取材・文・編集 / 宮久保仁貴
2018年1月21日、オタイリッシュデスポップバンド、キバオブアキバが新体制初の主催企画〜超弩級上昇志向 其ノ壱〜をSHIBUYA THE GAMEにて行った。
昨年11月、キバオブアキバは新体制初の作品となる『あげてけ!ぽじてぃ節』をリリースした。リリース後、初の東京ライブとなった本日。この日は、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、Broken By The Scream、SECONDWALL、THE MUSMUSも出演。キッズもオタクも飲み込んだカオスな一夜となった。
今回、TOPPA!! 編集部はイベントのホスト、キバオブアキバにフォーカスしたライブレポートをお届けする。
【キバオブアキバ】
キッズもオタクも入り乱れたカオスなオーディエンスを前に、キバオブアキバは新譜『あげてけ!ぽじてぃ節』から「O.S.I」でスタート!この日、急遽事情により欠場のそなー(Gt)に代わり、彼らの盟友のthe Art of MankindからKenkawa(Gt)がサポートとして出演した。新体制となり、よりキャッチーでポップさを増した楽曲で、バンドはオーディエンスを盛り上げていく。ただ、彼らのメタル要素が削がれているのか?というと、全くそんな事は無い。曲間では、やっくん(Gt)とKenkawaの超絶シュレッドツインリードが時折挟み込まれ、キバオブアキバの根底にあるメタル愛を感じた。
MCでは、「新体制初めての企画になります!良い一年にするしかないですよね?」とさとし(Vo)の煽りに、老若男女入り混じった歓声が飛び交った!続いて、バンドは新譜より「毎日がeveryday」をプレイした。小気味好いデジタルな同期音がホールをダンサンブルなムードに変えて行く。そして、さとしの華奢な見た目からは想像もつかないパワフルな歌声はオーディエンスの注目を鷲掴みにした。
続く「おやかたさまランナー」では、疾走感に満ちた音の洪水が溢れていた。さとしが「走れ!」とサビで煽ると、オーディエンスも拳とタオル回しで応える。キュートでパワフルな彼女のステージングに、クラクラしてしまう。そんな中、楽器隊は曲中の複雑な変拍子ユニゾンパートを見事に合わせてくる辺り、噛めば噛むほど、ライブを見れば見るほど、つくづく味わい深いバンドだと感じる。
早くもライブは中盤戦。「PVの曲やるよ!」とさとしが言い、「サクラメンタル」が始まった。イントロから、VAVA(Dr)の高速スラッシュビートとやっくんのグロウルで一気にエクストリームメタルの趣き全開だ。と思えば、超絶キャッチーなさとしの歌声が入るやいなや、ダンサンブルなビートに目まぐるしく転調した。これでもか!とメタルもポップも何でもかんでも詰め込んでいるのにこの聴きやすさ。彼らのアレンジ能力には脱帽するばかりだ。
そして、「餅ベーションUP」では、高らかにメロイックサインを掲げざるを得ないような、超高速メロディックスピードメタルが展開された。超高速ピロピロツインリード、これがキバ流メタルや!と言わんばかりのクサさでオーディエンスを圧倒していく。
続いて、さとしが「しっかり着いてきて下さい!」と掛け声をかけると共に、「SHINKIBAレボリューション」が始まった。やーぱんのテクニカルなタッピングとKenkawaの高速シュレッド、両者とも涼しい顔で弾き倒す姿は圧巻だ。オーディエンスもヒートアップし、ピットではウィンドミルをかますモッシャーとオタ芸を打つオタクが入り乱れ、たちまちに荒れ現場と化した。
「今日はアンコールとかありません!次の一曲で本当に最後!良い子の皆行けるか〜?!」とさとしが言い放ち、バンドは最後の曲として「ハイリョ・オールラウンド」を演奏した。スピード間溢れる楽曲にオーディエンスも必死の形相で食らいついて行く。そして、あっという間に7曲30分を走り抜け、キバオブアキバは「〜超弩級上昇志向 其ノ壱〜」の幕を閉じた。
-Set List-
- O.S.I
- 毎日がeveryday
- おやかたさまランナー
- サクラメンタル
- 餅ベーションUPジャパン
- SHINKIBAレボリューション
- ハイリョ・オールアラウンド
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