Serenity In Murder インタビュー

Serenity In Murder

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近年、国内メタルシーンが再び大きく盛り上がろうとしている。その要因は様々だが、過去の洋楽至上主義時代に比べ、現在サウンドやパフォーマンスにおいて、サウンドの研鑽を重ねた猛者達が、スポットライトを当てられているからに違いない。海外アーティストに引けを取らず、むしろ、より優れたサウンドを奏でるバンドが続々と出現しているのは事実だ。そして、国内だけに止まらず、海外アーティストとも共演し、着実と経験値を積んでいるバンド達も増えてきている。

その中でも、今最も勢いがあるのはシンフォニック・デスメタルバンドSerenity In Murderに違いない。彼らは2009年に結成、2015年より開催されているメタルフェスティバル「RedruM Fest」のオーガナイザーを務めている。加えて、2017年にリリースされた3rdアルバム『THE ECLIPSE』は、彼らの集大成とでも言うべく、これまでリリースされてきた楽曲を更に凝縮、よりシンフォニックなメロディとブルータルなリフを強調し、その存在感をシーンに知らしめた。

今回、TOPPA!!編集部は、そんな彼らに対し、結成から現在に至るまでの経緯や、ReduruM Fest開催のきっかけ、今後の展望について語ってもらった。

取材・文・編集・写真 / 宮久保 仁貴

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-改めまして、Serenity In Murder様のバンド結成の経緯、現在に到るまでの経歴を教えて下さい。 

Freddy:ギタリスト兼リーダーのFreddyです。バンドの方向性や運営などは僕が担当しています。

 

Emi:ヴォーカルのEmiです。Serenity In Murderの結成前の話をしますと、元々Freddyとは大学が一緒で、そこで知り合いました。Freddyから、「バンドを結成したい!」と、デモ音源を渡されたんですが、ちょうどその時、自分自身も大学のサークルの中だけでのコピーバンドだけじゃなくて、オリジナルのバンドもやってみたいという気持ちがあったので加入を決めました。

 

-こちらは何年の出来事になりますか? 

 

Freddy:2009年ですね。そこからオリジナルを黙々と作っていて、メンバーを固めていきました。

脱退したキーボードにShuntaroというメンバーがいたんですけど、彼と俺が幼馴染でして、必然的な流れで彼が加入しました。

また、Shuntaroと同じ大学に現下手GtのRyujiが居たんです。ちょうどギタリストを探している時に、「凄いギタリストがいる!」ということで紹介してもらいました。この話をもらうまでは、お互い全然知らない間柄だったんですが、コンタクトを取りまして、音源を持って八王子まで会いに行きました。そして、カフェに行って音源を聴いてもらい、当時MTRで作っていたデモを聴かせたところ、その場で「是非やりましょう!」と彼が即決しまして、加入が決まりました。結成から現在に至るまで、僕とEmiとRyujiは固定メンバーになります。

 

Ryuji : 懐かしいね!今やこんなに長い付き合いになるとは思ってなかったよ。

 

Freddy : 確かにね。そして、メンバー変遷があり、最近、DrのAllenとBaのYu-riが加入しました。思い返せば、今年の2月に3rdアルバムをリリースしたんですが、そのプリプロの途中でDrが変わるということになり、これからどうしようと悩んでいたところでした。その時、このシーンで活躍していたドラマーのAllenがパッと出てきて、ちょうど次の日に彼と会う予定もあったんです。そこで、彼にRECのスケジュールを伝えると、「一緒にやりましょう!」と加入を決めてくれました。

 

 

Allen : レコーディングはなかなか大変でしたけど、今となっては良い思い出です(笑)。あの頃から、裏拍を意識して、グルーヴィーなドラムを叩くように心掛けています。

 

Yu-ri:Serenityがベーシストを探しているという話を聞いたのが3月で、そこから、最初スタジオ入ったのが5月になりますね。

 

Freddy:前任BaのOllyがビザの関係で本国に帰らなければならなかったんです。そこから、僕達の1stアルバムから担当して頂いているStudio PrisonerのHiroさんの紹介で、Yu-riを紹介してもらい、今に至ります。

 

-それでは、バンドとしての音楽的ルーツ、各メンバーの音楽ルーツを教えて下さい。

Feddy:個人的に影響受けてきたのは久石譲、梶浦由記、Hans Zimmerのような劇伴作家ですね。元々オーケストラみたいなサウンドが好きで、Sereniy In Murderの曲にもオーケストラを取り入れていています。

また、実はパンクも好きで、Hi-Standardでパンクにハマり、そこからBLINK-182の方面や、Strike Anywhereみたいなメロディックハードコアなどを聴いて育ちました。メタルはChildren Of BodomのHate Crew Deathrollを聴き、そこからメタルを開拓して行きましたね。

先述のオーケストラへの嗜好とパンクのスピード、デスメタルのアグレッションの拘りからか、必然的にそれらをミックスした方向に音楽性を進めました。

 

-影響を受けているギタリストはいらっしゃいますか?

Freddy:ギターヒーロー系だと、CHILDREN OF BODOMのAlexi LaihoやRacer XのPaul Gilbertが好きでした。STEVE VAIやYNGWIE MALMSTEENのプレイも衝撃的だったんですが、何より彼らの作曲者としての面には驚かされるばかりです。

 

Ryuji:家族も周りも結構ロック好きな人が多かったので、物心ついた頃から、OZZY OSBOURNEなどのハードロックを家族で聴いていました。

実は、最初はギターじゃなくて、ベースをやっていまして、OZZY OSBOURNEやPANTERAのコピーをしていました。だんだん楽器にのめり込んで言って、そこからベースで物足りなくなってきて、ギターを手にするようになりました。

 

-プレイヤー的に影響を受けたアーティストはいらっしゃいますか?

Ryuji:NOCTURNAL RITESのNils Norbergとか、Steve Vai、Nuno Bettencourtが好きです。

 

Emi : 私の場合アーティストとしてはex.ARCH ENEMYのAngela GossowやNIGHTWISHのTarja Turunenに影響を受けています。ヘヴィメタルってジャンル的に結構男性メンバーが主体だと思うんですが、その中でも女性メンバーとして輝いているアーティストに感銘を受けています。

それに限らず、最近はUKロックやテクノ、ラップも聞くし、音楽面の幅も広げたいので、歌を歌う中でいろんな可能性を試していきたいです。

 

Yu-ri:小さい頃から母親の影響でLUNA SEAを聴いていました。当時は何なのかわからなくて、生活の中にLUNA SEAがありました。そして、年を経て、学生時代にLUNA SEAを聞いている友達がいて、その子からX JAPAN、そして洋楽も教えてもらったんです。それからメタルを掘り下げるようになり、CHILDREN OF BODOMからメロデスを知りました。その後、ALL THAT REMAINSを聴き、「メタルコアもカッコイイ!」となり、KILLSWITCH ENGAGE、SHADOWS FALL、LAMB OF GODにハマりましたや最近だとUPON A BURNING BODYやEMMUREなどを聴いています。

影響を受けたアーティストの話をすると、ギタリストが多くなりますが、Alexi LaihoやYNGWIE MALMSTEENになります。実は元々ギタリストで、Serenity In Murderの加入と共にベーシストに転向したんです。

あと、リフワークという点では、LAMB OF GODのギタリストのMark Mortonですね!彼特有の、スケールにはまらないノリによる音楽に衝撃を受けました。

日本のアーティストだとNOCTURNAL BLOODLUSTのCazquiさんです。自由奔放なステージング、かつ要所要所で超絶プレイを見せる、自分の理想のアーティストです。

 

Allen : 僕のルーツは、先日TOPPA!!のインタビューでも話したんですが、CRYPTOSPYのDrのFlo Mounierですね!彼の存在が無ければ、ここまでブラストビートに拘ることもなかったと思います。

(Allen インタビュー URL : https://toppamedia.com/allen-interview/ )

 

-それでは、Serenity In Murder様主催のメタルフェス、「ReduruM Fest」を2015年から開催されていますが、こちらの立ち上げのきっかけ、そして開催の意図を教えてください。

 

Freddy:2012年に、BLOODSHOT DAWNというメロディック・デスメタルバンドから日本に来たいという連絡がありまして、その時自分達で会場のブッキングを行ったんです。当時は、ビザとかアーティストケアその他諸々はプロモーターに任せました。

ただ、実際アーティストと触れ合ってみて、これは自分達でも出来るんじゃないかな?という気持ちと、定期的に自分たちのイベントをやりたいなという気持ちが芽生えていました。これらの気持ちを忘れずに行動していたら、いつのまにかRedruM Festが立ち上がり、今やバンド主体で興行もするし、海外バンドも招聘する事が多くなりました。

開催の意図は、2013年から、俺達が海外バンドの日本公演に出ることも多くなってきたんですが、その中で、前座で出演する日本のアーティストの立場が弱すぎるなと思っていたんです。その当時は本当に悔しくて、「日本人も海外のバンドに引けを取らないんだぞ!」ということを証明したい気持ちで一杯でした。当時はそういった気持ちも一部あって、RedruM Festを立ち上げ、今では考え方も変わってきてはいますが、一貫しているのは海外のアーティストも日本のアーティストも公平に立てるステージを作るべく、毎回準備を進めています。

 

-今まで開催されたRedruM Festは全て大盛況に終わっており、来年のRedruM Festも盛り上がりが期待されますが、ReduruM Fest 2018の見所を教えてください。

Freddy : HATESPHEREが前に来たのが12年前で、BEAST FEAST以来の来日で次にいつ来るのかもわからないので、リスナーさんにはRedruM Festで是非見て欲しいですね。あとは、MORS PRINCIPIUM ESTですね。彼らは何回も来日しているのですが、俺らが影響受けたバンドの一つだし、そのクオリティもそうだし、俺らが好きなものだったらリスナーさんも好きになるだろうし、絶対見てほしいです。彼ら2バンドが今回推せるところだと思います。

じゃあ、国内バンドは?と思われるかと思いますが、実はほぼ決まっていて、こちらも海外の2バンドと同じくらい強烈です。

一つは誰もが知っている某バンドです!こちらは発表を楽しみに待っていて下さい!この他にも実は出演バンドを予定しています。過去から来年のRedruM Festまで、各バンドがこのイベントに出てくれることについて触れると、バンドが運営しているフェスというところで、彼らが俺達の土台の信念に共感して出演してくれているところもあるので、本当に毎回感謝してもしきれません。

最後になりますが、同じステージに立つ以上、洋楽だとか邦楽だとか、そういったバイアスを捨てて、音楽的にフラットな目線でライブを見てもらいたいな、という気持ちが念頭にあります。

 

-それでは、昨今のメタル・ラウドシーンで勢いのあるバンド、今後のシーンの流行について思う所を教えて下さい。

Freddy:かっこいいなと思ったのは、Crystal LakeのTRUE NORTH festivalで共演したSable Hillsですね!初めて見たんですが、メタル要素もあって若者を引き寄せる感じで ベース・ドラム陣もグルーヴィーだし、何よりギターもカッコイイ点が推せますね!

また、俺達のツアーで北海道に行ったんですが、Edward Johnsonというメタルバンドに出会いまして。彼らは、もともと漁師メタルっていう感じで活動していて、話をしていたら「自分の劇場を作りたい!」と、最終的にミュージカル要素も取り入れた新しいジャンルを創りたい!という途方もない野望を持ったバンドでした。なにより、曲も良いし、ステージも面白いし、機会があればReduruM Festに出演してほしいなと考えています。

彼らは、いつになるかはわかりませんが、その内名前が出てくると思います。

北海道で活動していて、情報があまりないバンドではありますが、もし機会が合えば、ライブで是非見てほしいですね。

Phantom ExcaliverやThe冠さんみたいに、メタルに新しい方向性を見出しているバンドだと思います。

 

Ryuji:個人的には昔からの付き合いになるShatter Silenceですね。信念を持ってバンドを続けて、頑固に自分たちの価値を下げずにバンドをやってる感じが共感できます。これからも一緒にやっていきたいです。

 

Allen : VEIL OF MAYAの新譜は優勝でしたね!

 

Freddy : あと、ジャンルはちょっと違いますけど、Survive Said The Prophetの新譜が2017年でのラウドシーンの中でも一番良いかもしれないです。音楽の流行をワンステップ先に進んでて、純粋に素晴らしいと感じました。

 

-今後のSerenity In Murder様の予定を教えて下さい。

Freddy : 2018年2月にはRedruM Festを開催し、その後はUNDEAD CORPORATIONと何やらおもしろいことが起こるかもしれません。

そして、4作目の制作をメインで、2018年の活動を進めようと考えています。EPを出すのかアルバムを出すのかは、楽しみに待っていて下さい!

一応制作をメインで進めながら、来年の年末にはラウドパーク以外の巨大ラウドフェスをやれるような一歩を踏み出せれば、と思っています。あのフェスに行ったときのワクワク感を感じるものをやれれば、と考えています。

 

-これからシーンを担うバンドマンへのメッセージをどうぞ。

Emi:なかなか女性のメタルのボーカリストが少ないですけど、もしやろうって思っている人がいるなら、絶対に自分の信念を持って、男の子に負けない気持ちであえて戦って欲しいです。そして、対等なメンバーとしてやっていく心を持っていけば、もっと強くなれると思います。最終的には、もっと女性のボーカリストが増えて欲しいなと思います。

 

Ryuji : 楽しく楽器を弾いて欲しいですね。

 

Yu-ri : ぶれずに夢を持って頑張って欲しいです。僕自身、バンド経験を長く続けることによって、憧れだったメタルシーンで活躍できていますし、人生何が起こるかわからないので、希望を持って続けて欲しいです。

 

Freddy : バンドマンって、夢を与えていく立場ですが、うまくいかないことばかりで日々流されて、当初の夢のあるバンドの世界や音楽業界って見失ってきちゃうことが多々あります。

けども、そこを流されずに、バンドをやるんだったら夢を与えて欲しいし、自分も夢を持っていないとダメだし、音楽を楽しんでいて欲しい。そのために活動の軸をどこに置くのか、ということ考えてやっていくことを忘れないで欲しいと思います。自分や自分達の音楽の価値を下げずに、常に自信を持って行動してほしいです。