Jester May Fail / SAINTZ インタビュー

Jester May Fail / SAINTZ インタビュー

Jester May Fail(ex. DEMO’N’ACTUAL / 読み方 : ジェスター・メイ・フェイル)
メンバー : Yu-ta(Vo) / Tetsu(Gt) / Tommy(Ba) / Taka(Dr)
HP : http://jestermayfail.com/
Twitter : https://twitter.com/jmf_jpn

SAINTZ(ex.Full-Size / 読み方 : セインツ)
メンバー : Junpei(Vo) / Kazumin(Gt) / AJ(Gt) / Yutaro(Dr)
HP : http://saintzjp.com/
Twitter : https://twitter.com/Toshihiro_Egawa
Instagram : https://www.instagram.com/saintzjpn/

2018年4月、数々の国内メタルコアやポストハードコアのリリースを手がけるTRIPLE VISION marketingより、越谷のメタルコアバンドJester May Fail(ex. DEMO’N’ACTUAL) と静岡のメタルコアバンドSAINTZ(ex.Full-Size)によるスプリットCD『Between II Fires』が全国リリースされた。本作では、お互いのリード曲/MVでVoがゲスト参加しており(※「In The Affliction (ft. Junpei from SAINTZ)」 「Last Breath (ft. Yu-ta from Jester May Fail)」)、旧知の仲である両バンドだからこそ成し得るガチ勝負が繰り広げられている。

今回、『Between II Fires』をリリースした両バンドに対し、改めて彼らが出会ったきっかけ、音楽的ルーツ、本作のリリースのきっかけ等聞くべく、メールインタビューを試みた。

文章 / Jester May Fail / SAINTZ 編集 / 宮久保 仁貴


 

-TOPPA!!初登場ということで、両バンドの自己紹介をお願いします。

 

Junpei : それでは、僕たちSAINTZの紹介をさせて下さい。このバンドは元々、高校生の時に軽音部の繋がりでバンドを結成しまして、その時はFull-Sizeと言う名前で活動していました。そこから去年2017年の11月にGtとBaが抜けてYutaro(Dr)と僕だけが残り、新メンバーとしてAJ(Gt)とKazumin(Gt)が加わってSAINTZに改名しました。

 

 

Tetsu:Jester May failは元々は僕とTakaが高校生の頃にラウド系のコピーバンドをやっていて、そのなかで自分達で曲を作り始め、活動が本格化していったという感じです。そこからメンバー変遷があり、Tommy(Ba)とYu-ta(Vo)が加入し、DEMO’N’ACTUALから改名し、現在の体制になりました。

 

 

Tommy:Takaとは中学時代から知り合いで、前身バンドのDEMO’N’ACTUALを結成したことも元々知っていました。本格的な外バンが羨ましいなと思っている最中、DEMO’N’ACTUALから前任ベーシストが脱退し、誘われた際は2分で加入の返事をしました。

 

Yu-ta:僕の加入の経緯は、元々僕がやっていたバンドが解散し、その後間も無くDEMO’N’ACTUALの前任のボーカルがCDリリース直後にも関わらず脱退することになったんです。その時、Tetsuからサポートをしてくれと声をかけてもらいました。そのとき僕はは既に新しいバンドを作ろうとしていたのですがなかなか思うように行かず、またDEMO’N’ACTUALでのサポート活動がとても楽しかったので加入を決意しました。

 

-今回のリリースにあたり、両バンドがお互いに知り合ったのはいつの出来事になりますか?

 

Junpei : お互い改名前の時からなぜか仲が良くて(笑)。今ではいつからここまで仲良くなったのか覚えてないんですけど、初めて知り合ったのは多分僕らが渋谷のCHELSEA HOTELでライブしてる時にたまたまJester May FailのTakaがライブを見てくれていた時ですね。もう3〜4年前になるかと思います。

 

Taka:そうそう!お世話になっていた先輩バンドの企画に遊びに行ったとき、Full-Sizeが出演していたんです。その時のライブに衝撃を受けて、当時のGtの弦太に話しかけたのがきっかけです。それから僕達の企画にFull-Sizeを誘い、仲良くなりました。

 

-両バンド共に、今回のリリース直前に改名されていらっしゃいますね。
こちらの経緯を教えて下さい。

 

Junpei : 理由としては、Full-Sizeを作ったオリジナルのメンバーが1人もいなくなったからです。元々高校の文化祭バンドスタートなので、本格的にバンドを動かすにあたって僕もYutaroも途中から入ったのでFull-Sizeのオリジナルメンバーと言うわけではありませんでした。そこが1番大きいです。

 

Yu-ta:DEMO’N’ACTUALという名前は、前任Voが決めた名前だったので、元々僕が加入したタイミングから改名したい!という気持ちはあったんです。ただ、なかなか新しいバンド名が決まらず数年間もズルズルとほったらかしにしていました。
そんな中、今回の全国流通に伴い、急遽SAINTZ側のメンバーチェンジが決まったので、どうせなら同じタイミングで改名しようということになり、2バンド同時改名&CDリリースという形になりました。

 

-それでは、両バンドそれぞれのバンドとしての音楽的ルーツを教えてください。

 

Junpei : SAINTZの場合は、BEARTOOTHやWHILE SHE SLEEPS、CROWN THE EMPIREなどのモダンなメタルコア、叙情ハードコア、ポストハードコアの影響が多いですね。

 

Yu-ta:そこでいくと、逆にJester May Failの場合は、AS I LAY DYINGやKILLSWITCH ENGAGE、BLESSTHEFALL等の2000年代メタルコア・ポストハードコアが土台になってると思います。サウンドの面では、MISS MAY Iの影響がとても大きいです。

 

-続いては、両バンドメンバー様の個々人の音楽的ルーツを教えてください。

 

Junpei : 僕はELLEGARDENの影響でギターとバンドを始めました、そこからこういう音楽をやるにあたって一番影響を受けたのはFACTです。中学生の時から今まで、FACTだけは本当にずっと聴き続けています。

 

Kazumin : Hi-STANDARDからロックにのめり込みました。メタルコアにハマったきっかけは、高校の先輩にCrystal Lake と「Story of hope」のアルバムを借りたことです。今はSailing Before The Windが自分の憧れであり、目標です。

 

AJ : 音楽を聴くきっかけとなったのは、中学生の時に吹奏楽部の友達に何気なく聞かせてもらったRADWIMPSさんの有心論でした、そこから高校に上がったのですが、たまたま同じ高校にFOADのKoshiken(Vo)がいて、彼に触発されてメタルコアやラウド系の音楽を聴き始めました。Rise Recordsや,Fearless Recordsなど、海外の有名なレーベルのバンドを聴き漁っていましたね。

 

Yutaro : 小中学生の時にHigh and Mighty ColorやROACHの影響で重たい音楽が好きになり、高校生でBRING ME THE HORIOZN、BEARTOOTH、ISSUESを聴いて今に至ります!

 

Yu-ta:Jester May Failに入るまではメタルには疎くて、UVERworldやELLEGARDEN、激しめの音楽はSiM、coldrainやPay money To my Painを聞いていました。洋楽では友達に聴かせてもらったMARILYN MANSONから始まり、LINKIN PARKやBULLET FOR MY VALENTINEを聴いていました。
このバンドに加入してから、KILLSWITCH ENGAGEやAS I LAY DYING等の多数のメタルコアやデスメタルが入ったプレイリストをメンバーが僕専用に作ってくれ、それを通して更にメタルが大好きになりました。

 

Tetsu:自分から音楽を聴くようになったきっかけはL’Arc〜en〜Cielですね!「READY STEADY GO」がアニメ『鋼の錬金術師』の主題歌でした。
ギターを弾くきっかけになったのは、L’Arc〜en〜CielのHYDEさんとOBLIVION DUSTのK.A.ZさんのユニットVAMPSの楽曲をコピーしたいと思ったところからですね。「TIME GOES BY」という曲のイントロがシンプルなんですけどとにかくカッコよくて!
今の僕らのようなハードな音楽をやりたいと思うようになったのは、Pay money To my Painの影響ですね。当時OBLIVION DUSTのサポートギターとして、PABLOさんがギターを弾いていて、そのPABLOさんがやっているバンドを聴いてみようと思い、PTPに出会いました。
こう思い返すと、音楽を聴くきっかけ、ギターを弾くきっかけ、今に至るまで、繋がっていますね。不思議です(笑)。

 

Tommy:以前から一貫してX JAPAN、UVERworld、MR.BIGの3バンドが僕の中でトップ3です。
高校時代に友人やTakaの影響でPROTEST THE HEROやMETALLICA等のメタルにはまり、このバンドに加入してからLAMB OF GODやHER NAME IN BLOOD等のメタルコアにはまりました。

 

Taka:父の影響からMETALLICA、DREAM THEATER、JUDAS PRIESTがきっかけでメタルにはまりました。高校時代、特にどハマりしたのはMR.BIG等のハードロックや、TOTALFAT等の日本のメロコアで、この頃彼らの曲を猛練習してました。
元々はスクリーム、いわゆるデスボイスは苦手だったのですが、ONE OK ROCKやcoldrain、Pay money To my Painから徐々に聴き始め、AS I LAY DYINGやUNEARTH、BLESSTHEFALLからメタルコアにはまりました。

 

-皆さん全員の中にヘヴィな音楽がルーツとして刻み込まれているんですね……!それでは、改めましてこの度はTRIPLE VISION marketingのサポートにより、スプリットCD『Between II Fires』リリースおめでとうございます!両バンド共に、初の全国流通作品となりますが、本作の聴きどころをメンバー視点で語って下さい。

 


【リリース情報】

【タイトル名】
『Between II Fires』

【発売日】
2018/6/13

【価格】
発売中

【収録曲】
1. In The Affliction (ft. Junpei from SAINTZ) / Jester May Fail
2. Promise / Jester May Fail
3. Last Breath (ft. Yu-ta from Jester May Fail) / SAINTZ
4. Black River / SAINTZ

 

Junpei : ありがとうございます!SAINTZの2曲だけで言ったら全く違うベクトルの2曲なので、やりたい音楽の幅を感じてもらえたらと思います。全体で言うと、やっぱりお互いのリード曲にお互いがフィーチャリングしているところですかね。PVは2作品が繋がっていますのでまだご覧になっていない方はぜひ見ていただきたいです。

 

 

 

Kazumin : JMFの曲に関して言うと、DEMO’N’ACTUAL時代からライブの定番曲になっていた「Promise」が音源化されたことです!僕自身この曲が大好きですし、彼らにとっても重要な楽曲になっていると思うので、音源をたくさん聴いて、是非ライブで暴れまくってほしいと思います。

 

AJ : 2バンドの対比、似通っている点はあれどぶつかり合う2バンドの’滾る物’を感じて頂ければと思います。

 

Yutaro :やはり両バンド共にあるfeat.曲はお互いの特徴を引き出している楽曲になっているので是非聴いて頂きたいです!

 

Yu-ta:今作はお互いのバンドのリード曲でお互いがゲストボーカルとして参加しています。このゲストパートはお互いのメインで歌う部分は自分でメロディーもリリックも書く形式を取りました。まさにお互いを主役に据えた曲になっていると思います。お互いの歌詞の主張したいことを自分の解釈で自分らしさを交えながら書き下ろしたリリックにも注目して欲しいです。

 

Tetsu:お互いがfeat.している曲ですが、シャウトパートに少し出てきて終わるよくあるfeat.にはしたくなくて…「もっと面白いものにしよう!」と意気込んで制作したので、やはりそこに注目してほしいですね。MVになっている「In The Affliction」ですが、リフやフレーズにこだわりがあります。ただ聴いているだけだとわからず、弾いてみるとわかるピッキングパターンは是非ギタリストの方々には注目してもらいたいです!

 

-スプリットならではのこだわりが取り入れられた本作ですが、制作時の裏話をお聞きできればと思います。

 

Junpei : 元々改名前の時、去年の4月あたりから「一緒にスプリットをやりたい!」って言う話をお互いにずっとしてました。そして我々SAINTZは途中でメンバー脱退があったこともあり、実現はとても難しくなったのですが、そこは気合いと不眠でひたすら乗り越えた記憶があります。忙しすぎてほとんどの事を忘れてしまっていますが(笑)、寝ずに食わずにカフェインだけをひたすら摂取し続けた結果、ここでは書けないような事になりました(笑)。『監獄学園』という漫画のガクトというキャラがわかる方には伝わると思います(笑)。

 

Tetsu:ボーカルのレコーディングなどは今回僕が担当しました。短い日数で2バンド共に録り終えたかったので、JMFのレコーディング中はSAINTZが休憩、SAINTZのレコーディング中はJMFが休憩、という形をとっていて、その間僕はずっとつきっきりで作業していました。その結果、休みが無かったので、後半意識を失ってたみたいです(笑)。でも、2バンド同時にレコーディングすることで、お互い意見を出し合ったり、息抜きもできたりと、プラスな面も沢山ありました!
そして、本作のミックス・マスタリングはJoey Sturgis氏に担当してもらいました。海外の方の為、英語でのやりとりでかなり苦戦しました(笑)

Joey Sturgis HP : https://joeysturgistones.com/

 

-本作のアートワークはどなたが担当されたのでしょうか?

 

Tetsu:昔からお世話になっている鏡海イサナ女史(旧名:KAgaMI)にイラストを担当して頂きました。文字などのレイアウト、テキスト関係は僕が担当しています。

 

鏡海イサナ BLACKINK ILLUSTRATIONS HP : http://black-ink.jpn.org/

 

-話は変わりまして、皆さんが最近聴いた中でカッコいいと感じたアーティストを教えて下さい。

 

Junpei : 新譜をリリースしたBLESSTHEFALLですね。それとamazarashiは常に聴いています。

 

Kazumin : 最近毎日のように聴いているのはFrom the Abyssです。現体制になってからライブをまだ観れていないので、はやく観てみたいです。

 

 

また、ライブを見てかっこよかったのは再始動したAFTERGLOWです。活動再開を記念したライブは圧巻でした。

 

AJ : 最近よく聞いているのはAmazarashiさんです。琴線に触れるような歌声が僕の何かを掴んで離してくれないそんなアーティストです。ライブでは去年のSurvive Said The Prophetさんの「FIXED TOUR 2016-2017」ファイナル公演ですね。未だに忘れられませんし、あれ程ライブで泣いたのは初めてでした。

 

Yutaro : アニソンを多く手掛けてる大石昌良さんと福岡のPORFIDIOです。

 

 

Yu-ta:全然ジャンルが違いますし、正直いままで全然聞かなかったのですが、最近になってALICIA KEYSの歌声にどハマリしています。
BLESSTHEFALLのニューアルバムもドストライクでした。

 

Tetsu:BLESSTHEFALLのニューアルバムに収録されている「Sleepless In Phoenix」は最高でした。あとはED SHEERANのアルバム「÷」はリリースしてからずっと聴いてます。もう一年くらい経ってますね(笑)。

 

 

Tommy:THE AIR I BREATHEやTHIS OF THE APOCALYPSEがカッコいいと感じました。最近は作業中に聴く音楽として、EDMやスウィング・ジャズにはまっています。

 

 

Taka:最近だとR&BやPOPSのカバーをたくさんしているOUR LAST NIGHTや、The 1975、PVRISをよく聴いてます。

 

-それでは、近年の音楽シーンについて思う所を教えて下さい。

 

Junpei : 日本のメタルコアシーンが終わっているとかいう人をたまに見かけますが、「どこが?」って思います。続けているバンドたちはいつ表舞台に上がってもおかしくない実力を持ってますし、Crystal LakeのThe Road To True Northや、PRAISEやPaleduskがcoldrainのツアーサポートに抜擢された様に、若手にとって夢のある話は間違いなくあります。今がアツいに決まってますね。

 

Yutaro : 僕らのやっているラウドミュージックって、やっぱりまだまだ世間的にはアングラで一般的に受け入れられるのってめちゃくちゃ難しい事だと思っています。だけど僕らはそれを覆したいです!!エネルギッシュでエモーショナルなパワーを強く感じれるモノだと思っています。そんな音楽をライブでより多くの人に届けたいと僕は思っています。

 

Tetsu:もっとクリーンパートがあるバンドが増えればいいなって思います。
やっぱりそこが入り口になって、このシーンの音楽を聴くようになる人がいると思うので。僕がそうでしたね。

 

-両バンド共に、去年の活動を振り返ると、どんな年でしたか?
また、今年の抱負を教えて下さい。

 

Junpei : 去年はCamelliaというEPを出してバンドが大きく動いたと同時にたくさん悩みました。メンバー脱退が主に1番の悩みでした。今年はJMFと一緒に改名してスプリットを出し、去年以上に激動の1年になる予定です。明確にビジョンを持って進んで行きたいです。

 

Yutaro : Crystal LakeのTrue North Festivalのライブ選考に出場出来たのは大きな経験でした!憧れのCrystal Lakeとはまた絶対一緒にライブしたいです!

 

Yu-ta:去年はTRIPLE VISION主催のコンピ「BRAT PACK2017」への参加や、悔しくも勝ち上がれませんでしたがCRYSTAL LAKE主催のTHE ROAD TO TRUE NORTHに出演したりと、認知してくれる人がすこしずつ増え、今までの流れが変わった一年でした。今回のリリースを期に更なる躍進を見せられたらなと思います。

 

-それでは、今後の予定を教えて下さい。

 

Junpei : 4月20日のレコ発を皮切りにJMFとの「Between Ⅱ Fires Release Tour」が始まっています!全国各地に行きまくるのでぜひHPやSNSで日程チェックして遊びに来て下さい!

Jester May Fail
HP : http://jestermayfail.com/
Twitter : https://twitter.com/jmf_jpn

SAINTZ
HP : http://saintzjp.com/
Twitter : https://twitter.com/Toshihiro_Egawa
Instagram : https://www.instagram.com/saintzjpn/

 

-今回はツアーの最中、諸々ご回答頂きましてありがとうございました!最後にTOPPA!!読者へのメッセージをどうぞ。

 

Junpei : 滾れ!!!

 

Yutaro : 僕らSAINTZはまだまだ踏み出したばかりです。そんな僕らでも人の気持ちを動かせる様に活動していきます。インタビュー最後まで観て頂きありがとうございました。

 

Tetsu:草加にある時茂というラーメン屋さんに1度行ってみてください(笑)!

 

Yu-ta:最後まで読んでくれてありがとうございます。『Between II Fires』を引っさげてたくさんの場所に行ってきます。どこかのライブハウスでお会いしましょう。

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