シシノオドシ
メンバー(LtoR) : TACK(MC) / オド(Dr)
Twitter : https://twitter.com/shishinoodoshi
YouTube : https://www.youtube.com/channel/UClxzGIWjoe1thEXT939xwsg
シシノオドシは2016年12月、沖縄県那覇市を拠点に始動した1MC+1ドラムユニット。TACK(MC)による等身大でエモーショナル、かつノスタルジックなラップ、オド(Dr)のロック由来のダイナミックなドラミングが絡み合い、次世代ミクスチャーミュージックとして独自の存在感を放っている。また、現時点(※2018年4月現在)での彼らの年齢は20〜21歳と非常に若いながらも、作詞作曲及びライブパフォーマンスは光る物を持っている。近年は「出れんの!?サマソニ!?2017」オーディションに勝ち抜き、SUMMER SONIC 2017に出演、この他Vans Warped Tour Japanに出演し、ジャンル問わずボーダーレスにその名が広まりつつある。
今回TOPPA!!編集部は、メンバーのTACKとオドに対し、改めてグループ結成の経緯や彼らの音楽的ルーツ、この度リリースされた『5 Letters』の聴きどころ等、話を聞いた。
取材・文・編集 / 宮久保 仁貴
-TOPPA!!初登場という事で、各メンバー様の自己紹介、結成から現在に至るまでのグループの歴史を教えて下さい。
オド : 元々高校時代にTACKと自分でバンド活動をしていたんですよ。当時は4人組のロックバンドでした。その後、それぞれの進路や方向性の違いにより解散したんですが、TACKと一緒に「二人で何かやれるんじゃない?」と話し合い、この2人で音楽ユニットを組む事を決めました。そして、2016年の12月に初ライブを行い、現在に至ります。
-お二人のグループ名は「シシノオドシ」と非常にユニークですが、こちらの由来を教えて下さい。
TACK : これに関しては、響きですね。自分がふと思いついてオドに提案したところ二人で意気投合しまして、このグループ名になりました。あと、レゲエの象徴であるライオン、獅子はイメージしましたね。
-シシノオドシ様の音楽性はロックやヒップホップ等、様々な音楽性からの影響を伺えると思いますが、グループとしての音楽的ルーツを教えて下さい。
TACK : この形態になったきっかけがTWENTY ONE PILOTSの影響なんですよ。元々この2人でやっていきたいという思いが強くあり、その中でどういう音楽スタイルが取れるか模索した結果、彼らのスタイルを参考にしました。
また、自分自身レゲエとヒップホップ好きだった事もありまして、歌唱方はこの2ジャンルからの影響が強いですね。今までにありそうで無かったスタイルなんじゃないかなと自負しています!
-それでは、更にグループの音楽性を掘り下げるべく、お二人の個々の音楽的ルーツもお教え頂けますでしょうか?
オド : 自分は中学の頃から地元沖縄のライブハウス、それこそ桜坂セントラルやCyber-Box、Outputを中心にローカルバンドを観て育ちました。ロコビッチ、DstarなどのMix Of 19、Neverlost、Leave All Behindなどなど……この世代のバンド達の影響が無ければ、今こうして音楽を続けていなかったと思います。
-NeverlostやLeave All Behind……沖縄の音楽シーンの一時代を築いたバンド達ですね!
オド : ドラマーとしては、凛として時雨のピエール中野(Dr)さん、X JAPANのYOSHIKI(Dr)さん、そしてTHE CHAINSMOKERSのサポートドラムとして近年有名なMatt McGuireさんのプレイをチェックしています!いま挙げたドラマーの方々はどれもプレイが分かりやすく「ドラムヒーロー」という感じなんですよ。演奏を聴いたときやライブ映像を見たときに「カッコいい!」とか「凄い!」が先行するプレイで、そこに憧れますね。
TACK : 自分はオドと同じく、地元の先輩MCや地元のロックバンドから影響を受けています。今も昔も、彼らの存在は自分の中では大きいです。
プレイヤーとしてではなくルーツなんですが、自分には10歳離れた兄貴がいます。彼の影響でレゲエを聴き始める様になりました。ジャンルとして、主に友達や仲間について歌われた歌詞が多い為、今の自分の作詞はレゲエからの影響が強いのかもしれません。その中でも、特に影響を受けたグループは小六の時に出会った湘南乃風ですね。自分達も彼らと同じく、誰かの青春になる音楽を届けたいですね。
-お二人の豊かな音楽的ルーツがだんだん見えてきました……!ありがとうございます!
そして、改めまして、この度は新作『5 Letters』リリースおめでとうございます!こちらの聴きどころをメンバー視点で教えて下さい。
TACK : 今までの作品もそうなんですが、今作も自分達にとって自信作を創る事が出来ました!
SEのTrack.3「Skit ~雨と街~」を除くと全5曲なんですが、タイトル通り一つ一つがLetter、手紙になっているんですよ。
オド : それぞれの曲が色んな世代にも響く内容になったと思います。それこそ、自分達よりもっと若い世代であったり、同世代であったりその上の世代と……聞いた人それぞれの経験や境遇によって全曲聞いたときに一番響いた曲っていうが綺麗にバラバラになる作品だと思うんです。自分の一番お気に入りの曲を見つけるような楽しみ方もしてもらいたいですね。
-5つの想いが込もった本作ですが、制作時の裏話等お聞きできればと思います。
オド : Track.1「あの部屋のまま」のRECなんですが、中々納得のいくテイクが録れなかったんですよ。ただ、アルバムの1曲目という事もあり、自分が今持ちうる最高のスキルを出し切りたい思いで一杯で。TACKに他の曲のRECを進めてもらっている間に、自分は別のスタジオに移動して、納得のいく表現ができるようになるまでこの曲と長時間向き合いましたね。
TACK : 制作に関しては、ほとんどの曲は最近書いたものになるんですが、Track.4「Lady」だけは2年前くらいから原型を作っていたんです。この曲を書く経緯は今でこそ話せるんですが、過去の自分の恋愛談からインスピレーションを受けたんです。自分の経験に基づいて作った曲だけに、やるかどうか迷ったんです。ある時オドとドライブしている際、ふとこの曲のデモが車から流れてきまして。「これやっぱり良いよね!やろうよ!」とオドに後押しされまして、「それなら……ちゃんと仕上げるか!」と今作に収録する事を決めました。
オド : そんなTACKの人間味溢れる経緯も含めて、個人的には「Lady」が僕の一番のお気に入りです!
-先日は本作収録「変わらない/強さを下さい」のMVを公開されましたね。
こちらの撮影時の裏話をお聞きできればと思います。
TACK : このMVは昨年11月に丁度ライブで行く機会がありまして、自分の故郷の南大東島で撮りました。内容にもある通り、現地の祭りでライブした映像が収録されています。この2曲は島について歌った部分も多く、映像とマッチしているので、見所が盛り沢山だと思います。また、映像終盤は奥武島に移動して海辺の岩礁の上でオドがドラムを叩くシーンがあるんですが、これが丁度潮の引いているタイミングを狙って撮ったんですが、撮影してる間にどんどん潮が満ちてきて。時間との勝負だったので、この日はヒヤヒヤしていました(笑)。
オド : 南大東島の祭りの映像は「いつか使えたら良いね!」と撮っておいた素材だったんです。「MVを出そうか!」という話になった際、内容と素材を照らし合わせてみると、マッチした事も大きかったですね。最後の撮影シーンのときにプロジェクションマッピングで祭りの花火が映し出されたんです。監督のサプライズに思わず嬉しくなり、僕達2人のテンションの上がり具合も半端なかったです(笑)!
-話は脱線しまして、最近聴いた中で感銘を受けたアーティストを教えて下さい。
オド : 僕達と同世代で東京のメロウ・イエロー・バナナムーンというバンドがたまたま沖縄でライブする機会があったんですよ。それがつい最近、2018年3月の出来事でして、この日は自分は別のバンド目当てに来ていたんです。そんな中、彼らのライブが最高にハッピーだったんです!ライブ中、幸福感に満たされて胸の底から幸せ溢れてくるような感じで。それ以来、ずっと彼らのサウンドが耳から離れないです。
TACK : 最近だとthe ninth apolloのハルカミライとラッパーのHANGさんですね!HANGさんが一時期沖縄を旅していた時期があり、そこでライブを拝見させて頂いたんですが、毎回のライブで涙流れそうな程リリックが心に刺さりました。そして、沖縄のHIP HOP関連ですと、唾奇(つばき)さんの存在は大きいです!沖縄の音楽シーンはめちゃくちゃHOTなので毎日刺激は絶えませんね。
-お二人の地元沖縄の音楽シーンの昨今の動向を教えて下さい。
オド : 今は自分達世代が盛り上がって来ていると思います。具体的な層で言えば、10台後半から20台前半辺りのバンドシーンのバンド達ですね。昔、自分が高校生の頃はシーン的に落ち込んで来ているな……という風潮があったんです。それとは打って変わって、現在若いバンドがどんどん上がって来ている印象はありますね。
最近、音楽系の関係者の方々と話す度に、「再び沖縄の若手音楽シーンがどんどん来ている!」と言われるので、自分達もかなり意識しています。同世代の皆が切磋琢磨している中、彼らを愛している反面、ライバルとして負けられないな!と常に感じています。
-近年の活動において、数々の大イベントを迎えられたかと思います。振り返ると手応えは如何でしたか?
TACK : 会う人皆に言っているんですが、去年に関しては、今までも、そしてこれからも一生忘れられない濃い1年だったと思います!
オド : 自分もTACKと同じく、去年は間違いない1年だと実感しています。自分はTACKより一つ下で去年二十歳を迎えたんですよ。10台が終わり、20台初めの記念すべき年に様々な経験をさせて頂き、嬉しく感じています。その中でも、SUMMER SONIC 2017への出演が一番思い出深いですね。「出れんの?サマソニ」オーディションにはギリギリ滑り込みで応募したんですが、あれよあれよという間に予選を勝ち上がり……気がついたらSUMMER SONICのステージに立っていました。
あの日は本当に夢みたいな1日でしたね。今まで自分の経験してきた会場を超えるキャパシティの会場で演奏させて頂き、自分の中で何かが変わった1日でもありました。
TACK :あと、先日幕張メッセで開催された「Vans Warped Tour Japan」にも出演させて頂いて、憧れのアーティストばかりのステージで音楽できたのはマジで光栄でしたね。終わった後に全く知らない人から、感動した!って言われたのも初めてだったし、改めて音楽って良いなって思いましたね。
-それでは、今後の予定をお教え下さい。
TACK : 夏にもう1枚出せたら良いなと思っています!また、沖縄でのライブは勿論、色んな土地へ遠征したい気持ちもあります!
今の所、5月は福岡でYullie-Echoの「同世代フェス」に出演、その後6月では詳細は未発表ですが、東京でライブの予定があります!気になった方は是非遊びに来てください!
2018年5月2日(水)『同世代フェス~異種格闘技編~』
OPEN 16:10 / START 16:40
会場:薬院BEAT STATION/チケット代:3000円+1drink
出演:Yullie-Echo / The 3 minutes / シシノオドシ / まりのすけ / Aberalism. / Tommies / the satellites
チケット予約 : シシノオドシTwitterへのリプライ/DMにてチケット事前取り置き受付中
Twitter : https://twitter.com/shishinoodoshi
-本日はありがとうございました!最後にTOPPA!!読者へのメッセージをどうぞ。
TACK: 良い音楽はジャンルや形態問わず、一度聴けば良い音楽だ!とわかるかと思います。自分達もそんな音楽を創るべく、日々模索しています。
オド : このインタビューを読んで下さった方には、是非一度聴いてみてもらいたいですね。
TACK : そこで、自分達の音楽の良し悪しを決めて欲しいですね。自分達の気持ちに嘘偽りなく、今までもこれからも自分達の音楽を追求しますので、これを機に、どうぞ宜しくお願いします!
Comments are closed, but trackbacks and pingbacks are open.