キョウグ / kyogudrddd インタビュー

キョウグ / kyogudrddd インタビュー

キョウグ / kyogudrddd
HP : https://www.kokuiten.com/
Twitter : https://twitter.com/kyogudrddd
Instagram : https://www.instagram.com/kyogudrddd/

キョウグ / kyogudrddd氏は名古屋在住の絵描き・デザイナー。「黒」を基調に、独自の芸術を探求しており、作品制作、企画展参加(ゴアデッキ / 艶惨 / 魔ノ写本展等)、アパレルへのアート提供、ライブペイント、バンドのアートワーク等々……多方面に渡る活動を行なっている。漆黒、そして禍々しい世界観を放ち、キョウグ氏独特のオリジナリティをユーザーに感じさせる。この他、過去Sailing Before The Wind等のラウドミュージックアーティストのアートワーク等も彼は手がけており、音楽きっかけで彼の事を知った読者も多いのでは無いだろうか。

今回、精力的に多方面で活動を行なっているキョウグ氏に対し、彼の画風・音楽的ルーツ、そして近年の彼の活動について聞くべく、メールインタビューを実施した。

文 / キョウグ   編集 / 宮久保 仁貴   写真 / Chopper from #ナナツオオギfilm


 

-TOPPA!!初登場という事で、改めてキョウグ様の自己紹介をお願い致します。

 

キョウグ : この度は貴重な機会をいただきありがとうございます。愛知県名古屋市を拠点にキョウグ(英名:kyogudrddd)という名前で絵やデザインの活動しています。
生まれは静岡県静岡市で、名古屋に初めてきたのはデザイン専門学校入学時ですね。専門学校卒業後に、ちょっとふらふらしてから地元の小さな広告代理店に就職して、23歳ごろから仕事と並行して絵を描き始めました。現在は企業勤めを終え、個人事業「kokuiten」を立ち上げて2年目となります。主に東名阪での展示活動、ライブペイントパフォーマンスや、アパレルブランドへの作品提供を主に行ったりして独自のアートを模索しています。あと、企業やバンドのデザインを請け負ったりしています。

 

-キョウグ様の画風は「黒」が基調となっていますが、絵のルーツを教えて下さい。

 

キョウグ : 作風の主なルーツはグラフィティですね。タギングが大好きで、最初はそればかりしてました。そこから絵やデザインを色々ディグして、自分がカッコいいと思ったものをどんどん吸収していった感じです。グラフィティ以外だとパブロ・ピカソ、松井冬子、鴨居玲、ベクシンスキーとか、特にジャン=ミシェル・バスキアという画家には多大な影響を受けています。もう亡くなられている方ですが、ユニクロのTシャツデザインにアートが使われていたりして、見れば知っているという人も多いと思います。

自分のアート作品で黒をメインにして、彩色をしないのは、とあるグラフィティライターさんのZINEがきっかけでした。普段は結構派手なカラーを使われる方なのですが、そのZINEは黒だけで作られててめちゃくちゃかっこよくて……!それを見て「俺、黒だけで追求してこう、カラーは人に任せたわ。」と自分の中で決心がつきましたね。
絵描きさんって小さい時から絵が上手だったって人が多いんですが、僕は絵を描くのが好きだけど全然上手ではなくて(笑)。それでいて、これをやろうと決めたのが遅いタイミングだったので、「みんなと同じことをしてても追いつけない、どうしたら対等に勝負できるんだろう…」と考える日々でした。そんな中で、一つごとでもかっこいいことはできる、と証明してくれたそのZINEとの出会いは衝撃でした。今思うと、「他のことができるからこそ、一つのことだけでも十分に魅せることのできる実力」を持った方なのだ、と理解してますが、一つのことだけでも突き詰めて続ければ、他に勝る武器になると、信じて活動をしています。

 

-そんな理由があったんですね!初めて知りました。
ところで、活動当初から現在に至るまで、過去様々なラウドロックアーティストの作品を手がけられていらっしゃいますね。そんなキョウグ様の音楽的ルーツを教えて下さい。

 

キョウグ : 世代的にミクスチャー全盛期の世代でして、Dragon Ashや山嵐、RIZEから例に漏れずディグしていき、結果HIPHOPとHARDCORE PUNKに行き着ました。両ジャンルに共通することですが、「○○はできねぇけど、●●だけは俺たちが最強だぜ」みたいなのが大好きで、自分のアートもそういった点は類に漏れないと思っています。あと、個人的な精神論の90%くらいがTHA BLUE HERBに影響されています。特に彼らの2ndアルバム『Sell Our Soul』に収録されてる曲は、自分を鼓舞する支えになったりしています。正直ルーツ=影響を受けた、というのであれば絵よりも音楽やファッションなど、他ジャンルからの影響の方が多い気がします。

 

-諸々ありがとうございます。キョウグ様の世界観の根底を垣間見た気がします。近年はWEB上での活動は勿論の事、企画展の参加等幅広い活動を行われていらっしゃいますね。直近の創作活動について教えて頂ければ、と思います。

 

キョウグ : 最近は展示会などでパフォーマンスとして、即興で絵を描くライブペイントをやることが多くなっています。名古屋はライブペイントシーンが熱いということもあってなのか、機会を頂く事が多々ありますね。自分もグラフィティがルーツというだけはあって、即興で描くパフォーマンスには重点を置いているので、ありがたいことではあります。

次のライブペイントも決まっていて、8/4・5には東京の「真夏のデザインフェスタ2018」に、ジャンクアーティストのJUNK LAWさんとタッグを組んで参加させていただきます。JUNK LAWさんのアート展示のバックに自分がライブペイントをする形で、だいたい横8m×縦4mくらい……かなと。大先輩とのタッグ、過去最大のサイズ、とんでもない挑戦になります。

 

JUNK LAW HP : http://junklaw.jp/index.html

 

-非常にビッグな作品になりそうですね!一体どんな作品が仕上がるのか楽しみです!近年は生業のアート・デザイン業に加え、アパレルブランド(#000000)もスタートされましたね。こちらを始めたきっかけを教えて下さい。

 

#000000 Twitter : https://twitter.com/000000_44

 

キョウグ : #000000は厳密に言えば、名古屋市大須のセレクトショップDRさんのオリジナルブランドでして。自分はデザインとしてのアート提供をさせていただいている形になります。ある時、DRの店主さんと食事をした際に「一緒に何かできたらいいなー!」と言う話をしていたところ、「セカンドブランドとして黒いものを始めようと思っているので絵を持って来て欲しい!」とお声がけを頂き、その結果立ち上げから提供をさせて頂いています。自分としてもDRさんのファーストブランド「M:E」が好きだったので、アパレル展開に関わらせてもらえるなら是非!という感じでした。

元々、M:Eは白と黒を基調に目をモチーフにしたデザインが多く、自分と共通点がかなりありました。それでいて、繊細で緻密なM:Eさんに対して、自分はラフなドローイングと、似て非なる存在のような感じがあったのも、お互いが知り合うきっかけになったのかぁ、と思います。自分としては、M:Eはもちろん、DRさんのお店としてのスタンスにも尊敬する部分があったので、名古屋で誰かと何かをやるならDRさんとやりたいなぁ…と。それで一回じっくり話をしてみたいと、食事にお誘いしてみたら、大きな話をいただいてとても興奮しました。
おかげさまで最近は#000000を着て自分の出展イベントに来てくださるお客さんもいてとても嬉しいです。先日、新作用に作品を納めてきたので今後も楽しみにしてもらえると尚嬉しいです。ちなみに#000000と書いて「BLACK」と読むことをこの場を借りてアピールさせてもらいます(笑)。最近は自分自身の出展イベントも増えてきたので、#000000とは別に、少しずつですが自分のオリジナルグッズとしてTシャツなども制作させて頂いています。

 

-その様な読み方だったんですね……!ダークでロックな世界観、これからのリリースも期待しております!
それでは、今まで活動されてきた中で、一番印象深かった出来事を教えて下さい。

 

キョウグ : うーん、色々ありまして「これ!」というのは、なかなか難しいですが、敢えて選ぶとすれば埼玉のラーメン屋さん「煮干乱舞」さんの一件ですかね。去年のお店の一周年に際してバンドのマーチみたいなTシャツを作りたいとご相談頂いたのですが……最初「ラーメン屋さんですよね!?!?えっ!?!?」って頭が一瞬混乱しました(笑)。話を聞いてみると、自分が過去にやらせて頂いたバンド界隈でのアートワークをチェックして頂いていたそうで、それならば「是非!
」と思い、お受けしました。

 

-意外な繋がりですね。

 

キョウグ : こちらは普段の個人的なアートとは別に、デザインとしてフルカラーでデスメタル系のイラストを描かせていただいたのですが、これほどまでに煮干しと向き合った時間はありませんでしたね(笑)。ひたすら煮干しの画像を検索してはストックして(笑)。メインモチーフに描いた煮干しの怪物も、某漫画で出てくるやつがいるので、重ならないように試行錯誤しました。元々バンド界隈のデザインをやってる時から、ちょっと挑戦的な人からの依頼が多いな?と思っていたのですが、煮干乱舞さんはぶっちぎりでしたね。ほんと物事ってどこでどう繋がってくるかわからないですが、色んな出会いがあって、オモシロいなぁと思いましたね。

煮干乱舞 総本店 Twitter : https://twitter.com/niboshiranbu

 

-そういえば、先日は「魔ノ写本展」を主催されましたね。こちらの開催のきっかけ等を教えて下さい。

 

キョウグ : チェックありがとうございます!まず知らない方にご紹介致しますと、6月に名古屋で「魔のモノ」をテーマに企画展「魔ノ写本展」を主催させて頂きました。以前に「七つの大罪展」という企画を東京で主催させていただいたこともあるのですが、ほぼ全てを自分で管理・進行した企画展は今回が初めてでした。今回はテーマ以前に、「SRBGENkさんを始め、自分の好きな作家を名古屋に呼んでみる!!」というきっかけがあり、1名を除いて愛知県外の作家さんに声をかけ参加いただきました。自分自身、名古屋での展示活動が少ないと言う事、東京・大阪の作家陣から「名古屋で何かないの?」って言われることが多いこと、2つが合わさって、じゃあ俺が主催で企画展をやろうと。企画のテーマ・コンセプトは会場がビブリオマニアさんに決まってから決めました。会場が特殊な書店さんだったので、お店の雰囲気にもあいつつ、自分がお声がけできる作家さん達に、何を描いてもらったら楽しいかな、と。展示会自体は各作家さんの作品のクオリティの高さはもちろん、名古屋ではあまり見ないメンバーで目新しさもあったため、それなりに好評だったかなと思います。参加いただいた作家さん、会場のビブリオマニアさま、来場いただいた皆さんには本当に感謝です。ただ正直、事務方は苦手なので、とても疲れました(笑)。なので今後はしばらく、自分のことを頑張りたいと思っています。やりたいなぁという企画はあるんですけどね(笑)。

 

-話は変わりまして、最近キョウグ様が聴いた中で感銘を受けたアーティストを教えて下さい。

 

キョウグ : 音楽はGraupelがめちゃくちゃかっこええなぁって最近よく聴いてます、ドラムとブレイクダウンが特にツボです。

 

 

あとPRAISEを最近知ったんですが、やばいですね。DOPEすぎて泡吹きました(笑)。「Who Caused?」って曲聴いたときは、やべー俺ちょっと日和ってるかも、気を引き締めなきゃあかん!!ってなりました。

 

 

絵描きさんでは冥麿さんがめっちゃカッコよくて……一つ一つの作品に対するこだわりはもちろん、作家として筋の通った姿勢は見ていてとても気持ちがよいです。東京の方なので直接お話しした機会はまだ数回ですが、前述の魔ノ写本展にも参加いただいたり、同じ展示会に出ていることも多々あるので密かに勉強させてもらってます。

 

冥麿 HP : http://maros2maro.wixsite.com/marosillustration

 

-近年の絵・創作シーンについて思う所を語って下さい。

 

キョウグ : みんな仲良くていいんじゃないですか。
好きな絵描き同士で繋がって仲良く褒め合って、見て見てかまって…気持ちわるいです(笑)。

 

 

すいません……どこかで悪態ついとかないとなんかアレかなーと思って(笑)。

冗談はさておき(笑)、絵といっても色んなジャンルや界隈があるので一概には言えませんが、どんどんアクティブになってきて「良いぞ!」っと思います。自分が関わらせてもらった所でいうと、江川敏弘さんのゴアデッキ展もそうだし、左右田薫さんの100人ライブペイント(※2017年のみ参加)もそうだし、殺人鬼展や、艶惨など、作る側スタートでちょっとしたムーブメントになる動きが多くあっていいなと思います。反面、それでもまだ内々感、閉鎖感が拭えないところがあるのは、ジャンル云々だけではなくて、絵描きの個々の意識の問題もあるのかなって思っています、自分も含め。今って発信することが容易で、誰でも人前で出れてしまうんで、プロフェッショナルとは?という部分があると思うんです。絵描きなんて資格がある訳でもない完全自己申告ですから。そんな中で、人前に立って自分(の作品)を魅せる、ということがどういうことなのか、改めてしっかり考えて活動していかねばいけないなー、と思っています。人によっては趣味や遊び、副業かもしれませんが、人前に出るからには作家さん、来てくれる人はお客さん、ですからね。

 

-それでは、キョウグ様の今後の予定をお教え下さい。

 

キョウグ : 8月に開催されるデザインフェスタ2018がとにかくヤバいので見にきてほしいです!あと7月末から東京千駄木にある「カフェギャラリー幻」さんにて企画展に参加します。名古屋では10月にJAM BOWLというイベントに、こちらはえりっくえいりあんとのコラボユニット「ヘドラドラ」としてライブペイント・物販で参加します。あとはまだ言えないものと、考え中のものと~って感じです。お誘いは随時お待ちしてます!

 

-それでは最後に、これから絵を始めようと考えている方へのメッセージをどうぞ。

 

キョウグ : まだまだ僕も未熟な駆け出しですので、素直に応援やアドバイスはできません(笑)。

なので……

俺の方が絶対スゴい絵描く!!!!
皆さん頑張って下さい(中指)!!!!
そして俺も頑張ります!押忍!

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