Concealments(コンシールメンツ) インタビュー

Concealments(コンシールメンツ)

Twitter : https://twitter.com/concealments

Bandcamp : https://concealments1.bandcamp.com/

メンバー : Anz(Gt) Maruyama(Ba) Tamaki(Gt) Kano(Vo) Daisuke(Dr)

 

昨今、海外は勿論日本のラウドシーンにおいて、そのサウンドを確立させつつある叙情ハードコアサウンド。日本のシーンを見てみると、様々なバンドが音楽的に海外バンドを聴いていたり、インプットに共通のバックグラウンドを持ちつつも、彼らのアウトプットするサウンド・プレイスタイルは各々独自の色が出ていて非常に興味深い所だと言えよう。

今回TOPPA!!編集部は、東京・町田出身、2017年3月に初の1stフルアルバム『The Watershed』をリリースし、過去Gideon(USA)との共演やKEEP AND WALK FEST 2017に出演等、若手バンドの中でも精力的に活動するConcealments、その中でもバンドの核を担うGtのTamakiとVoのKanoにインタビューを試みた。

 

取材・文・編集・撮影 / 宮久保 仁貴  写真 / 秋和 杏佳

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-Concealments結成の経緯、及び今までに至る経歴を教えて下さい。

 

Tamaki : 結成にあたって、最初に声を上げたのは僕ですね。Concealments結成前にもバンドをやっていまして、それは上手く行かず解散という流れになってしまったんですが、自分自身またバンドをやりたいという気持ちがありまして。そこから当時の仲間達と一緒に、当時聴いていたイージーコアやメタルコア、メロコアを混ぜた音楽が出来ればと思い、メンバー集めをしました。当時2013年9月にHELL YEAH!! FESTというイベントがありまして、その時に出演者だったKanoのステージを初めて観て、一緒にバンドをやろうと誘いました。そして、ライブ活動を始めたのが2014年の7月からですね。曲作りにあたって、彼が持つ豊富な知識の影響は大きかったですね。

Kano : 入った時は、HER NAME IN BLOODなどに影響を受けたオーソドックスなメタルコアがやりたいという話だったんですが、シーン自体にそういったメタルコアが多く、埋もれてしまうのではないかと思いました。そこで僕自身TAKENやCounterpartsなどを聴いていたので、Tamakiにこれらのバンドの名前を投げてみて、その時から、そういう方向性でやっていこうと決まりました。

メンバーに関しては、音楽性のソリが合わず、中々安定しなかったんですが、開始1年くらい、2015年辺りで今のメンバーが出揃いましたね。といっても、Gtはこの間変わったばっかりですが。こう話してみると、もう今年で活動を初めて、約3年とちょっとばかし経過しましたね。

 

-Gtにex.Envisioned / Sadness, Lost ThingのAnzさんが加入しましたよね。

 

 Kano : そうですね。僕と同い年で聞く音楽も近かったりと親交があったんですが、彼がもともとやっていたバンドが解散することになって、尚且つConcealmentsからもギターが抜けることが決まったタイミングだったので、僕から誘ったら快く引き受けてくれました。なので加入はごく自然な流れだったかと思います。彼はメタルコアバンド出身で、今までメンバーの中に僕以外メタルを聞く人間がいなかったので、個人的に嬉しいのとメタリックな要素など音の方向性のレンジが広げられれいいな、と思います。

 

-BaのMaruyamaさんはKanoさんの後輩ですよね?

 

 Kano : その通りです。そもそもConcealmentsが初ライブをする際、当時のBaが抜ける事になって、口コミで誰かいないか探していたんです。それと同時に、音楽性をツインボーカルスタイルにシフト出来たら良いなとも思っていて、僕とは対照的にメロディも歌えるカジュアルなメンバーがいればと思っていました。

元々Maruyamaは僕の入っていたHEATWAVEというメタルサークルにVoとして入って来たんですが、学内のライブでSUM 41を彼がBaでコピーした時がありまして、そこでBa/VoでConcealmentsやってみない?と引きずり込み、今に至ります。ベーシストとしてはまだまだ発展途上な感じがありますが、ボーカルとしてはシャウトから、かなりハイトーンの音域のメロディまで歌えたりとポテンシャルは高いと思っています。余談ですが、それ以前はEarthists.のShugoにサポートを頼んだりしていました。

 

-clubasiaでのライブで、途中Baを投げ出し、ツインボーカルスタイルになる動画がバズっていましたね。

 

 

 Kano : そんな事もありましたね。最初僕も気づかなくて、気づいたらBaを横に投げ出してマイク持って歌い出したんで、こいつ何してんだ?と驚きましたね(笑)後から聴いたら、機材トラブルで音鳴らなくなって、このスタイルをとったという事だったんですが、偶然のトラブルで僕達の目指したいスタイルが色濃く出たなと思っています。ツインボーカルのスタイルを取り入れようと思った要因の一つに僕は柏のKamomekamomeを崇拝しているんですが、ボーカルの向達郎氏とベースの中瀬賢三氏のシャウトの掛け合いがとても好きでかなり影響を受けているんですが、後でこのトラブルの時の動画を見返すと、より深く感じましたね。

Tamaki : Drに関しては、僕の大学の同級生のDaisukeが叩いています。元々前のバンドを一緒にやっていた事もあり、そこからの流れになります。 学部学科も一緒で、所属していたサークルがex.MergingMoonのTakuが設立したNaked Wednesdayというメタルサークルだったんですが、ここも一緒で。

Kano : TamakiもDaisukeも元々はメロディック畑で活動していたので、こちらのシーンは当初凄く新鮮だとよく言っていました。

 

-Concealments バンドとして、そしてメンバー個々人の音楽的ルーツを教えて下さい。

 Kano : まず、バンドとして影響を受けているのはCounterpartsなどの2ビート主体のモダンなメロディックハードコアで、こちらをベースとしつつ、それだけだと似た様なバンドも沢山いるので、僕達的には、もっと昔のバンドとか、TAKENやMisery SignalsやHopesfall、京都のNOT II BELIKESOMEONEやNAIADやkamomekamomeに影響を受けています。ハードコア寄りだとMorning AgainやPoison The Well、現行のバンドですとRenouncedやIncendiaryなどの不協和音を多様するミドルテンポ主体のニュースクールハードコアのバンド達に影響を受けています。他にも叙情派のバンドはいると思いますが、僕達は2000年代の初頭のバンドの影響も受けつつ、新しい事も取り入れて、幅広くやっています。

 

個人的にもConcealmentsの楽曲を聴いてみて、過去のバンド達の影響を幅広く受けつつ、今風なモダンテイストを取り入れ、叙情+激情+α=独自の色を出しているように感じました。

 

 Kano : まさしくその通りで、ハイブリッド的な事をやりたいなと常日頃から考えています。現行のCounterpartsやHundredthも好きだし、一昔前のTakenやMisery signalsも大好きで物凄くリスペクトしていますが、今言ったバンドのただのフォロワーになってしまうのは面白くないし、そういうバンドは僕らがやらなくても国内外で数えきれないほどいます。だからこそ“叙情”と括られるハードコアの昔から今まで網羅した要素を入れて、尚且つメタリックな要素でモッシュピットを意識したサウンドがやりたいと思っています。もっと言ってしまえばメンバー皆聞く音楽がバラバラなのもあって、かっこよければ別に影響を受けた物がハードコアじゃなくても良いんですよね。3月に出したアルバムの最後の曲の“Kaigan-dori”はタイトルそのまんま僕の大好きなASIAN KUNG-FU GENERATIONの曲から取って来てます(笑)

とにかくこういうジャンルだから現行の海外のシーンの最先端を追うってやり方に疑問を感じるので、自分達が本当にやりたい事を突き詰めていきたいと思います。

 

-Concealmentsはニュースクール要素も含んでいますよね。

 

 Tamaki : 個人的なルーツで行くと、僕とDaisukeは元々メロディック畑ですね。その影響から初期のConcealmentsの曲は2ビート主体の曲が多いです。それこそF.I.Bやlocofrank、Cleave、初期のFactには多大な影響を受けています。

 

-Concealmentsの疾走パートは、近年の叙情ハードコアの影響も受けつつも、良い意味でどこか日本っぽさがありますよね。

 

 

 Kano : 海外のハードコアも勿論好きなんですけど、それ以上に日本のバンドが僕もTamakiも他のメンバーが好きなのが関係しているかも知れませんね。個人的なルーツとしては、ハードコア以外ですとDIR EN GREYが激しい音楽に進むきっかけで、 ハードコアを聞くきっかけとしてはENVYの存在が大きいです。「君の靴と未来」は名盤です。

 

現在のラウドシーンについて感じる事、同じシーンの中でもこのバンドが来てる!等あれば教えて下さい。

 

 Kano : シーンとしては、特に僕達がどうこう言う事は無いですね。日本のシーン全体で見ると、プリミティブなハードコアに関しては、他と比べて若手があまりいない感はありますね。ただ、僕らのような、いわゆる叙情・激情系サウンドのバンドは先輩もそうですが、近年同世代のバンドが地方にも出て来ています。でも彼らは彼らで独自の音を追求しているので、住み分けが出来ていて、リスナー的にも面白いのではないかと思います。それこそ、僕らのスタイルとしては、『Kaigan-Dori』のような静かなパートがある曲もありますし、全部一辺倒で激しくはないですね。

バンドに関して言えば、a Soulless Painは尊敬しています。曲もそうだし、ライブの説得力・盛り上がり方が半端ないというか。名実ともに名古屋のローカルヒーローですね。Concealmentsの曲作りにも多大な影響を受けています。

同世代だと、同じく東京のSECONDLOW、SABLE HILLS、福岡のUNIVERSE LAST A WARDがヤバイと思います。この3バンドは自分達のルーツを色濃く出しつつ独自のサウンドを出してると思います。あと3バンドともライブの熱量が尋常じゃないです。嫉妬しちゃいます(笑)

それとメンバーの年齢がまちまちなので、同世代と言えるか分からないですけど、長野のkOTOnohaも唯一無二のスタイルを打ち出しててヤバイです。ボーカルの啓志さんには“kaigan-dori”という曲でがっつりラップで1分間くらいゲスト参加してもらってます!是非聞いて欲しいですね。

Tamaki : Kanoの言う通りで、この手のバンドは日本のシーンを見てもそんなに多くないんですよ。その中で、近しい音楽とは言え、各々趣向を凝らしていているように思います。それこそ、ルーツとして同じ音楽・バンドを通っていても、楽曲としてアウトプットした際にはそれぞれの押し引きがあって、良い意味で違いがあるように感じます。

Kano : 付け加えて言うと、他ジャンルでは外タレコンプレックスみたいなものがあると思うんですが、日本のハードコアに関しては、日本には国内外でかっこよく、ユニークで誇れるバンドが多くて、良い意味でコンプレックスが無いと思います。

 

最近ですとLoyal To The GraveやCrystal Lakeあたりがそうですよね。バンド自身も海外遠征をするし、彼ら自身海外のバンドを招聘したりしますし。

 

 Kano : そんな先輩達に囲まれて、将来的には僕達もそんな立ち位置になれるよう、日々研鑽を重ねています。

 

今後の予定(リリース・ライブ情報等)を教えて下さい。

 

 Kano : 今年3月に初の1stアルバム『The Watershed』をリリースしました。こちらに関して、ツアーというツアーは廻ってないんです。ただ、その変わりと言ってはなんですが、ちょこちょこ地方遠征がありまして。かつ東京でのライブがそれとは別で月2本ペースでありまして、今はアルバムの曲の練度を高めようとライブに向かっています。

その中で今新曲も作っていて、もう少し今までのスタイルの深化を進めていければと思います。今までよりミドルテンポで全体のノリを意識したような曲を増やして、且つ今までより聞いてくれる人の琴線に触れるメロディ作りが出来ればと思っています。こちらの展望に関しては、来年の前半くらいには新譜をリリースし、それと同時に企画等もやれればなと思っています。

Tamaki : 今後のライブ情報に関しては、

11/3 仙台bird landにて、“A WISH TO THE STARLIT SKY企画”

11/12 新宿9SPICES “ILIAS竹内氏企画”

11/18 新宿ANTIKNOCK “WINNING THE DAY”

12/17 渋谷CYCLONE “SABLE HILLSレコ発企画”に出演予定です。どの企画も主催者のアツい気持ちが溢れるイベントですので、是非足を運んで頂ければ、と思います。

 

 –これからを担う若手バンドマン・キッズへのメッセージ をどうぞ。

 

 一同 : 有名なバンドと一緒にライブをやっているバンドがいれば、例えばツアーに帯同していたり、ゲストやサポートアクトという形で出演しているバンドがあれば、お客さんは是非ライブを見て欲しいですね。

自分の好きなバンドに限らず、視野を広く持つって訳は無いですけど、新たに気にいる可能性のあるバンド達を是非見てほしいです。それがライブハウスでバンドを見る際の楽しみ方の一つだと思うので。

例えばCrystal LakeやLoyal To The Graveなどのバンドのライブを見て、彼らと共演しているバンドをたまたま見て、気に入った人は是非ローカルなライブハウスでのバンド達の活躍を見てほしいです。良い意味での一体感が感じられると思います。