FALLING ASLEEP(フォーリング・アスリープ)
メンバー(L to R : Taiju(Dr) / Vincent(Vo) / Hiroki(Gt) / Raita(Gt) )
HP : https://www.facebook.com/fallingasleepband/
Twitter : https://twitter.com/falling_asleep_
FALLING ASLEEPは、前身バンドの活動を経て、2015年長野県松本市にて結成されたメタルコア・メロディックハードコア・ポストハードコアバンド。
2016年4月より、東京に拠点を移し、2017年にはCrystal Lake主催のRoad To TRUE NORTH festival出演やシングル『Absence』リリースなど、近年精力的な活動を行なっている。また、彼らの音楽性は最新のメタルコアやポストハードコアをベースに、メロディックハードコアやポエトリー的なアプローチも取り入れており、平均年齢若干20歳にして、圧倒的な完成度を誇っている。
今回、TOPPA!!編集部は、今年で結成2周年を迎える彼らに対し、結成から現在に至るまでの経緯や、彼らのルーツについて、初の単独インタビューを実施した。
取材・文・編集 / 鹿野 貴大 写真 / 宮久保 仁貴
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–まずはバンド結成の馴れ初めを教えて下さい。
Vincent : 僕とGtのHirokiが長野県の高校で一緒になり、そこでコピーバンドをやっていたのがきっかけです。そのときはColdrainやSiMやELLEGARDENなんかをやっていたんです。 そのときは今の音楽性と全然違うことをやっていました。高校在籍中に二回くらい音楽性が変わっていますね。名前もFalling Asleepじゃなかったり…。
–その時のバンド名は?
Vincent : それについては触れない方向性で…(笑)
–わかりました(笑)。FALLING ASLEEPという名前に固まったのは今の体制になってからですか?
Hiroki : そうですね。今のメンバーで体制が固まった時にFALLING ASLEEPという名前を付けました。
–FALLING ASLEEPのサウンドには、スピード感のあるメロディックハードコアの部分とテクニカルなチャグコアだったりメタルコアの影響、この2つの側面を感じますが、音楽的なルーツについて教えて下さい。
Hiroki : 一番初期のバンドのサウンドとしてはメタルコアやポストハードコアからの影響が大きかったですね。ERRAやNORTHLANEなどのいわゆるDjentと言われるようなジャンルのバンドだったり、サウンドに直接出てはいないかも知れないですがMEMPHIS MAY FIREとかはメタルコアに出会うきっかけのアーティストだったりしました。
–そこからハードコア的なアプローチをしていったきっかけはありますか?
Hiroki : CounterpartsやTHE GHOST INSIDE、Hundredthなんかの影響もありますが、一番は同じ長野を活動拠点にしているPsalms of planetsの影響が大きいですね。彼らと初めて対バンした時が、メロディックハードコアという音楽に一番最初に触れたときでしたね。とにかく魅了されましたね。バンド経歴を語る上で欠かせない仲間のバンドだと思っています。
Vincent : そこから、彼らに色々なバンドを教えてもらって、そういう音楽を志向するようになりましたね。
–各個人の音楽的ルーツを教えて下さい。
Vincent : 自分のルーツというか、歌詞を書く際などにとても影響を受けているのはamazarashi(青森県出身のロックバンド、)とかですかね。すごく好きで…。
あとは高校生の頃にColdrainやCrossfaithみたいな激しいバンドを聞いていた時に一緒に聞いていたSLEEPING WITH SIRENSやFAMOUS LAST WORDSみたいなポストハードコアバンドとか。でも根本的にSAOSINやALESANAみたいな00年代のスクリーモとかに一番影響を受けているなと思います。特に、Saosinの「Seven Years」のMVに出てくるAnthony Green(Vo)が最高ですね!
Hiroki : 僕の父親がクラシックギターのクラフトマンでして、父親の影響で、小さい頃からギターに触れていましたね。FALLING ASLEEPではメロディを重視したコードを多用するんですが、思い返せば、ここが僕の原点なのかなと思います。
リードギターに関しては、For The Fallen DreamsのJim Hocking(Gt)、COUNTERPARTSのJesse Doreen(Gt)、Silent PlanetのMitchell Starkの叙情的な単音の音使いに影響を受けました。
単純にギターが好きで聞いているような所だと、国内だとThe Band Apart、Petrolz、Unchain、susquatchのようなJazz、Fusion調のバンドが昔から好きです。
Raita : 僕が小学生の頃に母親が聞いていたELLEGARDENがきっかけでバンドに触れました。それから中学生になりONE OK ROCKや10-FEETなどの日本のバンドを聞き、そのうちにSiMやColdrainやCrystal Lakeなどのハードなジャンルに触れましたね。高校生になって海外のArchitectsやIn Hearts Wake、Blessthefallなどのバンドに出会い、海外のバンドサウンドに惹かれました。個人的にAs lt IsやHandguns、Between You & Meなどのポップパンクも好きでよく聴いてますね。
Taiju : 僕のルーツは父親の影響で洋楽がスタートラインでした。DREAM THEATERやPINK FLOYDなどのプログレッシブな音楽を聞いてきました。そこから、中学に上がった時に、SECONDLOWの折井さん(Gt)と出会って、彼の影響でSlipknotを勧められました。そこからラウドやメタルにハマって、中学時代を過ごし、高校に上がってからポストハードコアやメタルコアに出会いました。
最近のこの手のバンドだと、CapsizeやHundredthなどのメロディックなバンドが好きですね。
–最近のFalling Asleepのライブを見ると、熱量的な側面や、曲間に日本語で語りかけるポエトリー的アプローチと、以前とはまた違った面を感じるような気がします。そこに関して意識していることなどはありますか?
Vincent : 自分が考えたことを歌詞に書いて歌っているんですけど、僕たちのスタイルだと英語を使って、しかもシャウトして歌っているから、その場のお客さん全てに歌詞の内容を理解してもらうのは難しいだろうなという思いがあったんです。だから少しでもお客さんに伝わるようにMCだったり、ライブの生の感じだったりは大切にするようにしていますね。同郷でやっている長野のkOTOnohaの啓志さんのフリースタイルなボーカルの影響なんかもあったりするんですが、そこは同じものではなく自分独自のものを目指したいな、と思っています。
–バンドをこれまで続けてきた中で、エピックな出来事はありますか?
Vincent:今年2017年がすごく自分たちにとって濃い年でしたね。まず、3月に去年リリースした『Bookshelf EP』のツアーファイナルを新宿アンチノックで行いました。この日は、音源のリリースツアーファイナルは勿論、活動の拠点を地元の長野から東京に移した一発目のライブだったので、活動の節目でもありました。長野に留まらず、各地で出会ったかっこいいバンドを誘いました。
次に、6月にCRYSTAL LAKE主催のTRUE NORTH festivalへの選考ライブもありました。これに関しては悔しい、の一言でしたね……。対バン形式で、今まで一緒にやってきたバンド達と勝負をする経験は初めてだったのでかなり燃えました。その中で、自分達の最高の力を出せたライブが出来たんですけど、それが届かなかったのも悔しかったですね……。ただ、逆にその悔しさが原動力となって、今の僕たちを突き動かしています。
その次が、7月に渋谷サイクロンで企画したシングル『Absence』のリリースパーティーで、このライブで前任BaのYuhoが脱退しました。思えば、前身バンド時代から3〜4年一緒にやってきた仲だったので、この日は感慨深かったです。この日の面子は、純粋に僕らが見たいバンドをジャンルレスに呼んでやりましたね。仙台のMAMY、福岡のPaledusk、長野は松本のKICK FLIP、東京のSEE YOU SMILE、どのバンドも僕たちにとって、かけがえのないバンドです。
Hiroki:今年の初めに地元松本のライブハウス、Mole HallでCounterpartsと対バン出来たのも嬉しかったですね。自分のルーツになっているバンドと高校生の頃にたくさんライブをしていた場所で一緒にライブをしたのが新鮮でした。
Vincent : 直近だと、Sailing Before The Windとのツーマンライブ@渋谷音楽館がソールドアウトした事も嬉しかったですね。
Taiju : 個人的な話になりますが、Sable Hillsのサポートドラムとしても活動を始めた事が、個人的には大きな出来事でしたね。きっかけは、彼らの前任DrのKai(※現abstracts Dr.)から、直接指名を頂いた事から始まりました。このサポート経由で、FALLING ASLEEPの事を知ってくれたリスナーさんもいるので、本当にありがたいことです。
-2017年はかなり盛り沢山な年だったんですね…ありがとうございます!続けてシーンの中で注目しているバンドなどあれば教えて下さい。
Vincent : 個人的にSee You Smileがかなりキテるなと思います。先述の僕らのレコ発にも呼ばせてもらいました。
Hiroki : 全体的にインディーロック系が流行って来ているような感じがします。海外でいうTurnoverやCitizenの流れがそのままキテる感じというか…それこそSee You Smileはその影響を感じつつポップスの要素も取り入れていて素晴らしいと思います。
–これからの予定を教えて下さい。
Vincent : 現在新しい音源を制作中です。楽しみにしていて下さい!
直近のライブだと、12/29に新宿AntiknockでSee You Smileのレコ発ライブがあります。こちらには僕達の長野の先輩のkOTOnohaや、折井さんが所属するSECONDLOWも出ます。是非遊びに来て下さい!
–バンドの活動方針として気を配っている点はありますか?
Taiju : マーチもそうだし、作品ジャケットを僕がDIYでデザインしています。こういったデザインはバンドの世界観を共有出来るポイントだと思っているので、今後もこのDIYの精神は無くさずに続けていきたいですね。
Hiroki : 現段階でリリースされている音源は自分がレコーディング、ミックスマスタリングをしています。もっと技術のある方に頼もうと思えば頼めるのですが、昔からこの作業が好きで自分の中にあるアイデアやニュアンスをそのまま音に表せるので、現段階ではDIYで音源を製作しています。
–最後に、TOPPA!!読者へメッセージをお願いします。
Vincent : 僕自身、高校時代にバンドをやっていた頃は、東京に来て、バンドを続けてるなんて考えもしなかったです。このインタビューを読んでいる人達には、自分の好きなことや信念をブラさずに突き通して欲しいですね。年齢や生まれに関係なく「かっこいいものはかっこいい」という根本は変わらないと思うんですよ。その芯をブラすことなく、自分の好きな物を離さずに自分の物にしていって欲しいと思います。そして僕らも引き続き、そうあれたらいいなと思いますね。
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