THE MUSMUS インタビュー

THE MUSMUS インタビュー

THE MUSMUS(読み方 : ザ・ムスムス)
メンバー : YOOKEY(Gt) / CHIO(Vo) / SHINGO(Dr) / KYOYA(Dr)

HP : http://themusmus.com/
Twitter : https://twitter.com/the_musmus
Facebook : https://www.facebook.com/THE-MUSMUS-981517945243403/
Instagram : https://www.instagram.com/the_musmus/

東京のエモ・パンクロックバンドTHE MUSMUS(ex.UPLIFT SPICE)が2018年3月17日(土)自主企画「MUSMUS RIOT Vol.2」をSHIBUYA TSUTAYA O-Crestにて開催する。この日、彼らは約2年ぶり、待望の新音源として、会場限定シングル『THE TOWER』『THE MOON』の2枚を同時リリース予定。両シングル共に、パンキッシュでエモさ溢れる「THE MUSMUS」節をベースに、ドラマティックな構成の曲が目白押しの快作となっている。

今回TOPPA!!編集部は、TOPPA!!初登場となる彼らに対し、改めてバンドの歴史や彼ら自身のルーツを語ってもらうと共に、『THE TOWER』『THE MOON』の聴きどころや「MUSMUS RIOT Vol.2」への意気込みを聞いた。

取材・文・編集 / 宮久保 仁貴


 

-TOPPA!!初登場という事で、改めてバンド結成の経緯と、今に至るまでの経歴を簡単に教えて下さい。

 

CHIO:以前活動していたUPLIFT SPICEっていうバンドが休止しまして。で、YOOKEY(Gt)が「もう一度バンドやりたいな……!」と言ってくれて。そんな感じでスタートしました。

 

 

-THE MUSMUSの始動はいつぐらいの出来事でしたか?

 

CHIO:ちょうど前のUPLIFT SPICEの最後の日から1年後が再開の日でした。

 

YOOKEY:2015年9月27日ですね。UPLIFT SPICEのサウンドを好きでいてくれていたKYOYA(Ba / ex.Re:ply)とSHINGO(Dr / ex.Take Ambulance)を誘って、その延長線上からスタートしています。

 

 

各メンバーの音楽的ルーツや影響を受けたアーティストを教えてください。

 

YOOKEY:僕がもともとロックの中でもエモだったりパンクだったりメタルだったり、ポップとかEDMが好きでしたね。

ちなみに、一番最初に洋楽のCDを買ったのがメタルだったんですよ。昔って雑誌とかで「これが名盤だ!」みたいな特集がよくあったじゃないですか。昔はインターネットとかのツールもなかったんで、主に雑誌とかCDショップで名盤を知るみたいな。その影響でメタルを聴き始めて。その時にCHIO(Vo)とちょうど高校が一緒で、「どんなん聞くん?みたいな。」話をして。CHIOに「メタル、絶対知らんと思うで」って言われて出て来たんがSLAYERやって、「まじか!」みたいな。彼女とはそこから仲良くなりました。

 

 

あと、僕の兄ちゃんがずっとハイスタとかのパンクの音が好きで。それが隣の部屋から流れてくるから、自然に体に入って来て。そのときちょうどblink182に興味を惹かれていきましたね。エモに関しては、僕自身がバンドをするようになった時に「自分のプレイ、エモいね。」って言われたのがきっかけですね。「そもそもエモってなんだろう?」ってなって調べて聴き漁ったら、すごく好きなサウンドだったので、そこからのめり込みました。

 

ちなみに初めて聴いたエモいバンドはどのバンドですか?

 

YOOKEY:僕はJIMMY EAT WORLDですね。この他にも、THE GET UP KIDSからスクリーモとかTHE USEDとかFINCHとかも好きになりました。

 

CHIO:私がYOOKEYくんと仲良くなったきっかけもメタルやったし、初めて買ったCDもなぜかメタルやったから、とにかくメタル女子でしたね。(笑)しかも、初めて友達と音楽話したのがYOOKEYです。

ヴォーカルとしては、メタルも好きやったけど、JANIS JOPLINもすごく好きでかっこええなってずっと思っていました。当時は自分がTHE MUSMUSみたいに激しい音楽をやるとは全く思っていなかったですね。

 

激しい音楽を始めるきっかけはありましたか?

 

CHIO:ポップなんも楽しいんですけど、やっぱDNA的に染み付いてるんか知らないんですけど、重い音がドゥンドゥンドゥンって来たら、これこれこれ!みたいな(笑)。これなんか抗えないやつなんですかね。反応しちゃうみたいな。なので、気がついたらいつのまにかここまで来てしまいました(笑)。

 

YOOKEY:血が騒ぐのな(笑)・

 

CHIO : 騒いじゃうね(笑)。

 

KYOYA:僕は中学ぐらいの時、いわゆる流行り始めたL’Arc~en~CielとかDIR EN GREYを聴き、音楽に目覚めました。がっつりバンドとしてはまったのが、MARILYN MANSONとかSLIPKNOTですね。初めてのライブはMARILYN MANSONのコピーバンドでした。

 

CHIO:えー!ホンマに?

 

KYOYA:そうなんですよ。

 

CHIO:まじ?すげえ。

 

KYOYA:そういうところから派生して、RAGE AGAINST THE MACHINEなど、2000年代のミクスチャー辺りが僕のルーツかなと思います。

 

プレイヤーとして影響を受けた方はいますか?

 

KYOYA:カグライフという千葉のバンドの前任ベースの方に影響を受けましたね。バンド自体は残ってるんですけど、その人はもうバンド上がっちゃっていまして。その人が一番始めて影響を受けたベーシストかな、と思います。

 

SHINGO:僕はバンドを始めた時、当時日本ではあまり流行っていなかったエモやスクリーモ、ポストハードコア、メタルコア辺りをよく聴いて育ちました。ドラマーとして一番影響を受けたのは、SAOSINのAlex Rodriguez(Dr)のプレイスタイルには凄く影響を受けましたね。

 

-THE MUSMUS様は3月17日にMUSMUS RIOT Vol.2を開催されますね。その日から発売、会場限定のシングル「THE TOWER」と「THE MOON」の2パターンをリリースされるということですが、本作のレコーディング時の裏話はありますか?

 

 

 

YOOKEY:『THE MOON』のTrack.1「ミュラー」の2回目のサビ終わりのところに、ほんとは違うメロディがあったんです。でも、それがCHIOに伝わってなくて、歌詞がなかったんですね。その箇所をその場で作ったら、最初よりも良いものが出来ました。最初に「軽く歌ってみようか!」的な感じで、歌録りを始めまして。もう全然わかってなくて。「こういうのあんねんけど」って言ったら、CHIOが「え?聞いてない。知らない!」って。「なんでちゃんと言わへんねん!」ってめっちゃ怒られて。

 

CHIO:あの時はめっちゃ不機嫌やったね(笑)。

 

YOOKEY:ヴォーカルにとって、歌録りの時はやっぱ体調やったり気持ちやったり、一番大事なんですけど、CHIOが不機嫌やから「やばい……これ歌録れへん……」って焦りましたね。

 

CHIO:でもまぁ、即興で思いついたフレーズがピタッとハマって本当に良かったです。

 

YOOKEY:そうそう。それで難なく解決しましたね。

 

KYOYA:あと、本作はあえてプリプロをしていないんです。

 

YOOKEY:今回プリプロをしなかったのもある種、狙いっちゃ狙いなんです。前までが結構ピシッピシッとしっかり録ることが多かったんですけど、なんか人間味がない感じがする気がしていて。だからこそちゃんと考えて、自分の音楽にちゃんとライブ感や温かみがあるようにしたいみたいなと思い、プリプロをせずにRECに臨みました。

 

ちなみに今作はどちらでレコーディングとミックスマスタリングをされたのでしょうか?

 

YOOKEY:RECは下北沢のSTUDIO K5のエンジニアのKAMA(KiLLKiLLS / ROCKET K Gt.)、ミックスは高橋コースケ(JAWEYE Mani)に頼みました。今までは制作工程は1人の人で固めてやっていたんですけど、今回の様に色んな人の血が入るとまた見え方が変わって、「より客観視できるのかな。」と思いましたね。ちなみにマスタリングはparasite masteringのタッキーさんにお願いしました。

 

Kama(KiLLKiLLS) Twitter : https://twitter.com/kamataro55

高橋コースケ Twitter : https://twitter.com/jaweye_mp

parasite mastering : http://parasightmastering.com/

 

今回のアートワークはどなたが担当されましたか?

 

CHIO:私がやりました。自分の頭の中のイメージを表現する為に、DIYにこだわりましたね!めっちゃ時間かかったよー!「手書き2枚同時だよ!」とYOOKEYに言われて、「聞いてねぇ!」って(笑)。

 

YOOKEY : まぁ今の時代珍しいですよね、2枚リリースは(笑)。

 

アートワークも幻想的な感じで、曲とリンクする印象を受けました。少し話は脱線しまして、最近純粋に聴いていて「このアーティストかっこいいな!」と感じ方がいれば是非教えてください。

 

YOOKEY:最近ってわけでもないんですけど、THE CHAINSMOKERSの「Closer」ですね。あの曲はずっとシンプルに同じコードで進行して行くんですけど、その中でもあれだけ表現できるっていうのがむちゃくちゃヤバいな、と思います。

 

 

CHIO:ライブめっちゃよかったなって思ったのは酸欠少女さユリですね。友達のハルカ(ジン Gt)と哲之(ジン Dr)がバックバンドのサポートとして入っている時があったんです。ライブ前にたまたま会って、「じゃあ見にいくわ」って。きっかけはそんなんやったんですけど、ここ最近観たライブの中でトップクラスに良かったですね。

 

 

 

SHINGO:STORY OF THE YEARが何年かぶりに新しいアルバム『Wolves』を出した事かな、と思います。メンバー変遷を経て、どういう感じになるのかなと思い、ちょっとワクワクしながら音源聞いてみたら、昔から変わらない良さが更に洗練されていて素晴らしかったです。

 

 

KYOYA:改めて自分達THE MUSMUS、そしてUPLIFT SPICEの音源を聴いています。UPLIFT SPICEの存在が無かったら、今こうしてTHE MUSMUSに加入する事も無かったかと思います。

 

今後の音楽シーンはどうなると思われますか?

 

YOOKEY:時代は巡るもので、もっとストレートに日本語がしっかりと伝わる音楽が受けるんじゃないかなと思うので、そっちにシフトすると思いますね。それこそ、My hair is badを筆頭に。

 

去年1年を振り返るとどんな年でしたか?

 

YOOKEY:去年も曲は作ってたんですけど、ポンコツすぎて仕上がりに時間がかかってしまいまして(笑)。

 

CHIO:私らが、「はよ!」と常に言ってYOOKEYを急かしていましたね(笑)。

 

そんな去年を踏まえて今年の抱負はありますか?

 

YOOKEY:今年は『THE TOWER』『THE MOON』を皮切りにCDをバシバシ出しまくります。

 

CHIO:声ちーちゃいよ!

 

YOOKEY:人気出るように頑張ります!!

 

CHIO:普通やな(笑)。でもきっと挑戦の年やね。最近あんまり若い人達がCD買わないとかもあるし、音楽に対する熱っていうのは、自分らが昔感じてたものとすごい格差を感じるんですよね。やっぱりうちらはアナログな人間やし、そのアナログな熱い部分っていうのはこの4人全員が大事にしてるから、色んなところに挑戦する年になると思います。

 

今後のリリースの予定は如何でしょうか?

 

YOOKEY:夏にフルアルバムを出す予定でございます。

 

CHIO:それ言っていいの?CDって言っとかんで大丈夫?

 

YOOKEY:……予定でございます。

 

予定……ですね(笑)。それでは、今回のリリースと合わせまして、Another Story、revenge my LOSTとFEELFLIPの出演が決まっているMUSMUS RIOT Vol.2の開催の意気込みをお願いします。

 

CHIO:うちらはムスフェスとMUSMUS RIOTの2つのイベントを持っています。特にMUSMUS RIOTに関しては一緒に戦ってきた人たちとか、切り拓こうと思う人たちか、かっこいいと思える仲間達を呼んでいます。反旗を翻すわけじゃないけど、そういう反骨精神が最初からコンセプトやったんで。そう思える人らに今回も出てもらえることができて、バチバチやってくれると思うのでめっちゃ楽しみです。

 

Kyoya : Another Storyとrevenge my LOSTは今まで一緒にやってきた戦友ですね。FEELFLIPに関しては、以前SeptaluckとFEELFLIPとうちらが対バンする機会があり、その後ZEPHYRENのGENさん主催の暴燃会でIKKEさん(FEELFLIP Ba)と意気投合したのがきっかけですね。MUSMUS RIOT Vol.2の打ち上げは……なかなか大変な事になりそうです(笑)。

 

楽しそな打ち上げになりそうですね(笑)。
それでは最後に、TOPPA!!読者へのメッセージをどうぞ。

 

YOOKEY:このインタビューを見て、興味を持ってくれたら是非うちらのサウンドを聴いて欲しいですね。そして、ライブバンドとしてはライブにも遊びに来てほしいですね。

 

CHIO : ライブハウスで会おうぞ〜!

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