コウダイ : 前作の『Blooms』をリリースした時にはもう既に次のリリースをどうするかという話があって。ツアーを回りながらライブの空き時間などに楽屋で制作を行っていました。『Blooms』をリリースした翌月にはすでに「Focus」と「Nagisa」の2曲は形もできていました。
–楽曲内容ですが、タイトルトラック「Focus」を筆頭に、日本のポップパンクの夜明けを感じさせるような内容でした。皆さん視点でのこだわりや聴きどころも教えてください。
アケチ : こだわりが多過ぎて話し出すとキリが無いですが、洋楽テイストの日本詞なのは前作から変わらず、今作は”楽曲の一貫性”と”日本語の美しさ”に注力しました。一曲一曲がカッコいいのは前提の話で、このミニアルバムを聴いた時、五曲で一曲だと錯覚させるような内容になってると思います。歌詞に関しては韻や比喩表現は勿論、昔ながらの日本語を使い日本人に根付く侘び寂びの心を表現出来たと思います。歌詞の内容が四季折々の恋模様を描いているのもポイントです。これはさっき話した”楽曲の一貫性”の大きな要素でもありますね。
コウダイ : Sakuraの歌詞は言い回しから言葉選びにも拘って曲中ほぼずっと韻も踏んでいるので聴き心地がとてもいいと思います。
–改めてUNMASK aLIVEの特徴として、日本語詞がフィーチャーされている点が大きいように思います。こちらに拘る理由を教えて下さい。変な話、この手の音楽だと、英語詞への拘りの強いバンドも多いように思いますが。
コウダイ : まず英語が全く話せません。そこは認めます。で、ここでふつうのバンドなら英語を勉強すると思うんですけど、自分たちの場合は母国語である日本語をまずはきちんと使えるようになろうと思ったんです。歴史ひとつ取っても日本人なのに日本のことってあんまり知らないかったりするじゃないですか。だから日本の文化だったり日本人らしい表現だったり、そういうのを今後もより深く掘り下げていきたいと思っています。まあでも僕たちはずっと日本語でやってきたので「絶対日本語でやってやるぞ!」みたいなプライドももちろんありますし、今では日本語詞という部分がUNMASK aLIVEのひとつのアイデンティティでもあると思っています。
–良い意味で日本人だからこそ生み出せる音楽と言うか。本作のレコーディング時の裏話はありますか?
コウダイ : 地元のスタジオで1週間みんなで泊まり込んでレコーディング合宿をしました。で、その間タバタはずっとパンツ一丁でした。飯食ってるときも。
-(笑)。続いては作詞作曲時のプロセスを教えてください。事前に一人が打ち込んだものを元にするのか、スタジオで試行錯誤されるのでしょうか?
アケチ : 僕が作曲してるんですけど実はDTMが触れなくて各パートを頭の中で全部作って、コウダイにDTMでドラム打ち込んでもらって僕がそれに合わせて弾くってやり方をしてます(笑)。凄く効率が悪いので早く自分で全部出来るようになりたいです。
–わかりました。また、本作はジャケットアートワークの美しさに心惹かれます。こちらはどなたが担当されたのでしょうか?
コウダイ : 地元のライブハウスで働いていたKMKさんという方にお願いしました。マーチもほとんどKMKさんです。アルバムの内容を1枚の絵で全て表現してもらいました。
–そして、「Focus」のMVも公開されました。SHUN+PEI (FALIM)氏と一緒に収録に望まれた本映像ですが、こちらの収録時の裏話を教えてください。
アケチ : 以前同様FALIMで収録する事になってSHUN+PEIさんに初めてお会いした時、まず第一声に「曲めちゃくちゃ良いっすね!」って言ってもらえたのが凄く嬉しかったのを覚えてます。映像に映っている大量の写真のアイディアはSHUN+PEIさんによるもので、リードギターのハヤテが写真が趣味な事も相まって実現しました。
–好きが転じて、といった形でしょうか。本作は『Blooms』に引き続き、DAYRIGHT RECORDSからのリリースになりますね。過去TOPPA!!にも登場したこども社長こと、レーベル主宰者である角田恭平氏との出会いのなりそめを教えてください。
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