取材・文 / 森山ド・ロ(https://twitter.com/doro0157) 編集 / TOPPA!!編集部
写真 / Ayo Kajino(https://twitter.com/ayokajino) Kota Hirano ( https://twitter.com/_kota_0508 )
※本記事はオフィシャルレポートを元にした記事となります。
2020年1月24日(金)、豊洲PITでVTuber事務所「ホロライブプロダクション」内VTuberグループ「ホロライブ」が初のグループ全体ライブ「hololive 1st Fes.『ノンストップ・ストーリー』」を開催した。
ホロライブは現在28名が在籍し、今回のライブではイノナカミュージック・3期生を含む23名が舞台へと上がった。VTuberシーンにおける事務所全体イベントとしては、過去最多のタレント出演数だ。ホロライブはVTuberグループとして現在トップクラスの人気と実力を誇っており、これだけの偉業を成し遂げてもなんら違和感のないように感じてしまう。今では個性的なメンバーが数多く所属するホロライブだが、所属タレントのときのそらが活動を始めた2017年では、ときのそら、友人A、あん肝のわずか3名でのスタートだったという事実を覚えているだろうか。
ときのそら活動当初はVTuber自体が少なく、何をするにしても常に先駆者になれたが、VTuber四天王という偉大な存在の影に隠れてしまい、なかなか陽を浴びることが難しい時代でもあった。そんな右も左もわからない未曾有のシーンの中で、ときのそらは、器用とはいえないものの愛くるしい振る舞いと正統派アイドルらしいひたむきな歌とダンスを武器に徐々に人気を獲得していく。そんな彼女の元に魅力的なメンバーが続々と吸い寄せられ、シーンを引っ張るグループとして成長していった。もちろんグループの成長には、VTuber文化の発展も要因ではあるが、これだけの人数が集まり、それぞれに個性があって、魅力的で、夢を持ったVTuber23名が1つの舞台に立つというのは至難の技ではない。
今回のライブは、何をしたか、ということよりも、そもそも実現できたこと自体に大きな意味を持つライブだろう。これから23名のホロライブメンバーが超満員の豊洲PITで示した「ノンストップ・ストーリー」というメッセージを紐解いていこうと思う。
ときのそらの語りからライブはスタート。『ヒロイック・ヒロイン』のBGMが流れ、「これからもずっと輝くために 笑顔でいるために 私達は前を向いて 進み続ける」の語りに、序盤から現場はクライマックスさながら。同じグループとはいえ、個性も夢も違うメンバーが、同じ景色を見ることがどれだけ凄いことなのだろうか。真っ暗な世界に、ときのそらの声と文字が並び、そこからメンバーが登場した。
ホロライブ23名:『Shiny Smily Story』
再び会場が暗転し、目の前に現れたのは総勢23名のメンバーが並ぶ絶景だった。ホロライブ初の全体曲『Shiny Smily Story』のイントロが流れるのと同時に、豊洲PITがペンライトの光に包まれる。彼女たちから見える景色も、また絶景だったに違いない。23名、時代を象徴するようなアイドルの立ち振る舞いに、会場からは全力のコールが鳴り響いた。
夏色まつり:『ファンサ』
ソロパートのトップを飾ったのは、ホロライブ1期生の夏色まつりだ。活動当初から“ホロライブのやべーやつ”と言われ、ハイテンションな喋りを武器に活動してきた彼女。今回のライブでは、彼女の潜在的なアイドル要素が全面に押し出されたパフォーマンスを披露し、筆者はある種のギャップと安定感を感じた。
兎田ぺこら:『fancy baby doll』
続いて登場したのは、3期生として2019年7月より活動を開始した兎田ぺこら。「世界一可愛いよ!」のコールが豊洲の会場に鳴り響いた。ゲーム実況のイメージが強い彼女だが、持ち前の明るさで会場を煽りながら堂々たるパフォーマンスは圧倒的だった。コールも息ぴったりで、小さい体で全力でパフォーマンスをする姿に会場も全力のコールで応える光景は、まさにアイドルそのものだった。
癒月ちょこ:『おじゃま虫』
1期生、3期生と続いたら、今度は2期生のターン。2期生としてデビューした癒月ちょこのパフォーマンスは、持ち前のセクシーさを発揮しながらも、可愛いらしさが見え隠れするような立ち振る舞い。活動当初から活発な配信活動と大人っぽさを武器に、ホロライブを支えてきた彼女のパフォーマンスには絶対的な安心感を感じた。
ロボ子さん:『はなびら』
ときのそらと共に長年ホロライブを支えてきたロボ子さんのパフォーマンスは、これまでのアップテンポなアイドル的な流れをガラッと変えるものだった。ピアノの前奏から、ロボ子さんの儚い歌声が会場に鳴り響く。会場の空気をバラードソングが包みこむ……これこそがロボ子さんの真骨頂であり、これでなくてはダメなのだ。豊洲PIT3000人を超える会場に幸福感が満ち溢れていた。
大神ミオ『夜もすがら君想ふ』
「サイリウム綺麗!!」とイントロと同時に大舞台を縦横無尽に走り回ったのは、ホロライブゲーマーズの大神ミオだ。ポップロックなナンバーに手拍子が鳴り響くと、細かい煽りを入れながら力強い歌声が会場を駆け抜けた。白上フブキとホロライブゲーマーズを引っ張ってきた彼女だが、歌に対する情熱も高い。そんな思いが詰め込まれたパフォーマンスだった。
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