【対談インタビュー】Maxtreme Records/Starlit Signal Records 鎌田 裕司x FEAR FROM THE HATE Kouichi(Gt) インタビュー

Maxtreme Records(読み方 : マクストリーム・レコーズ)
HP : http://maxtremerecords.wixsite.com/maxtremerecords
Twitter: https://twitter.com/maxtremerecords
Facebook : https://www.facebook.com/maxtremerecords.jp/

Starlit Signal Records(読み方 : スターリット・シグナル・レコーズ)
HP : http://starlitsignalrecords.wixsite.com/starlitsignalrecords
Twitter : https://twitter.com/slsrecords
YouTube : https://www.youtube.com/channel/UCa2CStd5GOFu7HhCkgSFvfA

FEAR FROM THE HATE(読み方 : フィアー・フロム・ザ・ヘイト)
Twitter : https://twitter.com/ffth_official
Facebook : https://www.facebook.com/fearfromthehate
YouTube : https://www.youtube.com/user/fearfromthehate
Kouichi HP : https://kouichiffth.wixsite.com/mysite/works
Kouichi Twitter : https://twitter.com/KOUICHI_FFTH

国内外問わず、良質な音楽を発信し続けているMaxtreme Records、ジャンルに留まらずクロスオーバーな活動を行うアーティストをリリースしているStarlit Signal Records。この2レーベルを主催しているのが、今回ご紹介する鎌田裕司氏だ。この2レーベルからは、これまでDOES IT ESCAPE AGAIN、Night The Skyline、Say Hello To Sunshine、New Side Chapter、せななん、The Lunabell、AstoLights、Candye♡Syrup等々、数多くのアーティストがリリースされている。

そして、Starlit Signal Records所属アーティストを語る上で、数多くの楽曲を手がけているKouichi(FEAR FROM THE HATE/Gt)氏の存在は外せない。今年で結成を10周年を迎えるスクリーモ・ポストハードコアバンドFEAR FROM THE HATEのGt兼コンポーザーを務める傍、Starlit Signal Records所属のAstoLightsやThe Lunabell、せななん、Candye♡Syrupの楽曲も手がけている。また、近年ではmitsu(ex. ν[NEU])氏ソロプロジェクトの作編曲やアンダーバー、まらしぃ、TONEAYU等の編曲やREC・MIX・MASTERINGも行うマルチクリエイターなのだ。

今回、2000年代後半〜現在に至るまでのラウドシーンを見続けて来た両者に対し、それぞれの音楽的ルーツや、それぞれの立場からの音楽観等を語ってもらうべく、対談インタビューを実施した。

取材・文・写真 /宮久保 仁貴     編集 / 松江 佑太郎


 

-それではまず初めに、お二人の自己紹介をお願いします。

 

 

Kouichi : Kouichiと申します。元々はFEAR FROM THE HATEというバンドで活動してまして、バンドが活動休止になってからは作曲者・アレンジャーとして音楽を作る側の仕事をやってきた感じですね。

 

 

 

鎌田 : 俺は……一応レーベルの人です。もともとCDショップで10年ちょっとほぼ洋楽ロックバイヤーとして働いて、そのあと今の会社に入ってMaxtreme Recordsというレーベルを立ち上げまして。そっちではSay Hello to Sunshine、Does It Escape Again、 New Side ChapterやNight the Skylineといった国内勢から海外のバンドまでこれまでリリースしています。それと別で、とあるきっかけでその系統とは違うアーティストをリリースすることになったので、Starlit Signal Recordsというレーベルを立ち上げて、そこでせななん、The LunaBell、Candye♡Syrup等をリリースしていて、今は2本の柱を立ててやっています。

 

-お2人の初めて出会われたのはいつの事になるのでしょうか?

 

Kouichi : 確か渋谷CYCLONEでライヴがあった時ですね。

 

鎌田 : そうだね、Kouichi君が所属しているFEAR FROM THE HATEが所属してたレーベルGarimpeiro Recordsの大本の会社に僕が入社したっていうのがあって、必然的にGarimpeiro Recordsに所属してるバンドのライヴをよく見るようになったんですよ。その中でFFTHも見て、そこでって感じですね。

 

Kouichi : 確か「MOSH IT LOUD」の時で……2014年の夏か、それぐらいだったと思います。

 

鎌田 : もうそんなに経つのか〜Maxtreme Recordsの初めのリリースだったSay Hello to Sunshineが2014年9月リリース。入社自体はその3、4ヶ月前で、そこからバンド探して、最初にリリースしたのがそれぐらいだったんですよね。その後に僕がFFTHのライヴ見に行って、その時にKouichi君含めてFFTHのメンバーに挨拶したのが始まりだったかな。

 

-それでは、お2人の音楽的ルーツを教えて下さい。

 

鎌田 : まず2人とも共通して好きなのがSIAM SHADEなんですよ。僕は中学校ぐらいの時からSIAM SHADEが大好きで。Kouichi君とカラオケ行った時とかもひたすらSIAM SHADE歌ったりしたよね(笑)。僕がKouichi君のことを信頼していろいろお願いしている大きな理由に、好きな音の「質」みたいなものが共通しているというのがあって。多分その理由を考えるとSIAM SHADEが多少なりあるのかなぁなんて思っています(笑)。音の重さとか厚だけじゃなくて、ちゃんとミッドとハイの音が抜けるバランスだったりだとか、そこはすごいルーツで似てるのかなという。それ以外でも好きなプロデューサーが同じだったりもするし。

あとは洋楽ですかね。普通に今まで流行っていたような……俗にいうポストハードコアとかメタルコアとか、スクリーモやエモ、そういうところを含めて、Kouichi君と通ってきてるものは似通ってる気はしますね。この曲はこういう感じとか音作りで、って伝達する時に大体洋楽のアーティストを例に話していたりする事が多いので。

 

-鎌田様がラウド界隈に踏み込むきっかけになったアーティストは何だったのでしょうか?

 

鎌田 : 僕もともとはずっとJポッパーだったんですよ。日本語音楽しか聴かない人で。歌詞が英語で何言ってるか全然分かんないから、洋楽聴きたくないみたいなのがあって(笑)。そういう何言ってるか意味分からないし全然良いとも思わないっていうところから洋楽に入っていったのは、Dragon AshとかRIZEとかが日本でミクスチャーのブームを巻き起こしてた時で、その流れでLINKIN PARKとかLIMP BIZKITとか、ああいう当時のミクスチャー/ニューメタルがきっかけです。洋楽に入っていったきっかけ自体もラウドだったという感じですかね。

 

Kouichi : 僕の場合は、実家でよく洋楽が流れていて、それはいわゆる70~80年代のポップスとかだったんです。ある時、多分小学5年生ぐらいの時に、DEFTONESやLIMP BIZKITとか、ラウドというかニューメタルがすごく流行り始めた時期で、たぶんそれぐらいから聴き始めた感じですね。

 

鎌田 : それまでは何が好きだったんだっけ?

 

Kouichi ; 普通にJ-POPとかですね。あとは洋楽のポップスを。

 

鎌田 : BRITNEY SPEARSとか?もっと前?

 

Kouichi : CYNDI LAUPERとかMARIAH CAREY、あとSHERYL CROWとかですね。

 

-自分もKouichiさんに似た世代なので、その世代のアーティスト群が懐かしいです!
それでは、鎌田様への質問となりますが、Maxtreme Recordsの活動と並行して、The LunaBell、Candye♡Syrup、せななん、AstoLights、浪漫ドロイド等、Starlit Signal Records所属アーティストの活動が盛んですが、このレーベルを始めようと思ったきっかけを教えて下さい。

 

鎌田 :Maxtremeでエモとかポップパンクとかポストハードコアをベースにそういう洋楽だったり邦楽のアーティストをずっとリリースしてきたんですが、とあるきっかけで、元アイドルの女の子がバンドとしてやりたいっていう案件が降りてきまして。それが今のAstoLightsというバンドなんですけど、それをやるにあたってMaxtremeとはベクトルが全然違うので、新しくStarlitを立ち上げた経緯です。

 

せななんに関しては、もともとKouichi君バンドの企画で転換のDJをやってくれてたタイミングで、現在AstoLightsのサポートもしてくれているFFTHのHiro(Ba)君に紹介してもらいました。彼女自身音楽がやりたいということで、じゃあやりましょうという感じで。せななんとの出会いはすごく大きかったですね。

 

 

Candye♡Syrupに関しては、同名の原宿の美容室がありまして、せななんがそのオーナーであるIKUさんが出してる下北沢のセレクトショップで働いてたんです。そのきっかけもあってIKUさんを紹介してもらって、その後IKUさんが新しくアイドルグループをやりたいということで、一緒にやりましょうってなったのが発端です。

 

 

The LunaBellに関しては、これもまたせななんにボーカルのSuzuちゃんを紹介してもらいました。Suzuちゃんがアイドルではなくバンドやりたいという想いだったので、AstoLightsと同じくバンドメンバー集めましょうとなり。先日、正式なバックバンド/サポートメンバーを入れたライヴが渋谷TSUTAYA O-WESTでありました。メンバーはもともと知ってたから入れたという事ではなく、ちゃんとSuzuちゃんとオーディションして決めたんですが、ex. 7Years To Midnightのshiban(Gt)君や、あとTHE MUSMUSのKYOYA(Ba)君が手伝ってくれていたり、結果としてラウドの界隈にいた人達も何人か手伝ってくれています。

 

 

-諸々ありがとうございます! Starlit所属アーティストの楽曲の多数をKouichi様が手掛けられていらっしゃいますね。Kouichi様が初めて手掛けられたStarlitのアーティストの楽曲というのはどれだったのでしょうか?

 

鎌田 : AstoLightsのデビュー曲の「BRAND NEW DAY」です。そもそもボーカルのReonaちゃんとAstoLightsをやるに辺り、コンポーザーは誰がいいんだろうって話をしてる時に、すぐ浮かんだんですよね。Kouichi君に話したか忘れたんだけど、The Winking Owlの店鋪限定の特典CDに入るリミックスを彼が手掛けていて、それを聴いた時に「Kouichi君ってこういうアプローチも出来るんだ、引き出し多いなぁ!」と頭の中にインプットされていて。AstoLights自体はラウドではなかったけど、Kouichi君に書いてもらおうと思いました。

 

-Kouichi様はStarlit Signal Records所属アーティストを始め、近年はジャンル問わずに様々なアーティストの作編曲・サポート参加等精力的に参加されていらっしゃいますね。
近年参加した活動の中で印象深かった出来事を教えて下さい。

 

Kouichi : ex. ν [NEU] で、現在ソロ活動を行なっているmitsu君とのお仕事ですね!mitsu君の場合は、彼がやっていたν [NEU]というバンドがなくなって、これからどうしようとなっている状態で知り合いました。もともとmitsu君とは面識が無かったんですが、友人の紹介で繋がりました。ちょうどその頃、僕のバンドも活動止まってしまった時期でもあり、自分の現状とリンクするところがありまして。0からまた何かを作っていく、再スタートする意味で、作曲からはたまたライブサポート等お手伝いさせて頂いてます。

 

 

-話は変わりまして、お二人が最近触れた中で、感銘を受けたアーティスト・物を教えて下さい。

 

Kouichi : 2つあって、1つは2年くらい前の、みんな聴いてるであろうBRING ME THE HORIZONの『That’s the Spirit』っていうアルバムですね。もともとデスコアとかデスメタルなことをやってたバンドがここまで歌ものにシフトして、しかもクオリティも最高なもので、感銘を受けました。このアルバム以降、色んなメタルコアやポストハードコアがメロウな方向性にシフトしていったので、そういった流れの先駆けだったのかなあと。

 

鎌田 : 俺らはやっぱりLINKIN PARKとかが変わっていった様を見てたから、ちょっとリンクする部分があるよね。普通のロックじゃなくて一大ロック作品になったみたいな。

 

Kouichi : 確かにそうですよね。大体そういう変化するとリスナーからそっぽ向かれると思うんですけど、そういうのを覆すぐらいの作品でした。
もう1つは、一昨年ぐらいに出たBruno Marsのアルバムです。Michael Jackson以降のキングオブポップの位置に着く人がとうとう出てきたな、というぐらいのものでした。

 

 

鎌田 : 僕は最初、アイドルのアの字も知らなかったというか、CDショップにいた時代の知識しかなかったしそこまでちゃんと聴いてなかったんですけど、Candye♡Syrupを始めるにあたってやっぱりちゃんと勉強しなきゃなと思い、ラウドとかと並行してディグるようになって。正直どのグループもバンドではないだけで新鮮だったんですが……その中でもMaison book girlさんとか、ぜんぶ君のせいだ。さんとか、確固たるコンセプトや独自の世界観が音楽的にあるグループは凄く感銘を受けました。最近だと、CYNHNさんがシンプルにすごく曲が良いなと思いました。PVになった曲は個人的に現状今年一番良い曲だなと思っています。
あとは、日本のバンドだったら前からずっとだけどSECONDWALL好きです。新作も最高です。

 

 

-今後の音楽シーンに関して思う所を教えて下さい。

 

鎌田 : ラウド界隈に関しては以前Garimpeiro Records関口さんがインタビューで答えていたように、たぶん売れてるバンドと若いバンドの合間の層がどんどん減っていってしまっているのが、ここ数年の状況なのかなと思っています。

 

Garimpeiro Records / Anchor Works 関口仁士氏 インタビュー : https://toppamedia.com/interview-garimpeiro-records-anchor-works/

 

ラウドシーンに限らずEDMとかもそうだけど、海外で何かムーヴメントがあって、それが日本に降りてきて、その中で勢いあるアーティストが出てきて上がっていくっていう状況があったと思うんです。ただ、今って海外でもニッチだったりコアなところだと沢山あるんだけど、革新的という意味ではこれ!というものはまだ産まれてない夜明け前感はありますよね。当時のエモとかポップパンク、メタルコアからDjentやデスコアみたいなそういうものが。

 

Kouichi : 確かにそうですよね。一番シーンが盛り上がるのって、そのシーンが出来る瞬間っていうか。例えば10年ぐらい前、新世代のポストハードコアが流行り出して、それの流れで日本にも出てきたのが盛り上がった瞬間だったと思います。誰もが手探りだった頃に比べると、現在のラウドシーンは出来上がったというか確立された状態だと思うんですけど、今が一番正念場だと思います。それこそ他のジャンルでいえばテクノとかメタルとかも、そういう状況を超えて残ってきているわけですし。

 

鎌田 : そうそう、だからこのご時世、海外でムーヴメントが起こるのを待ってるだけじゃ駄目だなって。ここ日本で生み出してやろうぐらいの気合いがあるアーティストじゃないとなかなかこの状況は打破出来なさそうというか。別にそのベース自体は、ハードコアでもメタルコアでもエモでもポップパンクでもなんでもいいと思うけど、その中で「日本のこのバンドが先駆者になった。」ぐらいのミックス感、オリジナリティを持ったバンドが出てきて欲しいとは1リスナーとしても願っていて。

 

俯瞰していろんなアーティストを聴く時に、FFTHが出てきた時もそうだったけど、海外でAttack Attack!が出てきて、その流れで日本でもFFTHとかFear, and Loathing in Las Vegasとかが出てきて、でもAttack Attack!にはない日本の要素がちゃんとそこにあったからこそ、多くの人に届いたんだと思うし。今その海外のムーヴメントに影響を受けたサウンドが沢山ある中、ここで走ってここで落としてみたいないわばテンプレなものをブラッシュアップするよりはもっといろんなジャンルの音楽を聴いて、ROAとかああいう和の要素を入れるとか、海外でもまだやったバンドがいないようなミックス感にもっといろんなコンポーザーが挑戦すればいいのになとは思ってます。

 

 

Kouichi : 頭抜ける方法って数少ないと思うんです。Crystal Lakeみたいにクオリティの限界まで高めていくとか、Crossfaithやヒステリックパニックみたいに個性を爆発させるとか。
同じジャンルをずっとやってると、作り手側も引き出しというかマンネリになってしもうことがある。常に何かしら新しい要素を取り入れてブラッシュアップ出来る人達は強いと思います。

 

 

鎌田 : それこそ洋楽でいえばISSUESがラウド+ブラックミュージックを確立させたのもそうだし。その要素単体自体は特別新しいものではなくても、異なるジャンルの音楽をもっともっと混ぜていけば面白いバンドいっぱい出てくるんじゃないかなと。勿論、単純な計算式ではないから難易度は高いでしょうけど。

ラウドミュージックは今でも大好きで、シーンがこの状況だから、バンドをやってる人はそのバンドのオリジナリティを追求してめちゃくちゃ頑張ってほしい。特に最近、バンドから個の時代になっているというか。それはラウドに関してじゃなくて音楽シーン全体として。例えばぼくのりりっくのぼうよみさんとか岡崎体育さんとかそうだけど、そういうマルチプレイヤーみたいな人たちがトレンドになってきてるのが今の音楽業界だと思っていて。それを踏まえた時に、バンドが絶対的にカッコいいみたいな価値観が昔に比べて薄まってきちゃってるのかなと。マルチプレイヤーも大好きだけど、だからこそバンド側も頑張って欲しいと僕個人は思っています。やっぱり人が演奏して、人が唄っているからこそのスリリングさとかエモーションはバンドでしか味わえないものだし。

 

-昔に比べて、今の時代はDIYで何でも出来ちゃいますもんね。

 

 

鎌田 : そうですね。そういう才能あるコンポーザーが自分の音楽を作って世に出す際、バンドでやる以外のアウトプットのプラス1として、外部に楽曲を提供したりもっともっとすればいいと思います。その楽曲提供するプラットフォーム自体を俺が提供して、そういう人たちの才能をもっともっと世に出してあげたいっていうのが実は僕のStarlitの裏テーマだったりします。だから、今までKouichi君を筆頭にバンドやってる人たちに作曲を依頼したりしてるのは、それが1つあると言うか。もっとこの人たちの才能を世に知らしめる。それがアイドルだったり、自分たちで曲が書けない人たちだったり、というところでwin-winな関係にもなれるといいますか。

最近は特にフレキシブルに動けるというか、フットワーク軽い人たちがやっぱり勢いありますよね。もちろん「一生特定のジャンルしかやりません!」という人たちは、それはそれで筋通っていてかっこいいと思ってます。その一方で柔軟に物事を考えて、「こういう楽曲も作りたいです。」とか、さっき言ったように外部に楽曲提供したいですっていう人たちも同じぐらい応援したくて。タレント性も含めてマルチプレイヤーみたいな人たち、それこそYouTuber含めて今どんどん知名度を増している印象はすごくあるから、何年続くかは分からないけどしばらくはトレンドになるでしょうし。ファッションもそうだけど、音楽も必ず何年か周期でブームがやってきたりするから、またバンドの部分も絶対来るだろうし。だからそれまでの間、今のトレンドにアンテナ張って、どういう活動をすべきなのかってことを探ったり掴んでる人たちがどんどん上がってくし、それは見てる俺からしても賢いなと思うし、一緒に面白い事やりたいとシンプルに思います。
Kouichi君もやっぱその辺は柔軟だし、幅広い曲を作れるのが本当に凄いなって思う。でもきっとちゃんと色々な音楽聴いてるからだよね。

 

Kouichi : あとは、いろんな曲を聴き、自分でカバーしたりしてどんどん人の技を盗んでっていう時間が誰でも必要かな、と。

 

鎌田 : インプットする時間よね。

 

Kouichi : そうですね。特に今バンドやっている17から20歳ぐらいの世代の人は、それぐらいの時に何をしたかっていうのが10年後に響いてくると思うし、今自分がやってることが10年後に財産になるので頑張ってほしいです。何をやっても無駄にはならないと思うので。

 

鎌田 : あと世の中にこれだけ音楽が溢れて枝がどんどん分かれているから、聴く側の人たちには選択の時代が一気に加速したじゃないですか。何をどうチョイスして聴くかっていうのは元々どの時代もその人たちの自由だったわけで、その中でずっと同じジャンル聴いてる人はそれはそれで何の否定もしないんだけど、良いと思うものを増やしたもん勝ちというか。音楽って音を楽しむって書くぐらいだから、良いと思えるものがいっぱいあったほうが……今の言い方で言うと「優勝」って感じすかね(笑)。CDやライブは勿論、近年はサブスクリプションやYouTubeを通じて触れられる訳だし。

 

-それでは、お二人の今後の目標を教えて下さい。

 

Kouichi : 音楽で生きていくというのは少しずつ形になってきているので、寝て起きてすぐ作業に取りかかれるホームスタジオみたいな環境を充実させたいなと思っています。PERIPHERYなどが出てきて以降、海外だと自分の自宅で作っちゃって、自分たちで完結させてるのが当たり前になってきている。そういう時代に対応できる人間になりたいですね。

 

鎌田 : Kouichi君をもっとBIGにするために、Kouichi君が手掛けたアーティストをもっといっぱい売るのが目標ですね(笑)。本人が目の前にいるからおべんちゃらを言ってる訳ではなく、いっぱい音楽聴いてきた中で彼が手がけたものってすごくクオリティが高いなと思ってるからなんです。もっといろんな人に聴いてもらいたい。
あとはレーベルやってる人間なんでもちろん自社のものをいろんな人に届けたいって気持ちは他のレーベルさんと変わらず強くあるんですけど、それプラスアルファで1人の音楽リスナーとしてもずっと楽しんでいたいなと。50、60歳になって音楽聴かなくなっちゃう人になりたくないなと思って。音楽を仕事にしちゃうと裏が見えたりだとか何なりで、ちょっともう音楽聴きたくないやとなっちゃう人を見てきたから、そうならないようにずっと楽しんでいたいですね。

 

-それでは、今後の予定を教えて下さい。

 

鎌田 : 6月20日にCandye♡Syrupの新しいシングルが出たんですが、そこから先はせななんとThe LunaBellを年内には。その他にもジャンル問わず良い/面白いと思ったアーティストの新作を出していきたいなと思っています。

 

Kouichi : 僕がやっているFEAR FROM THE HATEっていうバンドが10周年記念で久々にライヴをやります。7月1日に渋谷CYCLONEで。懐かしい面子でやるので、ライヴハウスを賑やかせたらいいなと思います。

 

-本日はお忙しい中、音楽観など諸々語って頂きましてありがとうございました。最後に、TOPPA!!読者へのメッセージをどうぞ。

 

鎌田 : いっぱい音楽聴いて楽しんでほしいです。
音楽って別に人に強要されて聴くものではないと思うし、音楽ってタバコとかと一緒で嗜好品なので無くなったら死んじゃうものでもない。だから衣食住にとか比べたらプライオリティ低いのかもしれないけど。でも、それがあることによって自分の生活だったり1日のライフサイクルがより豊かになったり救われたりするものではあると思うので。今はCD買わなくてもストリーミングだので、ネットでいっぱい音楽聴ける状況になっているので、その中でどんどんディグって音楽を聴いて欲しいなって。

 

Kouichi : FEAR FROM THE HATEのライヴに来てください(笑)!
音楽って音だけじゃなくて、アーティストのライフスタイルやインタビューも楽しみの1つだと思うし、そういうのはネットが無かった頃って本屋行って本を買わなきゃ触れられなかったものでしたよね。今はいつでも楽しめるものがいっぱいあるので、自分から貪欲に吸収していって欲しいです。

 

鎌田 : 裏を返すと、今っていろいろありすぎるから、昔に比べてチョイスがすごく大変だよね。

 

Kouichi : Apple MusicとかSpotifyとか、自分の家にCDショップあるようなもんですからね(笑)。まあ好きなだけ聴きまくればいいのですが……。

 

鎌田 : 良いか悪いかのチョイスは後回しでいいから、音楽いっぱい聴いて、その中で判断してくれれば……実際俺らもそうだったもんね、とりあえずジャケ買いして(笑)。その中で好きか好きじゃないかを選んでたみたいなところはある。昔に比べると共有もしやすいし。

 

Kouichi : 昔に比べてマニアックなものをディグるのが簡単になってきたし。楽しい時代ですよね。

 

鎌田 : それも前だと、CD買って貸すなり焼くなりしないといけなかったものが、今はURL1つでこれ聴いてみ!ってできるから。そういう進化して便利になったテクノロジーを、存分に使って共有ももっと出来たら素敵だなと思います。