Scarlet Horizon(中国/北京)(読み方 : スカーレットホライズン)
メンバー : (L to R : Ayase(Dr) Kai(Vo) You(Gt/Vo) Satori(Ba)
Twitter : https://twitter.com/_ScarletHorizon
Facebook : https://www.facebook.com/ScarletHorizonStaff/
Bandcamp : https://scarlethorizon.bandcamp.com/releases
アジア圏最大の国土を誇る国、中国。ここ中国においても、ロックミュージック、ひいてはエクストリームミュージックは着実に進化を遂げてきた。
その中でも、ヴィジュアル系やデスコア、Djentなどの音楽ジャンルも盛んであり、今回ご紹介するScarlet Horizonは最たる例だろう。彼らのルックスはヴィジュアル系、演奏する音楽はデスコアやDjent、シンフォニック、アンビエントなどの要素を感じさせ、非常にユニーク、かつクール世界観を放っている。
今回TOPPA!!編集部はメールインタビューを介して、彼らの経歴や音楽的背景、中国の音楽シーンの動向などを聞いた。
文 / Scarlet Horizon 編集 / 宮久保 仁貴 写真 / Tomochin_笑
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-Scarlet Horizon様の結成の経緯、現在に到るまでの経歴を教えて下さい。
Scarlet Horizon(略称スカホラ)は2016年1月15日からバンド活動を始めました。1年目は1st Single『Unstoppable』をリリースし、そして人気動画サイト嗶哩嗶哩 (ビリビリ、bilibili)で生放送を始めました。
2017年の夏、1st Mini Album『Mist』をリリースしまして、バンドとして初めてのツアー「Wasted」も開始し、中国で6箇所公演を行いました。そして、同年のクリスマスから生放送を再開して、今は来年の新曲とツアーの準備中です。
-Scarlet Horizon様の音楽ジャンルはヴィジュアル系デスコアですが、バンドとして影響を受けたヴィジュアル系バンドとデスコアバンドを教えて下さい。
ジャンル的にはデスコアですけど、スカホラはデスコアとか、メタルコアとかだけじゃなくて、沢山のジャンルを融合した音楽を目指しています。僕達にとってヴィジュアル系は色んなジャンルを融合できる文化です。
影響を受けたバンドは多いですね(笑)。例えば、NOCTURNAL BLOODLUST、THY ART IS MURDER、MESHUGGAH、PERIPHERY,HUMANITY’S LAST BREATH……いっぱいあります。ヘヴィなだけじゃなく、アンビエント、Djent、エレクトロニカ、HIP HOPも勉強の価値があります。
「どこまで融合できるのか?」という事に対して答えを見つけるべく、僕達は探求を続けています。作曲に関しても同様です。
–各メンバー様の音楽的ルーツを教えて下さい。
Kai:子供の時からギターをやり始め、そして高校卒業したあとで音楽専門学校に入って、自然に音楽への道を歩き始めていました。学校で勉強した時、自分がデスボイスが出来る事に気がついて、先輩からも「ボーカルになる素質があるよ!」と言われて、練習を始めました。
Satori:小学校を卒業した時、動画で初めてX JAPANのYOSHIKI(Dr)さんのドラムソロを拝見しました、それからドラムがかっこいいだと思って習い始めました。その時の同級生からSLIPKNOTのCDを貰って、衝撃を受けて、自分も北京でバンドを組んで活動しました。自分は実はオタクの一面もあって、日本文化とアニメソングも好きで、Youと同じくアニソンについての仕事もやっています。
You:中学生の時からメタルを聴いて、そして大学の時からバンド活動を始め、DIE FOR SORROWでドラマーとして活動していました。その間、興味本位でギター演奏と曲のアレンジやマスタリングなどもやっていました。その後、音楽サークル「戦場ヶ原妖精」としてACG(Anime/Comic/Game)関連の創作をやっていました。例えば日本でも知られている中国のアニメの「B.E.E-雛蜂-」OP「The Lost Eden」を担当したり、「狐妖小紅娘(邦題 : 縁結びの妖狐ちゃん)」の中国版OP「夢回还」と日本版OP「万水依山」の作曲・編曲を担当しました。2016年にギタリスト「You曜」としてIbanez Artistになり、SATORIと話し合ってスカホラを結成しました。
Ayase:学生時代、冬休みに家を戻ると、僕のお姉さんからCRADLE OF FILTHの曲を聴かされたんです。それまでポップスしか聞いてなかった私にとって、その曲の構成とボーカルの歌声は衝撃的でした。そういう形の音楽もあるんだと知り、自分もやりたいと思い、音楽活動を始めました。最初はギタリストになろうと思ったんですが、周りでギターをやっている人が多くて自分の個性が出ないと思い、ドラムを選びました。
–昨年9月に新作『Mist』をリリースされましたね。今回のREC、ミックス、マスタリングは何処で、そしてどなたが担当されたのでしょうか? また、『Mist』の聴きどころを教えて下さい。
『Mist』Bandcamp URL : https://scarlethorizon.bandcamp.com/album/mist
『Mist』のREC、ミックスとマスタリングは、You自ら手がけている「460STUDIO」で行いました。Youの音に関する知識は豊富だし、そして彼のエンジニアとしてのジャッジはすごく厳しかったので、今回の「MIST」はバンドとして沢山の試行錯誤を行いました。結果として、本作の出来は素晴らしいと感じています!
そして『Mist』は、スカホラが初めて各曲にテーマを付けて制作したアルバムで、僕達にとって特別な1枚となりました。毎曲独立した物語を持ちつつ、この物語達が合わさる事で、奇妙な世界感を組み立ていました。
歌詞はKAI(Vo)が担当しました。彼は各曲一つ毎に「テーマ」、そして「ストーリー性」を設定しました。興味がある方は是非歌詞を読んでみて下さい。
この「テーマ」と「ストーリー性」があるからこそ、スカホラの独特な世界観が成立しています。それを基に、スカホラの音楽性も色んなジャンルを融合し、スカホラ独自のテイストを出すことが出来ました。それが今回の『Mist』です。
–『Unstoppable』に続いて、『Mist』も日本のイラストレーター鏡海イサナ/ ISANA KAGAMI (旧:KAgaMI)氏によるデザインですね。デザインを鏡海イサナ氏に依頼されたきっかけはありますか?
鏡海先生は凄い才能をお持ちのクリエイターだと本当に思います!先生がデザインされているNOCTURNAL BLOODLUSTとBABYMETALのアートワークを僕達全員で拝見し、僕達の作品もかっこよくなりたかったので、『Unstoppable』のリリース前に、先生に連絡してみたんです。
その結果、『Unstoppable』と『Mist』の素晴らしいアートワークが完成しました。これからもチャンスがあれば、是非先生とコラボしたいです!
–中国のメタルコア、デスコア、ハードコアミュージックシーン、そして中国のヴィジュアル系ミュージックシーンにおいて、勢いのあるバンドを教えて下さい。
オススメバンドを挙げていくと、メタルコアは過去Wacken Open Air 2012にも出演したTHE FALLING 堕天ですね!
デスコアは肆伍FOURFIVEとMassacre Of Mothmanの2バンドですね。
ハードコアはUnregenerate Bloodだと思います。
そして中国のヴィジュアル系はlilithがイチオシですね!ただ、残念ながら2017年に彼らは解散してしまいました。
–今の中国のヘヴィーミュージックシーンではどのような音楽が流行していますか?
この手の音楽好きの人口推移は、中国のヘヴィミュージックシーンも同様に、世界共通で進んでいると思います。昔から主流のスラッシュ・メタルやブルータル・デス・メタルが好きな人もいれば、今流行りのプログレッシブ・メタルコアやデスコア、Djent、そしてポスト・ハードコアが好きな人は大抵同じぐらいいます。
そんなシーンにおいて、スカホラの場合、様々な音楽的要素を取り入れようと活動しています。例えばスラミングやDjentなどの複雑なパートもしかり、その他の色々な音楽要素が入った楽曲が多いです。勿論デスコア好きな人やヴィジュアル系好きな人はスカホラを注目してくれますし、他の要素も注目して聴いてくれるリスナーが多くて嬉しいです。
–今年の抱負を教えて下さい。
2018年、私たちは2017年にツアーを行けなかった地域をメインに行きたいと考えています。そこのリスナー、勿論日本の方にもスカホラ独特の世界観、そしてその魅力を伝える事が出来れば、と考えています。沢山の人にスカホラの音楽を聴いてもらえたいです。そして、新しい作品も制作中です。もっと大胆なスカホラを見せますので、楽しみにしていて下さい!
-TOPPA!!読者へのメッセージをどうぞ。
TOPPA!!読者の皆様、はじめまして!Scarlet Horizonです。ここでは日本語を使っていますけど、中国のバンドです。
遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
2018年、スカホラはもっともっとライブして、【Tour in Japan】を目指して頑張ります!
もし、いつかどこかで会えたら、「TOPPA!!でスカホラの事知りました!」と言われたら嬉しいです!
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