Ailiph Doepa インタビュー

Ailiph Doepa インタビュー

Ailiph Doepa(読み方 : アイリフドーパ)
メンバー : アイガーゴイル(Vo) / レッドジブラ(Ba) / パプリカパプリコ(Gt) / ドナルディーケチャップ(Dr)
HP : http://www.ailiphdoepa.com/
Twitter : https://twitter.com/Ailiph_Doepa
Facebook : https://www.facebook.com/Ailiph-Doepa-288062907911996/
YouTube : https://www.youtube.com/channel/UCnOUnDoONosh75LG63lcCyQ

Ailiph Doepaは2010年結成の恐怖奇天烈変態娯楽音楽集団。その歴史を遡ると……結成前の20世紀は元より……気が遠くなる程の膨大な歴史が彼らには秘められている……らしい(本人談)。彼らの音楽性を流行りの横文字で表現するならば、ミクスチャーやラウドロック、エクストリーム、ポップス、ジャズ、フュージョン、ゴスペル……もはやこの様なジャンルで語ることすら生温い。活動当初から2018年現在に至るまで、”ドーパ節”をブレる事なく貫き続けている。

その特異な音楽性から彼らの事を知るオーディエンスも多いが、近年はSiM主催のDEAD POP FESTiVALにて快演を繰り広げる等、オーバーグラウンドのオーディエンスもその劇薬的存在を認知しつつある。

そんな彼らは満を辞して3rdフルアルバム『OXYGEN』を2018年10月3日にリリースする。本作は彼らが放って来たProject『Air』の一環で放たれた「Millennium Song」「Scary Night」「Machu Picchu」や、数々のシーンを騒然とさせたDisソング「Shimokitazawa」等の過去発表曲や、新曲「Lemon」等も収録されている。既知のドーパファンは勿論の事、これから彼らの世界に足を踏み入れるリスナーも手にすべき禁断の1枚が誕生した。

今回『OXYGEN』をリリース、結成から間も無く8年を迎える彼らに対し、改めてバンドの振り返りやルーツ、本作の聴きどころや近況等を伺うべく、堂々の1万字超えインタビューを実施した。

取材・文 / 宮久保 仁貴  編集 / 松江 佑太郎


 

-TOPPA!!初登場という事で、改めてドーパの歴史を語って頂けますか?

 

アイガーゴイル : 歴史は今年8年目で……紆余曲折、辛いことも哀しいこともいろいろありました。でも過去は振り返らない主義なんで。

 

-思い返せば、皆さんは大学で出会ったということですが。

 

アイガーゴイル : そうです。それを知ってれば十分、100点満点です。音大生のエリート集団です、我々は。音楽理論を蹂躙してます(笑)。

 

-1st2ndアルバムは大学の学内で作ったため、版権が大学にあるという話を聞きましたが。

 

アイガーゴイル : 大学にいた頃に1枚目と2枚目を作ってしまうという過ちを犯してしまって、それはバンドの経歴の汚点かなと(笑)。音も良くないし、アレンジもちゃんと出来てないし……授業の一環でレコーディングみたいなのがあったんですけど、それで録ったものを商品として発売してしまったので、ミスったなと。

 

パプリカ : メンバーも今の形に揃う前ですよ。

 

アイガーゴイル : パプは俺達が大学卒業するギリギリで入ったんで。前のギタリストのマムゼルは寿司握るからって辞めて、今は寿司も辞めて幼稚園で子供たちと遊んでます。ただ、音楽性の変化はいろいろあったようでなかったかもしれないですね。ヌルヌル、じわじわとマイナーチェンジしてきたバンドなので、そんなに劇的な変化っていうのはなかったです。「Shimokitzawa」とか意図的にやったものはありますけど……基本的にはそれぐらいで、バンドの方向性をガラッと変えようとかそういうのはなく、俺のやりたいことをやってくれる、バファリン並みに優しい人たちで構成されてます。

 

ちなみに、Ailiph Doepaの名前の由来はどういった所から決められたのでしょうか?

 

アイガーゴイル : 某雑誌で語ったような気もしなくもないんですけど、幼児性愛者、ペドフィリア(paedophilia)のアナグラムです。もともとPaedophiliaって名前でやってて……。

 

初めて知りました!

 

ケチャップ : 紀元前ぐらいの話ですね。

 

アイガーゴイル : 学校の先生に、「その名前でやってくつもりなの?海外行ったら即干されるよ。」って言われて、確かに「Paedophilia ライヴ映像」って書いたディスクを俺のイギリスの実家に持っていって、「俺のライヴだから見てくれ。」って言ってCD渡したらすげえみんな苦笑いしてました……(笑)。まあそういうことなんだろうなと。だから名前変えようかってことになって前のギタリストが変えました。俺は3ヶ月くらいずっと反対してたんですけど(笑)。俺がもう1個アナグラムでアイドルヒポッパっていうのを考えたんですけど即却下されて、まあ覚えづらいけどAiliph Doepaでいいやってなって。

勝手なイメージですけど、今のリスナーの人って読めないものを調べないというかそのまま読んじゃう癖があって、アイリスドーパーとか、アイリッシュドーパとか、アイリフェドーペとか、アイリグドーパとか、絶対そう読めないでしょ、なんでphなのにグって読むんだよみたいなのが結構あったりして(笑)。そういう憤りみたいなものもあったんですけど、今はもうなんでもいいです。肝心の外人から正しく読まれないのでちょっと困ってるんですけど(笑)!先日共演したSENSHI(SRB)から「何て呼べばいいんだ?!」って言われました。改名しようかなとも思ったんですけど……良い名前も思いつかないのでしばらくこれでやろうと思います。造語だし、バンド名で人を選ぶようなバンドって逆に良いかなって。WANIMAみたいにスッと読めて、名前も読みやすいし音楽も聴きやすいみたいなのじゃなくて、俺らは音楽がまず人を選ぶので、なおさら名前の時点で人を選ぶバンドかなというところで、ある種分かりやすくていいのかなと。バンド名に関しては特に思い入れはないです。僕が作った名前でもないので。意味もないです。

 

ケチャップ : もう片方の案は初めて聞いたよ(笑)。

 

アイガーゴイル : アイドルヒポッパね。アイドルでヒップホッパーって良くない、みたいな。もしそれだったら、もっとヒドイことになってた(笑)。

 

(笑)。そういえば、今年で始動から8年を迎えられますね。昔から今までドーパの音楽性は一切のブレを見せていませんね。改めて、バンドとしての音楽性を深堀すべく、皆さんの音楽的ルーツを教えて下さい。

 

アイガーゴイル : 逆にブレ過ぎてブレてないように見えてるみたいな所ありますけどね。音楽的ルーツとしては、僕はSYSTEM OF A DOWNが大好きなので、動きもそんな感じになっちゃってます。あとはMike Patton関係も好きです。シンプルに言うと……音楽性としてはSOAD、ヴォーカリストとしてはMike Pattonを意識してます。あとは、00年代のニュースクールハードコア、ミクスチャー。Ill Niñoとか、他には……色々居過ぎて名前がぱっと出てこない。

 

パプリカ : それは好きじゃないってことでしょ(笑)。

 

アイガーゴイル : いやいや(笑)。他にはCOAL CHAMBERとかStatic-XとかPRIMUSとか、そこら辺ですね。ちょっと変態チックな、古き良きラウドロック。今の、やたら裏打ち入れてくる感じじゃなくて、普通に縦ノリできる感じの、ちょっと芋くさいやつが好きですね。

 

ケチャップ : 僕は最初は全然洋楽を深く掘ってこなくて。基本的に邦楽ロックとか、メロコア、ハードコア界隈に囲まれて育ちましたね、地元は山梨なんですけど、そういう感じでした。ドラマーとしては、ビート感の根本にいるのはB’zだったりするんですけど。Shane Gaalaasとか。今は大分、Eric Mooreとか黒人さんが好きで。そういう風にうじゃうじゃっと混ざった感じで……ただ、特に誰っぽいっていうのはなくて、自分に落とし込んでく感じでやってます。

 

パプリカ : パンクと、ギターがうるさくない音楽が好きですね。ピアノトリオとか民族楽器とか、もしくはパンク。プレイヤーとしては、中高生の時ゴリゴリに真似したのはGREEN DAYとHi-STANDARDですね。あとはアイガーゴイルとちょっと似てますね。SOADも大好きですし。ゴリゴリに重い2000年代の古き良きNu Metalですね。

 

レッドジブラ:ぼくはおんがくならなんでもすきだジブ!!

 

なるほど、ありがとうございます。改めまして、この度は新作『OXYGEN』のリリースおめでとうございます!タイトルはどのような意味で付けたのでしょうか。


【リリース情報】

【タイトル名】
『OXYGEN』

【発売日】
2018/10/3 発売
購入 : http://amzn.asia/d/6QAF3o8

【価格】
3,000円(※税別)

【収録曲】
1.Machu Picchu
2.Melt Bitch
3.Poseidon
4.Mashed Potatoes
5.Shimokitazawa
6.Lemon
7.Mars
8.Nile
9.Golden Beggar
10.Sparkling Pussy
11.Rainy Tip
12.Scary Night
13.Say Ho!!
14.Millennium Song


 

アイガーゴイル : タイトルは、特に深い意味はないんですけど……。僕らは活動の上でプロジェクトを立てているんですよ。近い目標を立ててそれに向けて動くっていう、漫画でいうと○○編みたいな、そういうスパンで、それにちなんだ活動をするっていうことをここ2、3年でやっていて。最近だと去年の10月くらいから、Project Airっていうこの世に存在しない架空のシングルを発売するみたいなことをやっていて、それに収録されている3曲のPVを3連続で出すっていうことをやって、架空のシングルを引っ提げてAir Tourみたいなこともやったんです。本当はそのツアーもやらない予定だったんですけど、アイデアが上手くまとまらなくて、普通にやりました。それで結構みんなから、「Machu Picchuとか入ってるCDないんですか?」とか、「架空なんですか?普通に売ってくださいよ。」って言われて。

俺の中ではAir Tourからの『OXYGEN』っていう流れはできていたので、まあそこでは言わなかったんですけど、Airというプロジェクトを出オチにしないため、しっかり最後に回収するために『OXYGEN』というものを出して、完結させようかなと。だからこのタイトルはAirの延長線上です。こじつけてるだけなんで、酸素がどうのこうのとかはここでは述べないですけど。まあきれいな意味を付けるのであれば……酸素って無くてはならないものなので、そんな無くてはならないアルバムをどうぞ、聴かないと死んじゃうよ、耳から摂取しようね、みたいな(笑)。ある意味みんな酸素中毒だと思うので。中毒性という意味を孕んだメタファーです。

実際仕上がりとしても、耳もたれするぐらいにめまぐるしい作品になってると思うんですけど、最後まで聴いてからまた最初の「Machu Picchu」が始まったら、「あれ、何回でもいけちゃうな。」みたいな、こってりしてるけどあっさり聴けちゃうみたいな仕上がりにはしたつもりなんで、皆さん楽しみにしてください。

 

どこからどう切ってもドーパとしか言えない作品が出来上がりましたよね。皆さん視点での本作の聴きどころを教えて頂けますでしょうか?

 

パプリカ : 今回はドーパの新境地ですね。本当にジャンルレスで、とことん変態で、聴きやすいところは聴きやすくて……。ね、難しいね。本人ですら語るの難しいんで聴く方はヤバイと思いますよ(笑)。おすすめ曲は……全部名曲ですね。全部シングルカットされてもおかしくないんじゃないかってぐらいクオリティが高いです。どのジャンルが好きかで変わってくると思います。

 

アイガーゴイル : 俺が意識してるのは、人が立っているとして、丸いテーブルが俺らの音楽だとすると、ゲートがいっぱいあるんですよ。どこから入るか、みたいな。「Shimokitazawa」だったらJ-ROCKとか……急に話し変わりますけど、最近コミック系邦ロックみたいなの結構多いじゃないですか。あんまり名前とか出したくないんですけど、OOOOとかXXXXとか、曲中でふざけてなんぼみたいな……小学生でもかけそうな歌詞でひたすら繰り返すみたいな、ああいうのが大嫌いなんですよ。「Shimokitazawa」はネタで作った曲で、「あぁ……どうせディスられるんだろうな……。」と思ってたら、意外と評判良かったので、日本の民度はこんなもんかと(笑)。

 

 

それで、話戻りますけど「Shimokitazawa」から入る人もいれば、「Mars」っていう極端な別ベクトルの、シンフォニックでメロデスでド変態なのもあるし、海を感じるサンバビートな「Poseidon」とか、あとはオシャレでジャジーでブルージーでブロードウェイで気持ちが悪い「Lemon」とか……たくさんゲートを建てていって、どこから入るかはあなた次第っていう。

 

 

いろんなバンドがあるんですけど、大体推し曲ってみんな一緒なんですよ。だから、聴く人によって、その人の中での代表曲が違ったら面白いなって思っていて。あえてとっちらかして風呂敷を広げまくってて、Ailiph Doepaっていうバンドの輪郭はぼやけているんですけど、これは意図的にぼやけさせているんです。自分の好きなものは他の人と一緒じゃなくて、自分で選んでいいんじゃないと思いますね。

 

パプリカ : 知ってる限りこんなバンドいないですよ。

 

アイガーゴイル : 雑貨屋、音楽界のヴィレッジヴァンガードみたいな(笑)。みんなが同じものばっかり聴いててもしょうがないので。まあそういうのもありっちゃありですけど。ライヴでもお客さんを見てると……まあ人気度高い曲ってどうしてもあるんですけど、人によって自分の中のトップ3が違うなって見てて思います。1曲コアな曲やったりするとみんながポカーンってなってる中で、何人かワーッとなってたりして、お前はこれが好きなんだなみたいな、人によって違ったりするのが面白いと思います。どのバンドでもそういう現象はあるのかもしれないですけど、ウチらはそれがより顕著かなと。

まあこの国においては「Shimokitazawa」が良いのかな(笑)。本当はアルバムに入れる予定じゃなかったんですけど、ファンサービスで入れることにしました。俺も最初は全然好きじゃなかったんですけど……養子をとったら他人の子供でもかわいく思えてきちゃった現象で、やってるうちに愛着湧いてきちゃいました(笑)。元はボーナストラックだったんですけど、ちゃんと本編に昇格させてあげました。何かと人騒がせな曲だと思いますね、我ながら。

自分のおすすめ曲は「Lemon」です。過去最強に気に入ってるので。スーパーかっけえな、誰だこの曲作ったの、俺じゃん、みたいな(笑)。最高にキャッチーで最高にイカれてる、無限ループで愉悦に浸れる曲です。今までは「Clean Gas」っていう曲が不動だったんですけどそれをはるかに超えてきて、まだまだ俺のポテンシャルは底を知らないなと。まあリスナーの人は好きじゃないかもしれないんですけど(笑)。大体俺の好きな曲はみんな嫌いなんで。意外とどのバンドに話聞いてもそういうもんですしね。一番人気のある曲好きかって聞くと俺は一番嫌いだって言う人案外いますよ。あなたの知ってるあのバンドもね、みんなイヤイヤやってるかもしれませんよ!

 

-()。ちなみに本作はギッシリ14曲が収録されていますが、制作進行はスムーズに進んだのでしょうか?

 

アイガーゴイル : 今回は2016年に出した『MARS』からの曲もバンバン入れてるので、レコーディング自体は大変じゃなくて。『MARS』と、その次に出した『BONUS』に入ってる曲と、今回の『Air』もCDこそ出さなかったですけど音源はもう録ってありまして。蓄積されてきた音源があって、それを8曲入れてプラス新規曲を6曲入れたので、人によっては「既発曲ばっか入れやがって!ほとんどPVで見れる曲じゃねえか!」って思うかもしれませんけど、そういう人たちにとってはある種、6曲未知の曲が入ってるミニアルバムぐらいの雰囲気ですよね。別にそれでもよくて、俺はPVが出てるに越したことはないなって思うタイプの人間なんで。とりあえず今の僕らに出せるマックスボリュームのアルバムを出そうと思ってとりあえず全部ブチ込んで、前の曲を知っている人は新しい6曲を楽しんでもらって、知らない人は14曲のフルボリュームを楽しんでもらえればいいなと。

スタジオは、昔からやってもらってる個人経営のthe hell valley STUDIOっていうところですね。新宿の某スタジオと名前が一文字違いの怪しいスタジオです(笑)。

 

なるほど。ちなみに、本作からはたくさんのMVが事前公開されていらっしゃいますが、中でも「Machu Picchu」は今までのセルフ方式とは違って、外部の制作によるものですよね。

 

 

アイガーゴイル : バンド史上一番大掛かりな撮影でしたね。お金ももちろんかかりましたし。今まではB級の、映画で言えば『死霊のはらわた』とか「シャークネード」みたいな、ショボイなりに頑張ったPVしか出してなかったんですけど、「Machu Picchu」でしっかりお金が出て、カメラマンの人数も、今まで1カメとかで撮ってたのが6カメぐらいに狙われて。こっちも気合入れて、何回も何回も何回も白スタでやってて、「こんなん死んじゃうよー、もうやめてー!」みたいになりながら、長い時間かけてああでもないこうでもないと編集してもらって。今までは脚本を大体俺が作ってたんですけど、今回は撮る側の人がいろいろ考えてくれて、お金かけるとやってくれるんだなっていう、そこに一番びっくりしました。CGもいっぱい使ってもらって。

最近はどのバンドもPVのクオリティが高いので、いままではイベントとかのダイジェストで、俺らのPVがバーンって出た時に、いっつも俺らだけしょぼくて、「Machu Picchu」が出たことによってやっと映像と音で勝負出来るようになったので、バンドとしてのランクが上がったなと。ただ「Machu Picchu」って言いたいだけだったんですけど(笑)。まあターニングポイントにはなったかなと。これのおかげでDEAD POP FESTiVALに出られたといっても過言ではない……ような気もしなくもない。たぶんきっとそういうことなんだろうなと。SiMのMAH(Vo)さんも、「3年間応募してきてたけど……今年はようやく出してやるか!」と言っていたので。「Machu Picchu」のクオリティ高いPVを出せたことによって認めてもらえたのかなと。そろそろ世に出しても恥ずかしくないんじゃないかみたいな。そういう、ある意味名刺代わりのPVになりました。おまけにあれだけインパクトもあれば一線を画せるかなと。

 

ありがとうございます。話を広げますと、直近でDEAD POP FESTiVAL 2018に出演されましたよね。あの日の手応えは如何でしたか?

 

アイガーゴイル : フェスはやっぱり良いなと思いました。朝一から車で行って、周りではお客さんが何千人とシャトルバスで輸送されてく中を俺らだけ優雅に進んで行って。普段だったらあっち側の人間だったんですけど、今日は俺ら出るしってことでルンルンで行って。それで会場入りして、準備して、リハからいろんなスタッフの人がいて、いろいろなことをやってくれて、「ライヴハウスとは規模が違うんだな……!」と感じました。出番前にSiMの皆さんが挨拶に来てくれて、「この人たち本当にちゃんとしてるんだな!」と感動しました。ど頭だし、そんなにお客さんいないかなあと思ってたんですけど、いざステージに出て行ったら、人の海が出来てるわ、本当の海もあるし……「何だこのオーシャンビューとピーポービューは!すごい景色だな!」ととりあえず思いましたね。みんなポカーンかと思いきやワーッってなってて、こいつら本当に俺たちが今までライヴハウスで会ってきたお客さんとはそもそもタイプが違うんだな、完全に1万数千円の元を取りにきているなと思いました(笑)。ちゃんと盛り上がってくれて、すげえ良い空間を過ごせて、その後は普通にお客さんとして楽しみましたね。

 

その後の反響もリアル・SNS問わず凄かったですよね。

 

アイガーゴイル : お客さんから「良かったです、一緒に写真撮って下さい。」とかいろいろあって、物販もめちゃくちゃ売れて、ライヴ直後はHEY-SMITHよりも並んでたらしくて、驚きました。それだけアクションがあったってことですね。フォロワーも1日で1000人くらい増えて(笑)。やっぱり数字で反応があると一番分かりやすいじゃないですか。リアクションが本当にすごかったので、売れるってこういうことなんだな、これをもっと何倍にもしていこうって肌で感じて楽しいなと思って。

まあ一番ヤバかったのが打ち上げですけど。もう体力なさすぎて。先輩方はすごかったので。SiMのMAHさんが隣にいて、目の前に10-FEETのNAOKI(Ba/Vo)さんがいて、HEY-SMITHの猪狩秀平(Gt/Vo)さんがいて。俺は飲んでたら眠くなってきちゃって、そんなテーブルでうとうとし始めるっていう失態を犯しちゃって(笑)。打ち上げではパンチを見せられなかったので、そこだけは悔やまれるかなと。次回があればリベンジしたいです(笑)。日本の文化的に、ライヴよりも打ち上げでパンチ見せなきゃいけないみたいな風習が古くからあったりすると思ってて。結局人と人の繋がりだから、音楽の良さももちろんありつつ、それだけじゃない部分で動いてるところもやっぱりあるので。いくら音楽が良くても愛想悪いやつはみんな呼びたがらないみたいな。逆の立場で考えても、あんまり音楽かっこよくないけど毎回挨拶してくれるやつと、すげえ音楽かっこいいけど愛想悪いやつ、どっちを自分の企画に呼ぶかってなったらまあ前者呼ぶよなっていう、そういうのを最近すごく感じたので、ここ最近はもうちょっと愛想良くするのが課題かなと(笑)。難しいんですよ、音楽って。口では良い音楽やってればどうのこうのって言うんですけど、まあ俺も言うんですが、結局そんなことなくて、人間力とか周りを巻き込む力も大事だなと。音楽だけではなかなか上手く行かないケースが多いかなと最近感じてます。とりあえずフェスは良いな、もっと出たいなと思いました。

次はDownload Festivalが来るらしいのでそれに出たいです。もしSYSTEM OF A DOWNが万が一出たらそれの当て馬に使ってもらいたいですね。そこで僕は切腹して死にます(笑)。

 

-()。話は変わりますが、最近皆さんが刺激を受けた事を教えて下さい。

 

アイガーゴイル : 海外ですかね。観光でロンドン行ってきたばっかりなんですけど、何もかもが日本と違うんで。俺は何回も行ったことあって、新鮮ではないんですけど、いつ行っても良いものは良いなって。そういうところでもライヴしたいなと。

先日もSENSHIとそういう話をしてて。SENSHIはセルビアから来てたので、日本以外のところでもいろいろやってみたいなと。俺は外国の人のリアクションがすごく好きなんで。外タレと対バンとかするとたまにライヴを見てくれるんですけど、ライヴ終わって楽屋戻ると、「What the fuck!」って言って駆け寄ってくれてすごい握手されたりハグされたりして。そういうのは日本ではあまりないことなので、みんなかっこいいなと思ってても腹の中しまっちゃったりとか……冷たい人間が多いなと(笑)。だから大きなリアクションに包まれたいなと思って。スタンディングオベーションとかも絶対最高じゃないですか。でも日本だと起こらない現象だと思うので。

 

 

ライヴしてツアーしてみたいな今までのルーティーンを、日本だけの規模感じゃなくて、もっと別のベクトルからこう……。海外行けば上手くいくとは別に思ってないですけど、ただやってみたいなと思いました。僕は、刺激を受けるんであればインサイドじゃなくてアウトサイドかなって思ってますね。だから日本では刺激を受けていないです。日本では日々つまらないです(笑)。

 

パプリカ : 最近の刺激はアニメしかないです。最近だと『バキ』とか。あとは戦争もの見て、「ああ、戦争ってよくねぇな。」とか、そういうのしかないです。音楽の刺激あるならむしろ教えてほしいです。

 

アイガーゴイル : Twitterでおすすめバンドとか聞いてもろくなバンド教えてくれないですよ。知ってるし、聴かねえし、対バンしたことあるし、みたいな。リスナーの皆さんもっと音楽ディグリましょうよって思います。俺らの音楽聴いて、「OOOとXXXを足して2で割った音楽。」とか、「バカじゃないの!どこにXXXの要素入ってんの、もっとちゃんと聴けよ!」みたいな(笑)。自分の引き出しだけで音楽語るからそういうことになるんだろっていう(笑)。○○っぽいとかぽくないとか……そういう論争はもう飽きてて、そういうのは下らないからお家帰ってXXかいておねんねしてなって感じですね。

 

パプリカ : 『STEINS;GATE』もいいですね。最近『シュタインズ・ゲート ゼロ』を放送してますけど。あれのおかげで毎週生きていられます。

 

アイガーゴイル : アニメと『バキ』に生かされてる(笑)。

 

パプリカ : 良い音楽あったら教えて下さい。お願いします。

 

アイガーゴイル : 同世代のバンドマンもどんどん辞めていくので、友達が少なくなっていくんですよ。みんなもっと頑張りゃいいのにって思って(笑)。俺らみたいに好き勝手音楽やればマンネリもしないし、俺なんてさっき言ったみたいに自分の枠を決めてないから今後も好き放題できる。下手にこういうジャンルって決めちゃうと、だんだん壁にぶつかって、その壁を打ち破れなくなって挫折してしまうんですけど、俺はそういう壁を作ってないからどこまででも行けるし、辞めたいなと思ったら辞められるし、自由なんですよ。未来が読めないからこそ面白いから、こうやってるんですよ。肩の力抜いてやろうぜっていう感じですよね。

 

今同世代で活動されているバンドも数少なくなって来ましたね。それこそ、最前線で活動しているのはPhantom Excaliver辺りでしょうか。

 

 

アイガーゴイル : Phantom Excaliverもちょっと危なかったですね。無事復活して、まだ対バンして欲しいですけどね。最近やれてないので、ドーパともまた仲良くしてほしいです。昔一緒にやった共同企画の「ファントムドーパ」をまたやりたいねってMatsu(Gt/Vo)とはよく話してるんですけど。

同世代のバンドって、結局今は日本のラウドロックの上の人たちがいて、中間層がなくて、俺らの世代になってると思うんです。上位層の方々でさえ、もう俺ら知ってるみたいな感じで、ステップアップする階段としてはそんなに無いはずなんですけど……一歩が果てしなくデカいというか。そういう上にいる人たち、SiMとかHEY-SMITH、Crossfaithとか、そういう同じ世代のノリで、俺たちだけで行くんじゃなくて、仲間がいて、一緒に同じ感じで登っていけたらいいなと思います。友達欲しいなと。みんながみんな力合わせてやれればもう一財産築けるんじゃないかなと思いますけどね。DEAD POP効果もそんなに何年も持つわけじゃないんで、今が勝負かなと。アルバムの反応には心踊らされますね。

 

同世代と言えば、先日「AIR TOUR」でA Barking Dog Never Bitesとも共演されていましたよね。

 

 

アイガーゴイル : A Barking Dog Never Bitesはこの前知り合ったばかりで、初対バンだったんですよ。それまで敬語だったんですけど、その日に「お前タメやんけ!」となって、タメ口になりました。これからのツアーにも呼んだり呼ばれたりとか。面白いことできたらいいなと思ってますよ。周りから必要としてもらえるのは嬉しいですからね。僕らは他を寄せ付けないというか、決まったジャンルとしてやってないんで。他所から面白がってもらって使ってもらうのは嬉しいですよ。求められないと自信なくなっちゃいますからね。本当に周りの反応で生かされてますよ。面白いと言ってもらえたら、まあつまらないでもいいんですけど、何かリアクションがある方がいいので、もっと大きなリアクションを求めて俺は動いてます。それがもっと大きなものになればいいかなと。だから周りにももっとかっこいいバンドが現れることを切に願ってますよ。こっちから対バンしたいって口説きに行っちゃうぐらいのバンドがいてほしいし、居なかったらできてほしい。そういうバンドがいたら結成3ヶ月とかでも一緒にツアー回っちゃいますよ。

あと、最近はあまり一緒にやってないんですが、Su凸ko D凹koi ( すっとこどっこい )が実は大学時代の同期でして。大学時代に結成して、今でも続いてるのはうちらと彼女達ぐらいですね。

 

 

直近の予定として、108日に渋谷CYCLONE & GARRETにて「ドーパの日」を予定されていらっしゃいますね。この日はドーパの盟友達が集結し、アツい一日となりそうですが、こちらに対しての意気込みをどうぞ。

 

アイガーゴイル : あれはもう完全にホームパーティーですね。呼べるところ、知り合いを集めてお誕生日会みたいな、自分の人脈を使って誰を呼べるかってところで。1人につき3バンド呼んだんで、それぞれの親戚を呼んで打ち上げみたいな(笑)。あの日は、ライヴイベントというよりは、今までの活動を経て、仲良くなった人たちを呼んでわいわいやるっていうだけですね。

ドーパの日は別に何の記念日でもなくて、ただ10月8日ってだけなので。去年呼べなかったところを今年呼んだりしてて、変わってないようで変わってます。でもあと2、3回ぐらいやったらボロが出てきますね。「ここ毎回呼んでね?友達いないんじゃね?」って思われないうちに早くいろんなバンドと仲良くなりたいですね(笑)。

 

今回のリリースを機に、新たな戦友が出来ると良いですね!それでは最後に、TOPPA!!読者へのメッセージをどうぞ。

 

アイガーゴイル : いつもご愛顧いただき、本当にありがとうございます。どこが使われてどこが使われないのかちょっと分かりませんが、皆さんぜひ良い音楽を聴いて、良いものを吸収して、悪いものには悪いとちゃんと言って、世の中を正していきましょう。そうしないと良いものが生き残れない時代になってしまいますからね。だからドーパみたいなバンドをもっと生き永らえさせてください(笑)。

日本がいよいよ救いのない音楽シーンにならないように、皆さんでもっと、活性化していければと思います。リスナーの皆さんの力が必要だと思うので。業界の利益率だけを重視したくだらない音楽が跋扈する魑魅魍魎の時代になってしまうと、俺はそんな中では生きていけないと思っちゃうので。これからもよろしくお願いします。

 

パプリカ : 給食の時間とかに流してください。あとは……女子に騒がれたいですね。悲鳴が聞きたいです。

 

アイガーゴイル :  別に女子じゃなくてもいいけどね。野郎でも全然いい。女子がキャーッって言ってるよりは野郎がウォーッって言ってる方が説得力あると思う。

 

パプリカ : あれは良い意味じゃなくて、恐怖させたいってことです。

 

アイガーゴイル : まだ鍛錬がたりませんなあ、ドーパメンバーは基本的にお客さんにかわいがられちゃってるから。なんだよかわいいって。ブチ殺すぞ!って。

 

パプリカ : こちとらハードコアやぞ!

 

アイガーゴイル : アーティストに対するリスペクトが徐々に薄れて行って、もはやゆるキャラと化してますよ。おまけにバンドマンもディッキーズ履いて、ツーステップして、お客さんと同じノリしながら、お客さんに媚びておる。客がそのままステージ上がって来ちゃったんじゃないか?みたいな奴らが多すぎる。ゆゆしき事態だと思いますよ。アーティストがアーティスト性をなくして、どっちがアーティストか客か分からない。

昨今ライヴを観てて思いましたけど、お客さんがサークルして、ツーステップして、大変よろしい行為だとは思いますけどね、なんでステージを見ないのかなと。楽しみ方は人それぞれだし、後ろで携帯で喋ってるやつがいようがLINEしてるやつがいようがいいんですけど、本質を見失わないようにしてほしいなと。何をしに来てるのか。ただ踊りに来てるんだったらクラブ行けばいいし。音楽を聴きに来てるのか、顔を拝みに来てるのか、喋りたいから来てるだけで音楽は余計なエッセンスなのか。バンドマンと喋りたいから物販を買うのか、曲を聴きたいから物販を買うのか。そういうのがもうあべこべになっている時代だと思うので。まぁ別に人の勝手だし、「どうでも良い」んですけどね。

でも俺はオールドスクールなやり方が好きなんで、フォロー&RTで〇〇とか無料でアルバムをプレゼントとか、無料ワンマンライヴとか、そういう話題作りの商法は自発的にはやりたくないなと。あと、クラウドファンディングもすごく嫌いなんですけど、もしかしたら近々やるかもしれないです、お金がないので。オールドスクールなやり方だと稼げないので(笑)。まあ今後ともよろしくお願いします。愚痴は積もる一方ですが(笑)。俺らは俺らの思うようにやりたいと思います、それがいかに古いやり方であろうが。そんな感じです。

 

レッドジブラ:ラブ&ピース!!

 

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