SUGGESTIONS インタビュー 第二弾

SUGGESTIONS インタビュー 第二弾

Owen : 悔しさと憧れ、この2つが自分の原動力ですね。ベタなんですがSYSTEM OF A DOWNやSLIPKNOTがきっかけで14歳の時にメタルに出会い、いつかこんな音楽がやりたいと思う憧れが根底にあって。そこから20代になっても思うようにバンドを始めたりはできず、それこそSUGGESTIONSみたいな音楽なんてそう簡単に出来ないような状況でした。反面、周りにはバンドを自分の思うように出来ている友人も居たのでそこに憧れという感情が存在しました。
それが今でも作曲だったり、湧き出てくるモノの源の一つだと思います。

 

NiiK : あと、身の回りにセラ君(FIELD OF FOREST/Neko Hacker)とか、ichika君が身近にいた部分も大きいかと。

 

関連 : Neko Hacker インタビュー 第2弾
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関連 : ichika インタビュー
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Owen : セラ君は大学時代サークルのライラックレインボーズで隣で一緒にギターを弾いていたこともあり。彼の才能と自分の才能を比較した時にすごく悔しく感じてしまって、それこそ今も感じています(笑)
また、元メンバーのichika君も最強のギタリストですけど、絶対に負けたくないですね。やはりそういう感情がコンポーザー兼ギタリストとしての僕を動かしています。

 

NiiK : 自分のインスピレーションの源はどうしようもない張り裂けそうな感情です。例えば、後味の悪い作品を見た時とか。今回アルバム作る上で影響受けたのは、『ヘレディタリー/継承』とか『サスペリア』のリメイクとか、『アメリカン・サイコ』とか。宗教的な要素でいくと、前者2作品ではカルト的な位置付けもあって。胸糞の悪いシーンがあるんですけど、そこでは逆に物凄く美しい音楽が使われていたりして。そのコントラストに感銘を受けてかなりインスピレーションが湧きましたね。

 

Kato : 2人にすごい語られたな〜!と思いつつ、自分は感情が動いた時にインスピレーションは湧かないんですよ。突然降ってくるんですよね。ほぼ反射に近くて。
編曲はそうだし、作る際に目的の音が決まっていればそこに行き着くというか。
宗教的な要素として、クワイア入れているんですけど、これも反射に近いんですよ。もともとストリングスの単音が流れてるくらいだったんですけど、なんか使えないかな?と思っていて。SUGGESTIONS始める前からどこかで入れようと思っていて、音源も手に入ったし、今回入れてみたらカチッとはまりましたね。

 

-ところで、皆さんは何教を信じていますか?あるいは、宗教に値する皆さん自身の信条はありますか?

 

Owen : 僕はメタルを宗教として信じています(笑)。まあ、実生活における宗教的な話をすると中高がキリスト系の学校で、それこそ毎朝礼拝がある学校だったんですよ。みんな聖書とかもがっつり中身を読んだりしていて。まあ僕はずっとキリスト的な物の考えは理解しているけどそこまで神様とかは信じていなくて。でも、他人を思いやる事とか、学んで良かった事はあったと思っています。なのでその点では宗教に対しては肯定的な考えですね。あと、映画の世界においてもキリスト的な知識があると、理解しやすいシナリオやメタファーもあって。例えば、スティーブン・キング原作の映画とかそうですね。そこで得た物が転じていることを考えると、バンドサウンドにも一応宗教的な影響は出ているのかな、とたまに思います。

 

Kato : 俺は一応無宗教なんですが、だからといって学ばない訳ではなくそこそこ勉強はしていて。文化としての宗教は面白いと思っていますね。温故知新を突き詰めると、ポップ・ミュージックは原点は農家の人の労働中の気晴らしであったり。さらに突き詰めると、仏教や神道の考え方。ロックでも突き詰めると大元は教会音楽になるので。その点で宗教は大事にすべきですね。今回クワイアを入れる話もその前提があってこそで、音楽として人に印象付けるなら、そういった要素を絡めた方が良いと思うので。

 

-なるほど。続きまして、本作を制作する上でターニングポイントとなった楽曲を教えてください。

 

Owen : ターニングポイントとなった楽曲は、「SERPENT」と「MAMA」ですね。この曲からSUGGESTIONSが大きく変わったと思っていまして。今まではジャンル的な話をするとダウンテンポとか言われるような要素があり、その上にdjentなどの要素を足していく上で構築をしておりましたが「SERPENT」と「MAMA」以降はもっとライブで楽しめるという意味でのハードコアライクな要素に寄って行きたい気持ちがあったので。「SERPENT」と「MAMA」ではその目標を可視化できつつ、たどり着くために必要な過程を踏んだり。なのでやっと実現できた感はありますね。

早産だった曲は「COLDRED」ですね。この曲が出来るまですでに10曲以上の曲を作っていたので。もっとこうした方が面白い、とか色々案を自分の中で出してみたら、「COLDRED」が出来ました。

 

-バンドのネクストステップを飾る1枚が完成したように思います。また、非常に強烈なジャケットアートワークが目を惹きます。手がけられたのはD-DUB DESIGNS(Daniel Wagner)とお聞きしましたが。

 

Owen : コンセプトの根本はDanielから提示してくれて。彼が最初に「アートワークを考えるのにまずは曲を聴きたいから、デモ状態でも構わないので送って欲しい!」と言ってきて、そこから彼の中でアイデアが固まったタイミングで、「こういうアプローチはどうかな?」と連絡をくれたので、僕らもやりやすかったです。

 

NiiK : 曲を聴いてもらい、そのままのイメージで作ってもらいました。

 

-フィジカル盤がデジパックでしたが、こちらへの拘りはありますか?

 

NiiK : 僕は高級感を感じられるから紙ジャケが好きで。例えばWorld’s End Girlfriendの『LAST WALTZ』もデジパック仕様で、個人的には飾って、眺めていられるくらい好きなんですよ。そういった絵画的な意味合いも持たせたく、このパッケージに決めました。

 

Kato : ジュエルケースだとソフトウェア感あるよね。俺もそう思う。

 

-視覚的な所では、「E.S.W.Y.S」「O.LILY」がMVとして公開されました。両作共に皆さんの姿は出てきません。こちらにはどのような意図が込められているのでしょうか?

 

 

NiiK : まず、「E.S.W.Y.S」は僕ら以外のアーティストが表現したらどうなるか?と思って、ダンサーでAimerなどのMVにも出演されている櫻井香純さんに出演してもらいました。曲と踊りは密接に繋がっていると思っているので。かつ、MVもナヒラユウキくんが撮影してくれた結果、ああいう形になりました。

 

Owen : 「E.S.W.Y.S」の映像の内容はリリース前の限られたバンドの力の中で安っぽいことはせず、如何に芸術表現ができるかを会議室に集まったメンバー全員で協議し、皆で出した案でした。
そして、「O.LILY」は僕が映像編集をしつつ、皆で素材の撮影をして。これもまた、新しいことに挑戦したいなと思って全員で進めました。オブジェクトとかはNiiKが自分の足でイチから探したりして。時間を重ねて協議して。全員が納得するまで話を詰めて、そのおかげで音源同様ビデオも満足のいく結果に仕上がりました。

 

NiiK : 「O.LILY」はDIYで作り上げた努力の塊です。皆映画や映像好き、かつ探究心があり、気になる物へは突っ込んでいくタイプなので。ちなみにうっすら写っているオブジェクトは、オレンジ色の百合です。これを集めて祭壇に見立てて、憎悪を出すイメージで制作しました。

 

-優れたアーティストは一つのジャンルに限らず、DiverCoreとして他ジャンルに渡って表現を行う風潮がありますが、「O.LILY」にもその要素を感じました。
では、この一枚をどんな人へ聴いてもらいたいですか?個人的には絶望・圧倒的な力と脆さ故の美しさを感じました。

 

Mariko : 今はもっとSUGGESTIONSを知らない人に聴いてもらいたい気持ちが大きいですね。今回アルバムを出してから、感想とかをチェックしているんですが、今回の作品は「美しい。」といってもらったりする事が多くて。欲しいと思った感想を得られるようになっている気はします。

 

Kei : 一人でも多くの人に聴いてもらいたいな、と。そして、このアルバムを通して、自分の底から湧き上がる感情を表現した美しさを感じて欲しいです。・

 

Owen : 結構自分で作っておいて不思議なんですけど、安心するんですよこのアルバム。夜眠れない時に聴いたりします。

 

一同 : (笑)。

 

Owen : オフの時にも、オンの時にも聴いてもらえるかな、と。
例えば最近「寝る前に聴くとよく眠れる」って人と「ジムの時に聴いているとトレーニングが捗る」って人がSNS上で居たりもしました(笑)。

 

-ここからは皆さんの身の回りの話について触れていきます。最近の関西のバンドシーンの動向は如何ですか?バンドの解散・休止など、良くないニュースが目立つように思います。

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