Octaviagrace インタビュー

Octaviagrace インタビュー

Octaviagrace(読み方 : オクタヴィアグレイス)
メンバー(LtoR) :Hanako(Gt) / Youske(Ba) /実稀(Vo) / Ko-ichi(Dr)
HP: http://www.octaviagrace.net/
Twitter: https://twitter.com/octaviagrace_
Facebook : https://www.facebook.com/gracemelodia/
YouTube : https://www.youtube.com/channel/UCsWKaL_Qy531XjZPwvqDQBA

Octaviagraceは2015年始動のメロディックメタルバンド。元々CROSS VEINで活動していたYouske(Ba)とKo-ichi(Dr)を中心に、実稀(Roman So Words/Vo)、Hanako(ex.Albion/Gt)らが合流し、ミニアルバム『RESONANT CINEMA』のリリースから精力的に活動を開始した。日本メロディックメタルシーンの雄が集まったOctaviagraceだが、バンドの音楽性はメロディックメタルをベースに、J-POPやゲーム音楽、テクニカルメタル等の影響を感じるハイブリッドな世界観を放っている。

そして、彼らは約1年ぶりの新作『new eclosion』をリリースする。メンバー脱退後、新体制での初の作品となる本作。今までのOctaviagraceらしいメロディックな要素を軸に、J-POPやアニメソング由来のキャッチーな要素や、ゲーム音楽やジャズ由来の楽器隊のテクニカルな部分が更に進化を遂げ……彼らは相反する要素を見事に折衷・バンドサウンドに取り入れている。

今回、TOPPA!!初登場となるOctaviagraceに対し、改めてバンドの成り立ちや音楽的ルーツ、『new eclosion』制作時の心境、彼らを取り巻く音楽シーン等について伺うべく、メンバーの実稀(Vo)とYouske(Ba)に話を伺った。

取材・文 / 宮久保 仁貴   編集 / 松江佑太郎


 

-TOPPA!!初登場という事で、お二人の自己紹介をお願いします。

 

Youske : Octaviagraceのリーダーとベースやってます、Youskeと申します。

Octaviagraceを始める前は、CROSS VEIN等のバンドに所属したりしてました。それ以外の活動はサポート業をメインでずっとやっていて……自分でリーダーとしてバンドを組んでアグレッシブに活動するっていうのは、Octaviagraceが初めてです。

 

実稀 : 私は今まで大きい活動的なバンドっていうのにはあまり所属してなくて。もともと地元で、高校生の頃は軽音楽部だったんですけど、そこから派生したバンドを趣味のような形でやっていて、そこから繋がってRoman so Wordsという音楽ユニットで活動を始めました。そこからのご縁でOctaviagraceにお誘いを受けて、今こうして活動している感じです。しっかりとしたバンド活動は初めての経験なんですよ。

 

 

お2人が知り合ったきっかけは?

 

Youske : ……出会い系サイトですね(笑)。

 

実稀 : 新しい(笑)。

 

Youske : 嘘です(笑)。まず、実稀を誘う前に、一緒にCROSS VEINで活動していたKo-ichi(Dr)と同じタイミングで抜けたんです。その後、1-2ヶ月ぐらいしてから「ちょっと飲む?」という話になって、一緒に飲んでいた時に、「やっぱりバンドやりたくない?」という話になりまして。ここがスタートのきっかけですね。その時に、僕がサポートやったことがあるArt Of Gradationでキーボード弾いてたReanne(Key)君と、対バンしたことがあるAlbionでギターやってたHanako(Gt)に声かけて、最初に4人が揃ったんです。それで、さあどういう風にやるか、Voどうしようかという飲み会があって……実はその裏でRoman so Wordsが初めてのライヴやってたんですけど(笑)。

 

実稀 : Reanneさんはその予約をキャンセルして打ち合わせしてたっていう……(笑)。

 

Youske : そんな小ネタがあって(笑)。そこからいろいろと人伝に探してた時に、当時TEARS OF TRAGEDYのギターのTORUさんがRoman so Wordsのサポートをやっていらして。TORUさんから「Voの実稀って子が新しくバンドやりたいかもしれない。」みたいな話を聞きまして、TORUさん伝手に紹介してもらって連絡取り合ったのが最初ですね。単身大阪に行き、という感じで。

 

実稀 : またいつかバンドもやりたいかな、みたいな話をTORUさんとしてただけなんですけど(笑)。

 

Youske : 何なら上京してVoやりたいみたいな、噂が一人歩きした状態で……めちゃめちゃバンドやりたい女の子がいるっていう話にまで膨れ上がってて(笑)。

実際に大阪に行って、一旦スタジオでも入って考えますかって話から、加入の方向に向かっていきましたね。今は1人抜けちゃいましたけど、これがOctaviagraceの成り立ちです。

 

ありがとうございます。今回は新作『new eclosion』リリースおめでとうございます!ラウドロック・エクストリーム・テクニカルメタル・アニメソング・J-POP・ゲーム音楽等々、多様な音楽要素を節々に感じつつ、これまでのOctaviagrace節を更にブラッシュアップした作品だと感じました。作品の話に入る前に、まずは皆さんの音楽的ルーツを教えて頂けますか?


【リリース情報】

【タイトル名】
『new eclosion』

【発売日】
2018/10/10 発売
購入 : http://amzn.asia/d/45WzORx

【価格】
2,000円(※税別)

【収録曲】
1.oddeye
2.sorrow joker
3.Loss of signal
4.unknown chord
5.DEADLOCK
6.Breaking dawn
7.Tales of us


 

Youske : 僕の場合は、ルーツというか、ベースを始めたきっかけとかまで行くと、実はメロコアなんですよ。Hi-STANDARDが好きで、そこから音楽に入って、当時AIR JAMの映像を漁りまくって、メロコア系とかハードコア系のバンドばっかり聴いてたんです。そこから、高校で友達に勧められたL’Arc~en~Cieにドハマりして、そこからJ-POPやJ-ROCKのシーンをひたすら聴いていました。90年代に活躍していたアーティストさんは根こそぎ聴きましたね。JUDY AND MARYもそうですし、Hysteric Blueとか、ああいうバンドさんたちもたくさん聴きました。あとは、実稀と共通してるんですけど、東京事変がすごく好きで、高校の3年間はその手の音楽をよく聴いていましたね。

僕の動くベースには、多分そういう要素が活きていて……メロディの作り方だとか、曲の構成がJ-POPに近いところは、聴いてた音楽がそっちよりだったからかもしれませんね。

 

実稀 : 私はそもそもそんなに、歌手になりたかったとかいうわけでは全くなくて。中学生の時に人生で初めてカラオケというものに行き、そこで褒めてもらったんですよ。そこから、人より出来ることがあるなら頑張ってみようというところから始めまして。

もともと中学生の時聴いてたのは全然バンドとかではなくて。当時は音楽以外のアニメや漫画が好きだったので、アニメソングとか流行りの曲が多くて、林原めぐみさんとかがすごく好きで、タイアップ曲を中心にCD集めたりとか、あとは愛内里菜さんとか。それとGIZA系、上木彩矢さんとかも聴いてました。あとは普通のオリコン上位、浜崎あゆみさんとかも聴いてたし、それが中学生の頃でした。

それで高校に進学して軽音楽部に入り、そこで初めてバンドというものにガッツリ触れて、東京事変、椎名林檎さん、天野月子さん、THE BACK HORNとかがすごく好きで、あとはシドやムック、Plastic Treeとかもよく聴いてました。軽音楽部だと、楽器弾く子はテクニカルな音楽好きになるじゃないですか。そういう子からX JAPANとか陰陽座とかを教えてもらうに従って、だんだんメタルシーンの音楽も聴くようになりました。その中でもEVANESCENCEなどのゴシックメタルが好きで、当時はゴシックメタルのフィールドで活動し始めて、メタルの知り合いとかが増えていきました。そして、今につながっていくという形です

 

なるほど。今作のリリースのきっかけを教えて下さい。

 

Youske : 毎年これぐらいの時期、秋ぐらいにリリースさせていただいているので、毎年の流れで今年も下半期に出したかったのが1つ、そして、4人になったOctaviagraceでの音源を出して、ちゃんとリスナーに聴かせましょうというのが今回の制作の一番の動機ではありますね。

 

それでは、皆さん視点での本作の聴きどころを教えて下さい。

 

実稀 : 4人になった事が大きい変化だと思うんです。その中でも変わらないOctaviagraceらしさを聴いてほしいのもあるし、逆に4人になったことで新しい側面が出てきた部分もあるので。過渡期ではないですけど、新しいOctaviagraceを作っている途中だと思うので、その変遷を楽しんでもらえればなと思います。新しい歌い方をしてる部分もあるし、今まで通りの歌い方をしてる部分もあるので。その違い、新しい発見を見つけてくれればと思います。

 

Youske : 曲で言うのであれば、特に1曲目の「oddeye」とか、2曲目の「sorrow joker」とか、今までありそうであんまり無かった感じの曲で、そこは今までと明確に違う部分なのかなと思ってます。

1曲目の「oddeye」で言うのであれば、例えばイントロやアウトロの部分で、ムーディーにベースがタッピングで音を出してる部分がありまして。今までの自分たちの感覚だと、そこはシンセに投げてたと思うんですよ。でも今回は、あの曲が4人体制になって僕が初めて作曲した曲で。テーマとして、そこは演奏陣が見せ場としてイントロをやろうと思ったから何ができるかと考えた結果……僕は6弦ベースを使ってるので6弦を活かして、タッピングを使ってムーディーに始める所があの曲の見せ場だと感じています。

「sorrow joker」なんかは、Reanne君がシンセで手伝ってくれてはいるんですけど、今までのOctaviagraceにありそうで無かった曲調かなと思って。実稀の曲なんですけど、今までよりもメランコリックでジャジーというか、そう思ってるとブレイクダウンみたいな部分もありつつ……面白い曲に仕上がってはいるので、そういう新しい部分をしっかり楽しんでもらいながらも、後半になるにつれて安定のOctaviagrace節を感じる見せ方も出来たと思っています。7曲っていう少ない曲の中ですけど、1作品を通して楽しんでもらえたらなと思ってます。

ベース単体としては、前作よりはベースライン動かしたくて、裏メロを取ったり、色付けをするような部分が今回多かったなと思います。

 

ちなみに、実稀さんが大阪に御在住、その他の皆さんは東京在住ですが、曲のデモ作りはどのような形で進められているのでしょうか?

 

実稀 : 基本的にデータのやりとりが初めからメインなんですよ。作曲者がまずデモを出してきて、大体ウチのデモはそれぞれが完成形が見える形で作ってくるので。それに対してそれぞれのパートが全員でデータ出しをしていく感じです。

 

Youske : レコーディングは、例えばドラムは今回はSTUDIO PRISONERのHiroさんに録ってもらったんです。個人的に彼にドラム録ってもらうのは、CROSS VEIN に僕とKo-ichiがいた頃に『Profusion』っていうシングルを出していて、その時のレコーディング以来で久しぶりだったんです。それこそ実稀を紹介してもらったTEARS OF TRAGEDYもHiroさん主宰レーベル所属でもありますし、諸々の繋がりもあって、Hiroさんに今回やってもらいましたね。ギターはMasahiro “Godspeed” Aokiさんにサポートしてもらいまして。前回もそうだったんですけど、Aokiさんはゲーム音楽とかをやられている方なので、自分たちが見ている視点と同じ目線で作業を進めてくださって。彼らのサウンドプロダクションの恩恵を受けつつ、ミキシングは前々作から一緒にやっているBAZOOKA STUDIOの大西航さんの力を借りました。

 

実稀 : マスタリングも、私達の活動初期からサポートして頂いているSONYの阿部さんに担当してもらいました。

 

数多くのクリエイターのサポートがあったんですね!本作の制作はどれだけの期間をかけられたのでしょうか?

 

Youske :年明け早々ぐらいから曲を作り始めて……。

 

実稀 :  4-5月くらいにデモの選考会、曲決めが始まり、7月末くらいからレコーディングが始まった感じですかね。私が風邪をひいてしまった関係とかで、9月頭までヴォーカルのレコーディングは延びてしまったりしましたけど。

 

Yosuke : 延べ9ヶ月くらいですね。

 

少し話は変わりますが、普段の作曲・作詞に関してはどの様なフローで進められるのでしょうか?また、普段どんな時にインスピレーションを受ける事が多いですか?

 

Youske : 基本的にウチは曲が先なので、順番的には、曲が出来上がってから歌詞をつけてもらう感じなんです。インスピレーションというとどうかな……。何気なく出てくることが多いですね。何かの出来事とか、何か景色見たから出てくるとかそういうことはあんまり無くて、本当はあるのかもしれないですけど覚えてなくて。今回はひねり出した感じですね。でも、1曲目の「oddeye」に関しては、メロディとかは前々から自分の頭の中にあったメロディだったりするんです。曲全体とかの構成はとあるアニメを見た時に思い付きました。

 

実稀 : 作詞は基本的に、曲のデモをもらって、それに対して私が抱いたイメージをそのまま再現していく形ですね。結構ドラマチックな展開の曲が多いので、よくJ-POPである”今自分が思ってることを伝えたい”的な進行よりは、曲に対して”私が見えてきた景色をそのまま文字に落とし込む”やり方で詞は付けていきますね。自分の曲の時は、曲と一緒に作りながらという時もあるし、完成してから付ける時もそれぞれですけど、詞が先っていうことはないので、基本的に曲ありきで作ります。

作詞については、もらった曲の第一印象を大事にしようと思ってて、考え始めるともう良いものが出てこないので、方向性が固まるまでは曲自体もサラっと流す事が多いんですよ。覚えてしまうと自分の曲と同じ立ち位置に来てしまうから、なるべく覚えないように聞き流して、そこから見えてきた景色を書き留めていく事を意識していますね。

あとは、その時々で自分が感銘を受けた作品からインスピレーションを得るっていうのはやっぱり大きいですね。何も浮かばなかったらとりあえずいろんなものを見たりしていて。日常や私が普段考えてる感情とかを乗せても曲に対して映えないので、曲の良さを一番出せる、ファンタジックだったりとか、物語性があったりだとか、私個人ではなく曲に対して主人公を立てて書くようにはしてますね。

曲作りのインスピレーションは、作曲に関しては「さあ作るぞ!」って思うと煮詰まっちゃうタイプで。日常の中では今良いメロディ思いついたなってことはあるので、電車で鼻歌録音したりとかしてストックはたくさんあるんですけどあんまり使うことは無くて(笑)。そこから家に帰って、気分が乗ってる時に、鍵盤叩いてたら何か出てくるってことが多くて、そのフレーズを膨らませていって曲にするっていうのが多いです。

 

ありがとうございます。それでは、今まで活動されてきた中で、一番印象深かった出来事を教えて下さい。

 

Youske :マスタリング終わって、音源出来上がる瞬間は毎回印象深いですね。でも……やっぱり初ライヴかな。我々はCD出してから初めてライブしたんですよ。なので、お客さんはめちゃめちゃ期待値高まってるし……。

 

実稀 : それぞれキャリアもあったしね。

 

Youske : 音源出して好評いただいて、初ライヴになって……初ライヴは今思うとヘッタクソだったんですけどね(笑)。でも、自分ってステージ立つ上で全く緊張しないんですけど、あの時だけは震えたかな。それが今思うと一番印象深いですかね。

実稀は?俺と初めて大阪で会った時とか……。

 

実稀 : いや、そうでもない(笑)。私は外に向けて活動するようなバンドがOctaviagraceで初めて経験しまして。今までそれなりにバンドはやってきたんですけど、身内感のあるバンドが多くて。初ライブにしても、どこにいってもお客さんが純粋なお客さんとして私たちを待ってくれているのは、今までと違うことではあって、初ライヴもそうですし初めてのワンマンライブもそうですし……MV撮ったのも初めてだし、CDを出す以外のことはほとんどが初めてだったので、それぞれの節目節目はやっぱり印象深いです。

お客さんの反応がある瞬間が一番テンション上がりますけど、個人的に印象深かったのは、カラオケに自分の曲が入ってて、クレジットに自分の名前が出てくるっていうのは、ある種1つの夢が叶った感じはありましたかね。ただ、クレジット間違われてたんですけどね(笑)。

 

Youske : 確かにカラオケで曲が入った時は嬉しかったですね。

 

それでは、皆さんが最近聴いたり触れたりした中で、感銘を受けた人や物を教えて下さい。

 

実稀 : 中学生の話からですけど、漫画とかアニメとかドラマとか、物語があるエンタメが大好きなので、そういうものにはしょっちゅう感銘受けてます。でも見すぎてて、何が最近の一番だったかっていうのはなかなか思い出せない……。

 

Youske : 入りがハイスタってさっき言ったじゃないですか。要はああいうメロコアとか、青春パンク聴いてたんですよ。GOING STEADYとかめっちゃ聴いてて、そのVoの峯田和伸さんが、石原さとみさんとドラマ共演したっていうのが僕の中ではヤバくて。それは感銘とか感動とか通り越して、よく分からない感情になっちゃって……峯田さんってある種のカリスマだとは思うんですけど、音楽をやってるミュージシャンがドラマで主演をやって、国民的ヒロインと一緒にやる。そういう自分の信念貫いて生きてる人が、いろんなものに取り上げられて、音楽じゃない世界でも活躍してるのを見るとすげえなと思って。僕も音楽がすごく好きで、今はOctaviagraceやってますけど、興味があることって音楽だけじゃないんですよね。実際生きてるといろんなものに興味を持ちますし、例えばラジオのパーソナリティ面白そうだなとか、いろんななことを思うわけじゃないですか。そうやって1つの信念を持った活動から派生して、役者になったりだとか、会社経営したりとか、いろんなことをやってる人がいて、その中でパッと見えたのが峯田さんで。僕もこういう風になりたいなって素直に思いました。僕が石原さとみ好きっていうのもあるんですけど(笑)。

 

実稀 :今、思い出せる範囲でいうと・・・今年見た中で良かったなっていうのは『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』、あと『宝石の国』とか。テンション上がりますね、ああいうの。普段生きていて、日常に変化ってそんなにないので、物語で高まったり、落ち込んだり、泣きそうになったりとかする事で刺激をもらっています。

 

ありがとうございます。では、近年のピュアメタルシーンについて思う所を語って下さい。

 

Youske : 上手いバンドが増えましたよね。上手いバンドと、曲に凝り始めているバンドが増えたなっていうのがあって。一時期、嬢メタルの過渡期の頃とかだと、ある意味ピュアなのかもしれないですけど、ただ女の子がズクズクドコドコやってるような演奏とか曲が目立ってたのが、本当にトリッキーだったりとかフックのあるバンドが多いなと思っていて。

あとは、音源とかを聴いてても思うんですけど、メジャーシーンでも、メタリックな要素ってすごくふんだんに取り入れられてる事を感じますね。そういうことを踏まえると、最近のインディーズシーンで活躍していて一定のファン層を持っている人たちの曲は、そこと比べても全然比較対象になり得るレベルまで来ていると思います。勿論自分たちもそうだと思ってるんですけど、そのようにクオリティが上がってきているので、他のバンドには負けられないなと思いますね。

 

実稀 : やっぱり、インディーズとメジャーの垣根が無くなってきているので……。

みんな、音楽を始めることに対してのハードルも下がってるじゃないですか。パソコン1つあれば個人で音楽作れる時代なので。その数も増えていくし、クオリティも上がっていく中で、頭一つ飛び抜けるためにどういった工夫をしていくのかっていうところを、やっぱりみんな頑張ってるなとは思いますね、周りのインディーズの人たちを見ていても。上手いだけじゃダメだし、かといって奇をてらえばいいわけでもなくて。新しいジャンルはほぼやりつくされてて、新しいことやろうにも隙間もなかなかないし。

時代的には、音楽は下火じゃないですけど、90年代とかのCDが盛り上がっていた頃とは全然違うし、私たちの周りにはバンドが好きな人がたくさんいるけど、1歩外に出て話してみると、全く最近の音楽に興味が無かったり、「音楽ってYouTubeでとりあえず流れるやつでしょ?」みたいな人も多いので。そういう音楽が好きな人と一般の人との垣根もすごく深まってるなって思います。周りを見ても、売れなきゃおかしいっていうバンドがたくさんいる中で、皆いろんなことを考えてやってると思います。昔は、ただ音楽が好きなだけでよかったバンド活動ですけど、最近は皆本当に会社経営するような気持ちでやっているな……!と思います。

 

Youske : CD売れないって言われてても音楽のニーズは減ってないと思ってるんですけど、昔と今で良くも悪くもハードルは下がってると思います。バンドやるとか、音楽を発信する事が今や誰にでも出来てしまうので、リスナーから見たら、選択肢がすごく増えちゃってるんですね。今までは100万人が1つのバンドに集中してミリオンセラーだったのが、極端に言えば100万人いれば100万のバンドが出てきちゃうっていう話で。その中で、リスナーをシェアしましょうっていう考え方もあると思うし、争奪戦しましょうっていう考え方もあると思うんですけど……シェアをするには我々の方が多くなりすぎちゃって。1つのバンドが食べていけるとか、満足できる売り上げにつながるような数が確保できなくなっちゃってるんですよね。

 

実稀 : 同じ日にイベント被ってくるし(笑)。

 

Youske : そうなんですよ。じゃあ「争奪戦しましょう!」って言って、一人勝ちしていくバンドさんもたくさんいますけど……何が正解か分からない中で、自分たちを選んでもらえる様にしたいなと思います。「どうせ時間使って音楽聴くなら、お金使って音楽買うならOctaviagraceでしょ!」と思ってもらえるような何かがないといけないかなっていうのは思ってますけど、正解は分からないですね。そういう風に最近考えることはあります。

 

実稀 : 大衆に受けるのは難しいですよね、メジャーシーン見てても。私の弟って7つぐらい離れてる若者なんですけど、好きな音楽はGLAY、L’Arc-en-Cielみたいな……昔と変わってないなと思います(笑)。たぶん良いバンドっていっぱいいるけど日の目を見ないというか。メタルシーンのアンケートとか見ても、30年間活動してるバンドしか挙がらないみたいな現状もありますし……。中々世代交代が出来ない時代ではあるけど、その中でみんな頑張ってるなと日々感じます。

 

Youske : その流れだと、ルーツに遡るほど正解みたいな風潮が日本にはあると思っていて。新しいバンドめちゃめちゃ好きですっていうよりも、例えばそのバンドがルーツはX JAPANですって言ってると、じゃあ私もX JAPAN好きですみたいな……そうやって票がルーツの方に集まる風潮があると思うんですよ。そういうのもみんな正直になればいいのにと思います。X JAPANはもちろん良いですけどね。これはメタルだけじゃないですけど。

 

今後Octaviagraceがその風潮を変えていける様になれば良いですね!さて、今後の予定としては、10/21よりリリースツアー『Grace melodia ~eclosion~』を開催されますね。こちらに対しての意気込みをどうぞ。

 

Youske : リリースツアーを銘打つのは、このバンドでは実は初めてなんです。今回、地方では我々のツアータイトルをイベント名に入れてもらっていたりするので、一緒に共演してくれるバンドに負けない、絶対にこのイベントはウチらが制覇するくらいのノリで挑みたいですね。そうしないと出演してくれてる対バンさんにも失礼だと思うし。なので、演奏やステージングとか、色々しっかりやっていきたいなと思います。ただ、これといって新しい意気込みがあるかと言われたら、いつも以上に頑張りますとしか言いようがないんですけどね(笑)。

 

実稀 : リリースツアーなので、勿論新曲をやります!今回レコーディングをして、曲は一旦完成しましたけど、またみんなと一緒にライヴの中で曲を育てていきたいなと思っているので、どういう反応があるか楽しみです。そして、不安なところでもあります。ただ、諸々ひっくるめて、このツアーが終わった後、今回リリースする曲達を改めて聴いた時に、自分の中でどういう風に印象が変わってるかが楽しみです。

 

ありがとうございます。それでは、今後の目標を教えて下さい。

 

Youske : 身長伸ばすとか?

 

実稀 : 伸ばしたいところではあるけど(笑)。始めた頃とかも、今までもそうでしたが、その場その場で小さい目標はありますけど、具体的な大きい目標っていうのは立ててなくて。今回もそういう感じではあるんですけど、でも続けていく上で、だんだん前のハードルを越えるのも厳しくなってくるし、いろいろな縛りがある中でハードル越えないといけないと感じていますね。それらのプレッシャーに負けずに、越えていけるものを作り続けていくっていうのが1つの目標かなと……続けていくことっていうのが目標かな。やっぱり続くだけですごいっていうのは、3年ぐらいやってるとだんだん分かってくるので。始めるの、やってみるのは簡単ですけど、そこから先に続けていくっていうのは、有り続けるだけで大変なことだなっていうのは日々感じているので、存在できるように頑張っていかなきゃなと思ってますね。

 

Youske : 僕個人としても、続けていくことは確かにそうですね。僕は、作るのもいいんですけど、ベース弾くのがすごく好きなので、ベーシストして、ステージマンとして、人前に立ってカッコよく居続けるということが目標ではありますね。

あとは、影響を与える人になりたいですよね。自分も誰かに影響を与えられて今があるわけですから、あいつに影響を与えられたって言われる側の人間にいつかはなりたいかなと思います。バンドも結局同じで、新しくバンド始めた人たちに、Octaviagraceに影響を受けましたと言われるようなランクまでバンドを持っていけたら、それは一番良いことなのかなと思ってます。たぶんそういう考えをすることで結果的に規模が大きくなってるんじゃないかなとは思うんですけど。今、東京ドームとか武道館とか言うのは簡単ですけど、それって誰でも言える目標かなと思うので。というよりかは、武道館行ったけど別に響かないな、みたいなバンドにはなりたいわけじゃないんで。やっぱりOctaviagraceっていうバンドがいて、そのバンドに感化されてますとか、影響受けてますとか、話題になってますとか、そういう風に誰かに影響を与えられるバンドに成長させたいなと思います。

 

今回はご回答頂きましてありがとうございました!最後に、TOPPA!!読者へのメッセージをどうぞ。

 

実稀 : 私たちは、初めにも話しましたが、メタルシーンで活動してますけど、聴きやすいキャッチーな曲もあるし、いろんな層に刺さるのでは、とは常に思っていて、「これまでメタルにあまり触れたことがない。」という人にこそ聴いてほしいですね。

今回、MVもいつものOctaviagraceっていうところから外してきているので、そこで新しく興味を持ってくれる人もいるんじゃないかなと思っています。普段聴かない人にも聴いてもらえたら、1曲は刺さるものがあるんではないかと思っているので、ここを入口にして聴いてくれると嬉しいなと思います。

 

Youske : そうですね……まあカッコいいことをやってると思ってるので、とりあえず聴いてください……たぶんカッコいいんで(笑)。やっぱり自信を持ってますし、歌声も、自分のベースもそうですし、曲のドラマティックさとか哀愁とか、そういうところにもすごく自信を持ってやってるので。CDいきなり買えとは言わないです。今はYouTubeとかでもPV見れるし……それこそ新作の「sorrow joker」のPVも見れるし、前の作品、「Ready for a moments」や「white graffiti」、「アザーブルー」も上がっているし、トレイラーとかもあるので。Apple Musicと契約している人だったらOctaviagraceで検索したらたくさん出てくるし、Spotifyでもそうですし。なので、ちょっと聴いてみてくださいというところで、そこで良いなと思ってくれたら応援してほしいなという思いはありますので……名前覚えてください、よろしくお願いします(笑)。

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