雪駄 インタビュー

雪駄 インタビュー

雪駄:一番重要だと思っているのは「締め切りを守る」です。

次に「お金の話をちゃんとする」最後に「自己否定をしない」この三つは本当に大事だと思っています。取引先と今後のお付き合いを考えて動くのであれば、当たり前の事なんですけどね。

あとは「焦らない」って事ですかね。自分の場合スタートが人よりかなり遅いので、どうしても『早く上手くならなきゃ』みたいな焦りが出てくるんですけど、こればっかりはどうしようもないというか。いきなり超上手くはなれないという事に早々に気づいて、焦らずに行こうと心がけています。ただ、その中にも、上手くなるための近道みたいな物は絶対にあるんですよね。そこを模索しながら効率的にやっていけたら最高かなと思います。

他には「やってみたい事は全部やってみる」というのも自分の中では大事にしているところです。結果続かなかったとしても、やってみないと自分に合うか合わないかすら判らないじゃないですか。一見意味のない事に見えても、自分の中では全て創作のインスピレーションにつながっていると思っています。

なんでも思いっきり楽しみながらやりたいですね!

 

これらの要素もまた、クリエイターとして確固たる存在になるべく、必要な要素だと思います。話は変わりまして、雪駄様は一つの作品を仕上げられるのに、どれだけの時間をかけられるのでしょうか?

 

雪駄:物によりますが、早ければ5分。最長では1ヶ月くらいかかった物もあります。文字の場合、描くのは早いけど本番を描くまでに時間がかかったりします。絵に関しては、今までを振り返ってみると良く描けたと思う物ほど時間がかかっていない事が多いと思います。

 

また、一日のスケジュールはどのような組み方をされていらっしゃいますか?

 

雪駄:その時の仕事の状況で組んでいます。大まかに全体的なスケジューリングをしておいて、1日のノルマを決めます。ノルマを達成できなければ残業、早くノルマを達成した場合は、次に取り掛かるも良し!遊びに行くも良し!好きなことをしています。

 

わかりました。続いては、クリエイターとして初めて手がけた作品について語って下さい。

 

雪駄:先述した通り、初めての作品はライブペインティングだったんですが、「アニメイズ」というアニソンDJイベントで、自分もアニソンDJをしていて何度か出演しているイベントだったんですね。主催とも仲良しなので、つつがなくライブペインティングでの出演オッケーということになりました。

しかも初めて絵を描く人間にギャラまでくれたんですよ!すげぇ!人間ができてる!

アニソンイベントなのでアニメのキャラクターを描いたんですけど、前日から緊張しちゃって大変でした(笑)。ただ、始まってみればあっという間の出来事でした。

この時に「凄い!って言われたいから絵を描いた」から、「絵を描くこと自体の楽しさを体感した」に切り替わった様な気がします。

 

クリエイターとして一つ階段を登られたのですね。また、商業として初めて手がけられた作品はどの様なものだったのでしょうか?

 

雪駄:初めてのライブペインティングから数ヶ月間、Twitterで絵を描いてはアップしていたんですが、日本画テイストのイラストをアップしたのを、ドリフターズのプロデューサー上田耕行(うえだやすゆき)さんに見ていただいていた様で。「こういう絵描けるんだったらこういうの描けない?」と、『Anime Japan2016』でNBCユニバーサルのブース壁面に飾る、ドリフターズの絵巻風イラストのお仕事をいただきました。これがイラストでの初めてのお仕事です。

 

 

初仕事がデカすぎてかなりビビりましたが、1ヶ月かけてなんとか完成しました。ありがたいことに、このイラストがものすごく評価されて、ドリフターズの掲載誌『ヤングキングアワーズ』5月号の特集ページでインタビューをしていただいたり、アニメ本編でも使いたいとの事で提供バックに使用していただいたりと、非常に思い入れのある作品になりました。

 

一つの衝動が、大きな線として繋がったのですね!さて、ここからは過去の活動について触れていきたいと思います。2015年にはオリジナルアパレルブランド『業號-ニゴウ-』をスタートされましたね。こちらの立ち上げの経緯を教えて下さい。

 

 

雪駄:自分の文字デザインの原点はバンドのTシャツなので、そこは外せないなという思いからアパレルを始めましたが、当初はなんのノウハウもなかったので、失敗したこともありました。仕事としてはアパレルの方はメインではないのですが、今でも自己表現の一部として緩やかに継続しています。

 

また、翌年には平野耕太氏原作のアニメ『ドリフターズ』作中等の筆字デザインを手がけられましたね。そこからまた、業號-ニゴウ-が『ドリフターズ』公式アパレルラインのデザインを担当されることになったかと思います。こちらの経緯も教えて下さい。

 

 

雪駄:アニメのアパレルってたくさんありますよね。自分の好きなアニメのアパレルをみると、自分だったらこうするな、ああしたいなっていう気持ちはずっとあったんですよね。

なのでドリフターズの時もそういう妄想はしていて、だったら作ればいいじゃん!っていうことでアフレコの際に上田プロデューサーに相談してみたら、企画書を送ってくれと言われ、すぐさまデザインして企画書を送り無事オッケーを戴いたというわけです。嬉しかったなぁ!

 

この他アニメーション関連の話をしますと、『牙狼-GARO- -VANISHING LINE-』作中各種デザイン、『メルヘン・メドヘン』の2Dワークス・諸デザイン、『ゴールデンカムイ』や『ゾンビランドサガ』『賭ケグルイ』『どろろ』と、近年のアニメにおいて、引っ張りだこの存在となりましたね!それぞれの依頼を引き受けるに至った経緯、手応えを教えて下さい。

 

 

雪駄:全て話すと非常に長くなるので……!ひとまず、『牙狼-GARO- -VANISHING LINE-』についてお話しします。

これも、Twitterで描いていたイラストを、アニメーション会社『MAPPA』の制作の方が見て、声をかけてくれたのがキッカケとなります。

当初は1話に出てくるタロットカードのデザインをしてくれないかというお話で、打ち合わせに行きました。その際、事前に大ラフをいくつか描いて持参したのですが、そこから話が膨らんで他のデザインも頼まれたんですよ。監督の「朴 性厚-パクソンフ-」さんはとにかく子供みたいに純粋で真っ直ぐな人で、この人と一緒に仕事をしたいと思い必死に頑張りました。朴さんはアイデアとしていろんな人の意見を聞く方だったので、私も作品を作る上でデザインなどの提案をさせていただいたこともあります。

そんなこんなで気付けばメインスタッフばりに作品に参加させてもらい、共にお酒を飲み、トークショーに出演させていただいたりするわけなんですが(笑)。

『ゾンビランドサガ』のオープニングは朴さんが、絵コンテ・演出・原画・作画監督を務めていて、その流れで朴さんから声をかけていただきました。

 

これもまた、縁を感じるエピソードですね。合わせて、雪駄様のアニメのルーツを教えて下さい。

 

雪駄:私のアニメのルーツは『新世紀エヴァンゲリオン』です。当時小学生だったので、話の内容はよくわかっていなかったんですが、とにかく初号機はじめEVAがかっこいいのと、使徒のデザインに子供ながらに興奮していた記憶があります。

中学生の頃は殆どアニメを観ておらず、ギャルゲーばかりやっていました。

再びアニメを本格的に観るようになったのは2003~4年頃かな。『R.O.D -THE TV-』『なるたる』『キノの旅』『GUNSLINGER GIRL』『巌窟王』『ローゼンメイデン』『げんしけん』『サムライチャンプルー』とか。懐かしいです。特に『巌窟王』は未だにしょっちゅう観返しますね。映像の美しさや、物語の切なさ。最高です。

 

-2000年代中期のヒットタイトルが勢ぞろいですね!さて、ご活動の話に戻りますと、過去アーティスト黒崎真音さんやDIGRAPHIA等のアートワークも手がけられましたね。こちらの経緯も教えて下さい。

 

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