Phantom Excaliver「幻の聖剣」リリース記念 青春爆走ツアー ファイナルワンマン 〜約束の地 赤坂BLITZ 幻の聖戦〜 2017.12.15@マイナビBLITZ赤坂ライブレポート

取材・文・編集 / 宮久保仁貴 写真 / SHOMA KADO

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2017年12月15日、愛と勇気の青春メタルバンドPhantom Excaliverが、今年7月に発売した2nd アルバム『幻の聖剣』のリリースツアー「青春爆走ツアー」のファイナル公演として、マイナビBLITZ赤坂にてワンマンライブを行った。

ファーストアルバムのリリースより2年半。毎回このバンドは挑戦を続けてきた。その度、彼らは負けずに立ち上がり、今回はバンド史上最大規模の会場、マイナビBLITZ赤坂でのワンマンを敢行した。

赤坂BLITZのステージに立ったアーティストの中でも、彼らの見た目はトップクラスにコミカルで、ダサいと一蹴した人もいただろう。だが、彼らの心意気は、この会場に挑んだ猛者達に劣らず、準備段階から気合の入ったものだった。それもそのはず、2022年東京ドームのステージに立つ為、彼らは3年前の2014年からこのステージに立つ計画をしていたのだから。

会場が暗転すると、それに先駆けてKacchang(Vo)自身の力の入った前説が流れ始めた。こういうサプライズを挟んでくるところ、嫌いじゃない。そして、今回の「青春爆走ツアー」から導入されたSE、「大飛翔GOLDEN EAGLE」と共に、選ばれた4人の戦士達が登場した。いずれも彼らの顔からは、これから始まる夢のようなひと時を待ちきれなさそうな笑みが溢れていた。

「赤坂!今日は俺たちしかいねぇぞ!俺たちがPhantom Excaliverだ!」とKacchangが叫び、彼らの代表曲「THE REBELLION」で勝負の幕が開いた。「拳高く上げろ!」とKacchangがオーディエンスを煽ると、彼らもまた高らかにメロイックサインで応じた。ギターソロパートでは、Kacchangが自分の手でMatsu(Gt/Vo)の視線を目隠しする場面がありつつも、ブレることなく美しい旋律が彼のギターから溢れ出した。続く「METAL HEART」では興奮のあまり、Kacchangがオーディエンスに向けて聖剣を放り投げる場面も。そして「闘魂」をプレイし、スピード感溢れるナンバーで、彼らは確実にオーディエンスの興奮を高めていった。

「今日は俺たちしかいないから、どんどんやっていこう!」と Kacchangが小MCを挟み、先日ライブClipも公開された「青春爆走物語」がスタートした。サークルピットも曲が進むにつれて、その大きさをどんどん増していく。この曲のリリックの一部分、「人生という大きなキャンバスに描き続けよう、青春の1ページ!」、これほど染み入るものがあるだろうか!今まさに青春を駆け抜けている彼らだからこそ成し得る説得力の深さを感じた。

そして、彼らなりのラブソング「PURE METAL MAGIC」で会場を暖かい雰囲気に包み込んだ。「Dream Express Extreme Fighter00」では、Kacchangが「お前らずっと走っとけ!聖剣大運動会の始まりだ!」と叫ぶや否や、高速サークルピットが形成された。まるで止まることを知らないかのように、その勢いはハリケーンの如きスピードを保ち続けた。

勢いを落とさず、Kacchangが「緩めんなよ!壁をぶち破っちまえ!」と言い、「Remember X」が始まった。彼の「今日一番の最高の笑顔を見せてくれ!」という問いかけに、メンバーもオーディエンスも最高に笑みを浮かべていた。曲中、「俺らは本物じゃねぇけど、今日は本物のXを見せてやる!」とKacchangが言い放ち、バンドはX JAPANの代表曲「X」のカバーをプレイした。彼ら自身のルーツをカバーするなど、嬉しいサプライズがどんどん出てきて、こちらの心も燃やし尽くされる気持ちだ。「俺たちはXじゃないんだけどね!」と言い、Kacchangがスリーカウントを唱えると、再び「Remember X」にスウィッチ!こんなライブ運びをされて、盛り上がらないわけが無い。老若男女引っくるめ、会場全体がXジャンプを行い、マイナビBLITZ赤坂が大きく揺れた。

そして、メンバーがステージから掃け、Thomas(Dr)のドラムソロがスタート!非常に力強く、暴れ馬のようなツーバスと小物が光る巧みなドラミングでオーディエンスの期待を高めていく。また、ミドルテンポではグルーヴ感溢れるファンキーなドラミングも見せ、メタルのみならずオールジャンルドラマーとして大きく成長したThomasの姿がそこにあった。そして、跳ねるようなリズムから、「テキサス幻想」が始まった。ひたすらにアメリカンでポジティブな雰囲気を持つこの曲、だいごろう(Ba)のベースもトレブルが効いた骨太なロックンロールサウンドで、オーディエンスをノリノリに乗せていく。

MCでは、「嬉しいことも楽しいこともあったけど、俺の中では悔しいことが多かったんですよ。自分達が主役のツアーだったんだけど、ライブが終わったら隣の物販席のカッコいいバンドに列が出来ていて。ヘラヘラしてたけど、内心すげぇ悔しかったわ。」とKacchangが思いの丈を語った。続けて、「俺たちは見た目はカッコよく無いし、バカだしキモいけど、それでも力を貸してくれる人たちがいて、今日来てくれる貴方たちがいる。これが俺たちの誇りだ!まだまだ負けられねぇんだ!メタルを愛していて本当に良かった!」と言い放ち、「DESTINY-人生に捧げたヘヴィメタル」をプレイした。挑戦をし続け、そして青春を爆走し続けている彼らのマインドはなんて美しいんだろうか。オーディエンスのボルテージもヒートアップし、曲の頭からダイバーが続出する大盛り上がり!

続いてはファントム流バラード「Grow Up」、疾走曲「ARMAGEDDON」を演奏した。曲中、感極まったのかKacchangの目か涙がポロリ。どこまでもまっすぐで、本当に憎めないバンドだ。

いよいよライブも終盤戦。「俺達はどこにでも行ける!目指せ東京ドーム!」とKacchangが言い放ち、「ANTHEM -HEAVY METAL JUDGEMENT」「英雄」と、引き続き攻めたセットリストでオーディエンスを盛り上げていく。エネルギー迸る4人の英雄の演奏は、あまりにもギラギラしていて、そしてこれからの活躍を期待させるものだった。そして、「聖剣伝説 Episode Ⅱ」、「聖剣伝説 Episode Ⅰ」を演奏し、本編の幕を閉じた。

時間を確認すると、濃密な100分があっという間に過ぎてしまった。ただ、彼らのオーディエンスはまだまだハラペコで物足りない。大歓声が鳴り止まない中、再びメンバーがステージに登場した。晴れやかな顔で、「赤坂やるとなって、何回もふざけんな!と思ったけど、最終的にはやってよかったと思います!挑戦して良かったと思ってます!」とMatsuは笑顔で感謝の気持ちを伝えた。

アンコールは「幻の聖剣」「鋼鉄の誓い」とキラーチューン目白押しで進んでいった。「この命尽き果てるまで、どこまでも挑戦していってやるぜ!」と、Kacchangの所信表明に、オーディエンスはアガらない訳がない。最後に彼らの原点「MOTHER EARTH」がプレイされるやいなや、Wall of Deathが起こり、ダイバーが荒波のごとく続々と現れた。フロアはこの一番のカオスさを極め、青春爆走ツアーは大団円の中閉幕した。

Kacchangのお立ち台に書かれた「Go For Tokyo Dome」の一文、普通の人が聞けば鼻で笑ってしまうかもしれない。だが、この日、この場所にいた全ての人がその言葉を信じ、彼らの更なる成功を信じたに違いない。さあ行け、Phantom Excaliver!2022年東京ドームへの道のりはまだ始まったばかりだ。

-Set List-

1.大飛翔GOLDEN EAGLE
2.THE REBELLION
3.METAL HEART
4.闘魂
5.青春爆走物語
6.PURE METAL MAGIC
7.Dream Express Extreme Fighter00
8.RememberX
〜9.X【cover】
〜8.RememberX
〜Drum Solo〜
10.テキサス幻想
11.Destiny〜人生に捧げたHeavy Metal〜
12.Grow up
13.ARMAGEDDON
14.ANTHEM〜HEAVY METAL JUDGEMENT〜
15.英雄
16.聖剣伝説 Episode Ⅱ
17.聖剣伝説 Episode Ⅰ

EN1.幻の聖剣
EN2.鋼鉄の誓い
EN3.MOTHER EARTH