脇田涼平(通称:ワッキー)
HP (RNR TOURS ) : http://www.rnrtours.com/
Twitter(RNR TOURS ) : https://twitter.com/rnrtoursjp
Twitter(Riff Cult ) : https://twitter.com/riffcult
Facebook(RNR TOURS ) : https://www.facebook.com/rnrtoursjapan/
Bandcamp : https://romanticnobitarecords.bandcamp.com/
昨今、日本のパンク/ラウドシーンにおいて、ポップパンクやメタルコア、ポストハードコアは以前よりもファン層・認知も拡大し、市民権を得つつある。その中で、D.I.Y.をテーマに、これらの音楽の為にイベントがしたい、そして、より多くの人に知ってもらいたい、そんな一人のキッズの決意から始まった”RNR TOURS”。
今回、その団体の代表を務め、近年はエクストリームミュージック専門のコミュニティ”RIFF CULT”を立ち上げ、『ブルータルデスメタルガイドブック』、『デスコアガイドブック』の著者でも知られる”ワッキー”こと脇田涼平氏に、TOPPA!!編集部は彼の経歴・ルーツについて、インタビューを試みた。
取材・文・編集 / 宮久保仁貴 撮影 / yuma
–脇田様の現在に到るまでの経歴をお教え下さい。
脇田 : 生まれが岐阜県の中津川市というところで、大学入学と同時に東京へ引っ越してきました。
地元にいた頃というのは、ライブハウスも遠くて行けていなくて、自宅でインターネットを介して、色々な音楽を聴き漁っていましたね。
最初は実家あったメロディックパンクのCDをよく聴いていて、このバンドのルーツは何だろう?とか、バンドの歴史や、どういうメンバーがいてどういうレーベルにいるのかなど調べる事が好きでした。メタルやハードコアといったジャンルも自然と好きになっていきましたね。メタルはSLIPKNOTから聴き始めて、ハードコアはヌンチャクとか殺害塩化ビニールのバンドとかに興味を持ち始めました。
元々ライブに一緒に行ったり、音楽の趣味を共有出来る仲間がいなかったのでずっと一人で音楽を聴いていただけでしたね。その頃狂ったように聴いていた音楽を通じて蓄えた知識が、RNR TOURSのブッキングなどに活かされている、今の僕のルーツになっていると感じています。
東京に引っ越してからは色々なライブに行き始めて、初めて海外バンドを見たのが確かShai Huludの来日公演を観に行った時だったと記憶しています。その時共演していたCrystal LakeやHER NAME IN BLOODを観たのがきっかけで、洋楽・邦楽ジャンル問わず、よく聴いてライブに行く様になりました。パンクとかメタルだけじゃなくて、七尾旅人とか出ているようなイベントも行ったし、Merzbowとか非常階段などのノイズ系のライブも観に行っていましたね。Merzbowは好きで今でもたまに行きますよ。
同じ大学にAfter Tonightというポップパンクバンドのメンバーがいて、彼らと知り合ってから、国内バンドのイベントに頻繁に足を運ぶようになりました。初台WALLによく行ってたかな。彼らが使っていた練習スタジオが五反田にあって、僕も五反田に住んでいたので、学校終わりに遊びに行ったりしていました。近くのファミレスでいろいろ話したりとか、僕の家に集まったりもしたような……。
彼らを紹介しようと2010年辺りから音楽ブログをスタートしたのがきっかけで様々なバンドにコンタクトを取るようになりました。それがいつしか、Romantic Nobita Recordsという名前で活動することになっていきました。すごく自然な流れだった。でも最初はまじめにやるつもりなくて、一瞬ハマってたニンテンドーコアっぽい名前にしようと思ってRomantic Nobita Recordsって名前を付けたんですけど若干後悔してますね笑 今はRNR TOURSという名前に変更して、Romantic Nobita Recordsという名前は使っていません。変な名前だから……。
-僕個人が、初めてRNR TOURSのライブに行ったのが、西荻窪FLATで行われたALL FOUND BRIGHT LIGHTSやOh! Everywhere Their Explodingなどが出演していたライブなんですよ。それをきっかけに、自分もこの手のライブによく足を運ぶようになりました。
脇田 : 懐かしいですね。そのライブがSailing Before The Windの初ライブだったり、今は解散してしまいましたが、Translationsが当時のバンド名だったBlack Dog Barksから改名したりと色々な事がありましたね。思い出深いイベントです。
その頃ALL FOUND BRIGHT LIGHTSもまだ東京でそんなにライブをしていなかったかも。この企画には他にOh! Everywhere Their Exploding (現ENTH Vo&Ba だいぽんが過去に所属していたポストハードコアバンド)を連れてきてくれましたね。Survive Said The Prophetも出演してくれました。思い返せばそこから、もっとイベントやってよとか、うちらもインタビューしてよとか、様々な依頼が舞い込んで来るきっかけになってるかもしれません。
同じ頃、日本のポップパンクバンドを集めたコンピレーションを作り、Bandcampで無料配信も行いました。
このコンピレーションがきっかけでたくさん仲間が出来ましたね。丁度、3枚目のコンピを作っている時、一緒にRNR TOURSを手伝ってくれていた人が海外のバンドも入れようと言ってくれて。オーストラリアと日本のポップパンクバンドのコンピレーションを企画することになりました。
そのコンピに収録されているオーストラリアのUp And Atomから日本に行ってみたい!というメールを貰ったのが、今のRNR TOURSをスタートする大きなきっかけになっています。その時ICE GRILL$や、Alliance Trax、BLOOD AXEが呼んでいる様なバンドの来日公演を観に行っていて、自分でも海外からバンドを呼んでみたいなと思っていましたね。本当何も知らないまま、それこそ英語も喋れないまま、コンピレーションを作った仲間と一緒にツアーを組んで実行しました。
東京を中心に、横須賀・福島でツアーを組んだのですが本当にバタバタで…… 小さい車であちこちに行って、お金も無いし、かなり大変なツアーだったのですが、最後空港に送った時、皆号泣してやり遂げた感を共有しましたね笑 またやろうぜ!と言ってもらえた事が非常に嬉しかったです。一発目のツアーが思い出深くもあり、悔しい思いがずっとあって。英語も喋れないし、ツアーも上手く組めなかったし。そこから、色々勉強してみようと思って、自分で英語を勉強し、色んな仲間を作りました。まさにこの経験が自分の原点の一つだと感じています。
その後、Summer Sonic 2012にインドネシアの国民的ロックバンドPee Wee Gaskinsが来日する事を知って、その時僕自身インドネシアのポップパンクシーンが凄く好きだったので、彼らにライブ行くから会おうよとメッセージを送って、彼らに会いに行ったんですよ。RNR TOURSも本格的に動かしたいと思っていたので、毎日どこかにチャンスが転がっていないか探し回っていました。ライブハウスで彼らと仲良くなって、「明日サマソニ出るから一緒に行こうよ!」ということで無理やり同行させてもらったりしました。彼らのツアーが終わってオフの日に、Pee Wee GaskinsのDochiと下北沢ShelterにNAMBA69一緒に遊びに行ったんですが、彼らと写真が撮りたくて出待ちしていたんですけど、丁度その時NAMBA 69のクルーが搬出していて。「ちょっと手伝ってくれ」と言われるままに搬出を手伝っていたところにNAMBA69のマネージャーさんが現れて「今度飲みにでもいこうよ!」と話しかけてもらって、あれよあれよという間に事務所のお手伝いをすることになりました(笑)。
本当に奇跡的だったというかなんというか、不思議な縁もあるんだなと今でも思いますね。結局その日難波さんには会えなかったんですが笑 僕が個人でツアーブッキングや海外バンドの招聘を始めた頃と同時期だったのですが、僕のボスだったワカさんというHi-STANDARD/NAMBA69のマネージャーさんはNOFXやGorilla Biscuitsなどの海外バンドのブッキングをしていた方でもあって、仕事をしながらGood Riddanceとツアーした時の話や、Hi-STANDARDの話をしてくれました。あの時ワカさんをはじめ、NAMBA69やHi-STANDARDの皆さんと一緒に仕事できたことが今でも誇りですし、かけがえのない経験になっています。会社にいた時は20歳のガキだったのですが、みなさん明るく接してくれました。あんな大人になりたいなあと今も憧れますね。自分の下に出てきた若い子達には、自分が上の人にしてもらった様に、接したいなと考えています。
–近年、RNR TOURSの活動の傍ら、RIFF CULTの立ち上げ、そして『ブルータルデスメタルガイドブック』と『デスコアガイドブック』を執筆されましたね。こちらについて、立ち上げのきっかけがございましたら教えて下さい。
ページ: 1 2
Comments are closed, but trackbacks and pingbacks are open.