SUGGESTIONS (サジェスションズ)
Twitter : https://twitter.com/we_suggest_
Bandcamp : https://suggestionsmetal.bandcamp.com/
SUGGESTIONSは、前身バンドの活動を経て、2014年に活動を開始した大阪のニューメタルコア・ダウンテンポデスコアバンド。
2年間の制作期間を経て、2016年からライブ活動を開始した。音源のクオリティの高さもさることながら、他のバンドとは一線を画した狂気溢れるライブで、その知名度を徐々に浸透させており、過去AFTER THE BURIALやCOUNTERPARTSなどの海外の強豪アーティストとも共演したツワモノだ。
今回TOPPA!!編集部は、2017年9月にMV「DICTATOR」を公開した彼らに対し、結成の経緯や「DICTATOR」の聴きどころや見どころについて、メールインタビューを通して、初の単独インタビューを敢行した。
文章 / SUGGESTIONS 編集 / 宮久保 仁貴 photo by Takuya Oyama (THINGS.)
関連 : SUGGESTIONS インタビュー 第二弾
https://toppamedia.com/interview-2020-1-suggestions-2nd/
– SUGGESTIONS様の各メンバー様の自己紹介をお願いします。
Owen : ギターと作曲を担当しております、Owen(オーウェン)です。ギター歴は今年で10年目です
NiiK : いつも真面目に歌ってますボーカルのNiiK(ニーク)です。
Kato : 世界最強のベース担当Katoです。機材・サウンドアドバイザーも担当してます。Kemperお悩み相談室やってるんで困ってる方は気軽にご相談ください。初回は筋トレしろとしか言わないですけど。
–バンド結成の経緯、現在に到るまでの経歴を教えて下さい。
NiiK : SUGGESTIONSという名前になったのは2014年秋頃だったと思います。前身バンドというか、ボーカルの俺と前任ドラムのSakkeyで、前身バンドでメタルコアバンドを元々組んでいて、月2、3本くらいのペースでライブをしていたんです。
ただ、気付けば二人だけになって、これからどうしようかと考えた時に、YouTubeにFIELD OF FORESTなどのカバー動画をアップしていたOwenを見つけて声をかけてました。
そこから、しばらく3人で方向性も含めて模索してたんですが、思うようにメンバーが見つからない期間が続いて、心斎橋BASS ON TOPの前店長根來さんの紹介でkatoさんと出会ってようやく今のメンバーになりました。実はKatoさんは最初はギターで、ベースはex.abstracts、Ibanezとエンドースメント契約もしたことで有名なichika君が弾いていました。abstractsのライブに来ていた彼にOwenが声をかけて、そのまま加入を承諾してくれました。その為、最初の2公演は5人体制だったんです。今思うと彼がSUGGESTIONSメンバーだったなんて信じられないですね。
余談ですが、我々のバンドロゴはVOLUMESやNAPOLEONなどのアートワークで知られるDDUB DESIGNSのDaniel Wagnerにデザインして頂きました。バンドとしても誇りに思っています。
(DDUB DESIGNS URL : http://www.designbyddub.com/artworks/)
–初ライブはいつになりましたか?
NiiK : 結成から約2年後、初ライブは2016年2月28日東京で開催されたin serch of blueという企画となりました。今でもはっきりと思い出せるくらい素晴らしい企画でした。
初ライブが東京だったせいか、最初は拠点の大阪でライブする方が少なくて、大阪のバンドだと思われてないなんてことが多々ありましたね。
–ライブ活動の頻度はいかがでしょうか?
NiiK : 基本的に我々はライブは月1ペースで行っています。現在までにCOUNTERPARTSやAFTER THE BURIALなどの海外バンドの来日公演にも出演させて頂けるようになりました。2017年度ラストはRNR TOURS主催のサンディエゴのSECRETS Japan Tourで締めくくりました。
–バンドとしての音楽的ルーツを教えて下さい。
Owen : バンドとしてはかなり上手く消化できていると自負してますが、Yüth forever、Sworn in、Darke complex(初期)、Animal、Denihilist、Reflections、Bodysnatcher、Gift giver、Barrierあたりのニューメタルコアを聴いてもらえれば、SUGGESTIONSをより一層たのしんで聴いてもらえるかと思います。
NiiK : 我々のライブは、ホラー映画をたくさん観てる人にとっても、「にやっ」とする部分が多いと思いますね。
–それでは、各メンバーの音楽的ルーツをお聞き出来れば、と思います。
Owen : 僕個人のルーツとしましては、ラウドミュージックを聴くきっかけはSystem Of A Downとマキシマムザホルモンです。まだ中学生の時に、この2バンドがこの世に居なければたぶん今ギターを弾いていないかと思います。
そこからデスメタル、ブラックメタル、スラッシュメタルと通ってきて、YouTubeでたまたま聴いたI KILLED THE PROM QUEENにヤられてメタルコアに目覚めました。
余談ですが、僕がスラッシュメタルで1番好きなバンドはVEKTORというテクニカルなバンドです。聴いてみてください。
NiiK : 自分はあまり一つのジャンルの音楽に拘ったことがなくて、小さい頃から「必死に」歌ってる人が好きでした。
元々はBUMP OF CHICKENとかthe pillowsが大好きで、途中友川カズキさんの「生きてるって言ってみろ」、橘いずみさんの「失格」に出会ったことで、日本の鬱っぽくも情念溢れる表現に惹かれるようになっていきました。
そのあと学生時代友人にlast days of humanityとDIR EN GREYを聴かされたことが大きな転機というか、後戻り出来ないくらい音楽にのめり込むきっかけになりましたね。人間の声はこんなことまでできるのかと。ある意味ショックでした。今まで聴いてきた歌の概念をひっくり返されたようで。
そこからCANNIBAL CORPSEやCARCASSといったデスメタル方面にハマって、徐々にFINCHやUNDEROATHあたりのスクリーモも聴くようになって、最終的にPay money To my Painに出会ったことが最後の一押しで、あぁ俺は絶対ボーカルを目指そうと思うようになりました。スタイルは違えど、Pay money To my Pain のVoのKさんはずっと俺の憧れです。
Kato : もともとはギターを弾いていて、最初はBLINK-182やGREEN DAYを聴いたりメロコアバンドをしたりしていました。その後メイド服を着て石鹸屋のコピーバンドをやったり、MINDLESS SELF INDULGENCEにハマったり、THE USEDやMY CHEMICAL ROMANCE等のエモ方面へ行ったりしましたが、CHILDREN OF BODMを知ってからメタルを聴くようになり、クサメタルに傾倒した後メタルコアに至った感じです。
ベースは大学院時代にコピーバンドのために始めた感じでしたが、LOUD PARK 10でANGRAを生で観て、テクニカル路線に目覚めました。また、ベースを始めたことで聴くジャンルの幅が広がり、MICHEL CAMILO、今沢カゲロウ、EARTH WIND & FIRE、TOTO、YES等を聴くようになりましたね。
プレイスタイルや音作りで影響を受けたプレイヤーはいません。なぜなら私が最強だからです。
–今年9月に公開されたMV「DICTATOR」は非常にヘヴィで、聴いていて良い意味で寒気を感じました。DICTATORの録音環境や、こちらのMVを撮られた経緯などについて教えて下さい。
Kato : 我々の録音環鏡についてですが、基本オーディオデータの録音は宅録です。メンバー全員でモニターできるようにセルフレコーディング可能なスタジオを利用しています。
その中で、今回の録音には、ギターとベースはKemperを使用、ボーカルマイクはShure SM7Bを使いました。それぞれオーディオインターフェースに接続する前段にSound Spriteの箱、SSLのチャンネルストリップを経由させてます。この時に使用したオーディオインターフェースはFocusrite Scarlett18i8G2、DAWはLogic Proです。
ドラムは前任DrのSakkey氏がMIDIデータを打ち込みました。
シンセ関係は私がラフミックスしながら、Sytrusというプラグインを使って作りました。サンプリング素材はフリーのものを使ってます。
ミックスマスタリングは紆余曲折の末にInWavs Productionsに依頼しました。最高のものができたと思います。
(Inwavs Productions URL : http://inwavsproductions.net/ )
NiiK : MVのディレクションはTHINGSのOYAMA TAKUYA氏に依頼しました。実は1st EPに収録されている「CONDEMNED」のPOVホラー形式のMVも、THINGS設立前の彼に監督、撮影して頂いた作品です。今回のMVは前作と繋がっているとかいないとか……皆さんの想像にお任せします。
我々が大好きなホラー映画的なニュアンスを、お互いに衝突しつつも昇華、表現してくれました。「DICTATOR」とは誰を指しているのか。赤色が示すものは何なのか。そのあたりに踏み込んで見てもらえるとより一層楽しめると思います。撮影は怖かったですとても。
–昨今のメタル・ラウドシーンで勢いのあるバンド、今後のシーンの流行について思う所を教えて下さい。
NiiK : Falling Asleepは間違いないと思います。とにかく落としのフレーズが秀逸すぎる。にやにやしちゃいますね。いつもにやにやしながら観ています。
関西で言えば、京都のdyslexiaが個人的にこれからすごく楽しみなバンドです。最近少しずつ音楽性を変えてきていて、ポエトリーディングやアトモスフェリックなアプローチを前に出すようになって、まさに和製silent planetというのか。MCをほとんどせずに曲間をSEで繋げたり、「間」を大切にしてる部分がSUGGESTIONSと通ずるものがあって好きです。
Owen : 僕はMirrorsとFalling Asleepが大好きです。
–今後のバンドの予定を教えて下さい。
NiiK : 公式から発表があった通り12/16のSECRETS JAPAN tourをもってドラムのSakkeyが脱退しました。来年のスケジュールは未発表ですが、少しの間制作期間を設けて、2月以降活動範囲を広げていくことになるでしょう。日本に留まる気もないです。DICTATORで驚いて貰えたのなら、それ以上の新曲の用意が出来ているので覚悟しておいてください。
我こそは、というドラマーお待ちしております。
–TOPPA!!読者へのメッセージをどうぞ。
NiiK : 我々はMCゼロ、好き勝手白目剥いて客席に突っ込んではしゃいでるようなバンドです。カッコいいMCやモッシュ目当てで来ている人達にとってはクソつまらんバンドかもしれません。
でも、そういうのにもう飽きて、映画のような非日常的な空間が味わいたいなら、SUGGESTIONSのライブに来ましょう。いつか一緒にはしゃげたらいいですね。
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