。それからはどんどんアイディアが湧いてきましたね。

 

関連 : 克哉(SLOTHREAT/Misanthropist)の異分子のすゝめ Vol.2
https://toppamedia.com/column-katsuya-ibunshi-no-susume-vol2/

 

KAZ : 僕は普段歌詞を書く時は、自分個人や周りの出来事を題材にするんですけど、「蒼華」は克哉からオケが送られて1回聴いた時点で既に世界観やメロディも出来上がってましたね。いままでこんなことなかったことなので、制作はかなりスムーズに進みました。MVの映像に関しては、担当して下さったOyamaさんに事細かく伝えて、忠実に再現していただきました。

 

-なるほど。そこに関連した話をすると、「蒼華」のMVは本作からは先んじて公開されましたね。監督として、Takuya Oyama (THINGS.)氏を迎えられた本作ですが、制作時に皆さんが共有したテーマ・裏話を教えて下さい。

 

 

克哉 : 基本の構成とかリファレンス、質感っていうのを僕と孝哉で打ち合わせしました。こういうMVにしたいという漠然とした大雑把な流れとか、ライティングとか色味とか、場所の感じとか。そこから、KAZさんが細かいところを綿密にやってくれましたね。

 

孝哉 : 共通のアイディアが僕と克哉であったので。Takuya Oyamaさんはもとから知っていました。Sable HillsのMVとかを撮っていて、Sable Hillsのメンバーから評判は聞いていたし、映像もいくつも見ていたので、一緒にやってみたいと思っていて、最初のMVはTakuyaさんに撮ってほしいなと。

 

KAZ : 今回、歌詞中に色に対する比喩表現がでてくるので、そこに注目してもらえたりするとよりこの曲の世界観を感じることができるかと思います。

 

克哉 : エキストラの方にもこだわってたよね。

 

KAZ : 知り合いの俳優がいて、フリーでやってる女優さんがいるということで紹介してもらったんです。母性がある感じというか、お母さんっぽい感じを出したくて頼んだら、本当にぴったりの女優さんで、演技も上手くて最高でした。

 

孝哉 : あと撮影が結構ハードだったね。

 

克哉 : 入りがすごく早かった。帰りも遅かったし。

 

KAZ : 真冬だったからめちゃくちゃ寒くて、凍えながらやってた(笑)。

 

克哉 : 俺は腰ぶっ壊すしね(笑)。腰というかちょっと背骨やっちゃったんですよ。どうでもいい話ですが(笑)

 

-中々ハードスケジュールだったのですね。続いては、本作をサポートした方の一人として、アートワークを手がけた方を教えて下さい。

 

克哉 : キョウグ / kyogudrdddさんです。よくお願いしているんですけど、彼はものすごくアーティスティックな方なので。曲を聴いただけですごく広げてくれて、いつも最高なアートワークを作ってくれますね。

 

-CodeRebirthやMisanthropistに続いて、ですね!さて、本作を聴くリスナーに対して、どのような時にこの1枚を聴いて欲しいですか?

 

KAZ : メッセージ的には、自分という人間を思い改めたい時。心に重くのしかかるような音楽がほしい時かな、と。

 

克哉 : 個人的にはどんな気分の時でも聴けるかなと。イライラした時でも、フラットな気持ちの時でも。

 

孝哉 : 暇な時というか、集中して聴ける時ですかね。電車の中とかが1番暇だと思うんで、そういう時に聴いてほしいです。

 

克哉 : 音のギミックが多彩なんで、わりと細部までしっかり聴いてほしいですね。

 

瀬希 : どんな感じ……聴きたいと思った時に。

 

克哉 : 身も蓋もない(笑)。

 

KAZ : まぁ結局それなんだよな(笑)。

 

-(笑)。続いては、最近の皆さんの生活や価値観について触れたいと思います。最近生活する中で、気になっていたり、コラボしてみたいジャンルや方はいらっしゃいますか?

 

KAZ : やっぱり、ジャンルの壁というものが僕らの間でよく話題になってるんです。個人としては、ポップだろうがなんだろうが結局は乗り方次第で、あんまり壁みたいなものはないと思ってます。良いものは良いし。これからイベント作るにしても、ジャンルとか関係なく、良いと思ったバンドを呼びたいですね。

 

克哉 : 総意だね、それは。コラボというと……もっとエンタメ的な目線ですか? 例え話でしかないけど、VTuberとコラボしてみたいとか?

 

KAZ : ああ、俺VTuberバンドは気になるね。

 

孝哉 : SLOTHREATはいろんなところに出ていける、いろんな人が聴ける音楽だと思うので、具体的にこうということはないんですけど……これから活動していく上で、自分たちが今まで想像つかなかった人たちとやれるとか、そういうのが見えてくると思うので、そうなった時にはいろいろやってみたいですね。もちろん軸はブレずに。僕らは何も変わらないんですけど、この人とやったら面白そうとか思った時には……!

 

克哉 : すぐやりたいね。

 

孝哉 : それこそあまり反応とかは怖がらずに。

 

克哉 : 誰とやっても軸はブレないからね。

 

孝哉 : 出られるところは何でもいいけど、何でも屋さんではなくて。自分たちから見て、ここまでならカッコイイバンドでいられるなというラインはあるので。自分たちから見てカッコ悪いことはやらないです。他人がコラボを提案してきても同じですね。仮にそれがビジネス的にうまくいくんだとしても、そこで自分たちから見てイケてなかったらやらないです。

 

克哉 : コラボしてみたいジャンルっていうのは悩むね。そういう目線で物事を見てなかったです。

 

-自身の基盤・価値観が重要な話になりますね。また、近年、皆さんが感銘を受けた出来事を教えて下さい。

 

孝哉 : この5年間やっぱりしんどかったんで、わりと音楽的な意味で虚無感がすごくメンタルが下がっていたので、その中でぶっちゃけ出来事とか物とか、感銘を受けたことはないかもしれないです。自分が何かから今すぐに頭に浮かぶほどの感銘を受けるほどのキャパシティがなかったからだと思います。身近な人だったり特定の人に沢山迷惑をかけてしまったなとか、そういう悲しいことや申し訳ない記憶がどうしても強いです。

 

克哉 : 良い意味でか……悪い意味だといっぱいあるんですけど(笑)。傘を後ろ向けて持って歩いている人を見て嫌だなと思った話とか(笑)

 

孝哉 : 後ろに突き刺すように歩いてる人。

 

克哉 : なんと言うか、変な人がこの世界には多すぎるなと。

 

孝哉:普通という皮を被った変な人が多すぎる!世間が怖くなる時があります。

 

KAZ : 僕の周りの人だと、新しいものを求めている人が多くて、そういう人の近くにいると影響を受けますね。ひとつ新しいことをやっている人のそばにいると、俺も新しいことをやっていこうと思いますね。

 

孝哉 : とにかくバンドをやっていない間もいろんな人にお世話になったので、活動をしていく中で徐々に恩を返していきたいです。活動は自分たちのためでもありますが、自分たちの周りの人のプラスにもなるような事を意識してやって行きたいです。

 

-その精神は非常に重要だと思います!さて、続いては皆さんはそれぞれメタルコア・ポストハードコア・ヴィジュアルシーンを一度通ってきたかと思います。その上で、今後SLOTHREATとして作ろうと・歩もうとしている音楽シーンを教えて下さい。過去の克哉さんのコラムでは、ハイブリッド、つまりは新たな道を進まれることを感じました。

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